あらすじ
ジンメル・コレクション
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Posted by ブクログ
素直に実り多いと言える読書だった。
芸術作品における取っ手の役割についてとか、ユニークなんだけど実際的で、すごく柔軟で哲学者には珍しくなんというか優しさを感じられる。
「生の豊かさの本質とはひっきょう、それらの相互協属性の多様性にあり、外部と内部の同時共存性にあるからだ。」という一文にしびれました。
「近代文化における貨幣」の章とか人に広めたい。
Posted by ブクログ
とても脳を働かせた。
少なからずとも時代のギャップはあるけれど。
僕らの隣にある「意味」と言うものを深く考えるきっかけの様なものをくれた。
ただもう、すごいとしか言いようが無い。
Posted by ブクログ
ジンメルのエッセーを、主に女性論・生活風景論・美学論・社会論という視座にしたがって訳出・編纂している。各エセーには強い主張はなく、それゆえに曖昧とも言えるが、彼の扱う対象に即して言えばその曖昧さは対象そのものに由来すると捉えられるだろう。水差しや橋、扉といったものを哲学的に思考するのに、単純明快さを求めるのはいかがなものか。その点で、訳者解説でも紹介されているようなジンメルに対する批判は的外れなものである。そしてこうした珠玉のエッセーが、ユダヤ人であるジンメルによって書かれていることやベンヤミンに影響を与えていることを考えると、ジンメルの面白さはなお際立つ。
Posted by ブクログ
哲学エッセイ、なるものを初めて読んだ気がする。面白かったが、少しまとまりのない本ではあった。大きなテーマのひとつである美学については、ぼくの関心が今一つ盛り上がらず、ちょっと読み飛ばしぎみになってしまった。
ただ、鋭い考察と含蓄に富んだ言葉選びは素晴らしい。一文一文の重みが違う。
確かにあまり論理的に聞こえない部分もあるが、それを補ってはるかに余りある直観に裏打ちされている。
ぼくの側に準備が整ったら、また読みたいと思える本だった。