【感想・ネタバレ】江戸川乱歩随筆選のレビュー

あらすじ

<乱歩ワールド>を、さらに深く味わうための、めくるめくオモチャ箱。初恋の話、人形の話、同性愛文学の話、孤独癖の話、ドストエフスキーの話、歌舞伎の話、トリックの話、ディケンズの話、収集癖の話……などなど。作家にしてエンサイクロペディストである乱歩、その素顔と創作の秘密が明かされる。

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Posted by ブクログ

この随筆集を読んで、江戸川乱歩がますます好きになった。乱歩の関心の広さ、率直な態度、ミステリに対する愛情に心を打たれる。文章も格調高くて、読み応えがあった。私もミステリが好きなので、乱歩がミステリへへの情熱を語った「枕頭風景」のような随筆を一番面白く感じた。同性愛の嗜好をあっけらかんと述べる随筆があることに驚いた。戦争中にそんな文章を発表するのは勇気を必要としたと思うが、乱歩はさらりと書いている。江戸時代に、自らの命を絶った少年の墓を、乱歩が訪ねたことを情感あふれる文章で記した「もずくの墓」が私のベスト。

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2017年04月13日

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