【感想・ネタバレ】重力と恩寵のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年03月14日

2023/3/5(3回目)
「苦しみがなくなるようにとか、苦しみが少なくなるようにとか求めないこと。そうではなく、苦しみ によって損なわれないようにと求めること」辛くて苦しんでいたときに恩師から言われた言葉
「どうか、わたしは消えて行けますように。今わたしに見られているものが、もはやわたしに見られ ...続きを読むるものではなくなることによって、完全に美しくなれますように」本当に美しい言葉の一つ 本当に眩しくて透きとおって いて信じられないほど美しくて悲しい
「知性は(中略)鋭敏で、尖鋭で、正確で、厳密で、酷薄でなくてはならない」恩師によく似合う言葉
「泣いてはならない、慰めを受けたりしないように」いつもこの言葉を思い出して生きていきたい 泣いてはいけないので

0

Posted by ブクログ 2014年02月07日

何か一つの宗教を信じることは他の宗教を否定することになると思っているので、彼女の言う「神」を、真理やら世界やらに言い換えてから読んだ。宗教には明るくないのですが。

最近色々と考え実行してみたりしていることを、彼女も考え実行していたことをちょっと嬉しく思い、彼女がもっと遠いところにいることを目標にこ...続きを読むれからも先へ進みたい。

生きるために大切なことを教えてくれる本。

0

Posted by ブクログ 2014年01月24日

主人が奴隷を作り奴隷が主人を作るという意味において、ヴェイユはきっと正しさの奴隷だったのだろうと思う。ここまで透徹している人間が生き易いわけはないけれど、この本は私の生き易さの指標になると同時に生きにくさの補強にもなったと思う。

0

Posted by ブクログ 2013年10月28日

心を抉られるような表現からドキッとするところもあるけれど、心洗われる哲学。良くも悪くもその程度しか理解できなかった。色々な関連書を読んでもう一度戻ってきたい。

0

Posted by ブクログ 2012年05月01日

人に対して「透明感」という言葉を使うのはまず好意的な感情からだと思う。僕もシモーヌ・ヴェイユという人の深く澄まされた知性に、憧れや好意を感じる。
しかしそれにしても、いくらなんでもこの人の透明感は、度が過ぎている。水清ければ魚棲まず、ではないが、突き詰められた「聖」性は汚く図太く生きる生命力の対極の...続きを読むように思え、悲壮感さえ覚える。

関連して、ヴェイユの教え子の書いた本を読んだ。師への親愛の情に溢れた本だった。この人が周囲の人に理解され、愛されて生きたのだと思うと、何か救われたような気持ちになる。そんなことも含め、ヴェイユという人は僕に希望や勇気をくれる存在だ。

0

Posted by ブクログ 2011年09月24日

一周(よりちょっと手前くらい)すると辿り着く本。

次のステップに辿り着く(一周する)為には、是非ガウタマ・シッダールタ(ブッダ)とのセットでどうぞ。

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

ギュスタヴ・ティボンがヴェイユのカイエを編集して出したもの。ヴェイユの(一応)処女作品。訳は田辺保。
鏤められた真理を鋭くついた言葉達。箴言集のようなもの。

0

Posted by ブクログ 2024年03月03日

断章集だったのもあって読み終わるのに4ヶ月くらいかかった

自分も、自分の思想も、消えて見えなくなって欲しいと願ったところに彼女らしさを感じる
何かと比較した時の善は社会的な利益しか得ないってところは共感だけど、逆にそうじゃない善なんて僕は出来ない

