【感想・ネタバレ】犯罪症候群のレビュー

あらすじ

現代ほど犯罪が、われわれにとって重大な意味をもちはじめた時代はない。犯罪は日常領域と非日常領域の屈折した回路を巡って出現し、逃走する。この犯罪のメカニズムがもはや機能しなくなった世界ではいったい何が起きるのか。犯罪のことばのパラドキシカルな諸考察を通して、二・二六事件から連合赤軍事件にいたるまで、衝撃的な事件の闇の内部構造を鋭敏な生活感覚で照らしだす別役版犯罪原論。

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Posted by ブクログ

「(犯罪者は)自分の指紋を焼いて足取りを消そうとするが、指紋はまた復活するから意味がない。なら捜査機関が持ってる犯罪者ファイルを焼けばいいのに何故そうしないのか」とか「不眠症を経験した事の無い人間は異常」とか「スポーツマンが全員馬鹿なのは統計でも明らか」とか、割と極端な切り口の文章がところどころに出てくるが、ネタなのか本気なのかサッパリ解らない。津山殺人に対する松本清張と横溝正史の文体考察は興味深かった。

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2013年12月12日

Posted by ブクログ

別役実の犯罪についての哲学的(?)考察

別役実なので、真っ赤なウソを真面目な顔で書いていることにだまされまいと用心していたが、やはり最初の30ページは騙された。

後半は過去の重大犯罪について独自の視点からその犯罪の意味と世界の中での立ち位置について考察しているように思えた。

横溝正史と松本清張の「津山三十人殺し」のとらえ方の違いを比較したものが興味深かった。

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2013年08月10日

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