0

Posted by ブクログ 2013年03月08日

凄まじい。彼女がノートに書き綴った箴言の数々を死後編纂して出版された本書は、どれも信仰への確信と悲痛なまでに苦しみを受け入れようとする決意に満ちている。その余りにも高尚なストイックさに最初は距離を感じたが、著者の人生を知って納得がいった。ユダヤ人の家系に生まれ哲学科の教師になるも、病弱で偏頭痛に悩ま...続きを読むされる自己を顧みず農場や工場で働き出す。貧民の救済のために革命運動に身を投じ、世界大戦への抗議として行ったハンストで餓死するという生涯。逃れられない心身の痛み、そんな痛みと向き合う時に本書は最高の鎮静剤となる。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年06月15日

重力が、愛と感じるか、それとも単なる重みでしかないと感じるかはその人によるだろう。ヴェイユは重力を逃れられない運命であると認識しているようだ。そして恩寵はその重力から開放されるものだという。
重力を違う言葉で読み替えると関係ということになる。私達がいま生きて、重力を感じているのも、星同士の関係にある...続きを読むだろう。ヴェイユは関係の働きかけが一方に傾くと違う方はおろそかになるという。
そして、関係というのは主に思考のことなのだ。ヴェイユがのべたいのは思考と、それ以外のものの関係につきる。それ以外のものとは光のことだと。
難解だがよみすすめてゆきたい。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年01月18日

 ヴェイユが思索の断片をつづった『カイエ』による箴言集。猛烈に毒があり、長く続けて読むのはつらいが、ときどき手に取りたくなる。強く励まされる言葉があるかと思えば、あまりの厳しい指摘に暗澹となることもある。

 「人に哀願するのは、自分だけの価値体系を他人の精神の中に力ずくででもはいりこませようとする...続きを読む絶望的なこころみである」
 「同じひとつの行いでも、動機が高いときよりも、動機が低いときの方が、ずっとやりやすい。低い動機には、高い動機よりも多くのエネルギーが含まれている。問題はここだ。低い動機に属しているエネルギーを、どうやって高い動機に移しかえるか」

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

生きることはひとつの思想である。そして、死もまたひとつの思想である。神によりよく遣えるものは、必ず神の裏切りに逢う。なぜならば、神は人が神の力にすがって生きることを望んでいないから。そう信じて、無神論者こそがよりよく神の教えに遵う者だと言い切った、異端の人。貧困のものが自分の糧をたよって、その財を盗...続きを読むむならばそれは構わないと信じて、家のテーブルの上に財布を投げ置いたという、そんなエピソードを持つ。ヴェイユは生きることが思想であることを知っていた人なのだろう。そして、嘘か真かはさておき、民衆のために命を投げ打つ思想を生きて見せてキリストのならいを忘れずに、自分もまた神の手をまたずに、自らに鞭打ちながら他人の幸福を祈った数少ない学者である。祈ることは痛切である。そしてそれは届かない。それに耐えてこそはじめて信仰は得られるものなのだろう。世の中の大半の信徒はニセモノである。そして、私はニセモノにさえもならず、怠惰のなかに無神論者を生きている。

0

Posted by ブクログ 2009年10月07日

-服従は、最高の徳である。必然を愛すること-

フランスの女性思想家で、1943年34歳のとき、食物を拒否し、死去したシモーヌ・ヴェイユ。論理的で、鋭く、激しいまでに厳しい言葉の数々は魂を揺らします。世事にキュウキュウとして弱弱しくなっている自分に喝!

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

エックハルトに続いて再読。文庫派なので、カイエは買わない。認識のレベルでなく、現実の苛烈な生活の中で魂の真空化=自己の蒸発を実践して行く様は壮観だけど、コワイよこの姉さん。高野悦子の「二十歳の原点」思い出してしまった僕はダメ男ですか。そうですか。ふと想像したんだけど、この徹底的に下降してゆくことで一...続きを読む発逆転して天上へ離脱していこうとする女性の、日々の生活のメモ群が、現在の日本のweb日記文化の中で展開していたらどうなったろう?故・南條あやのメールサイト(町田あかね時代の方ね)を超えるサイトになったんではなかろうか。おっと、妄想が過ぎたね。

0

「学術・語学」ランキング