あらすじ
ある朝突然、平凡な若い銀行員ヨーゼフ・Kは理由もなく逮捕される。告発の理由をつきとめようと懸命に努力するが、予審判事の前に出ても、弁護士と面談しても、教誨師と問答を交わしても誰一人、真相に触れようともしない。正体不明の貧民窟にある法廷へと不規則に呼び出される奇妙な日常、いつ終わるとも知れぬ不安な日々。結局、確かなことは何一つわからないまま……。二十世紀を突き抜け、今もなお世界の思想や文学に大きな衝撃を与えて止まない第一級の名著。
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Posted by ブクログ
二人の男で始まり、二人の男で終わる。
律義とも言えれば儀式的とも言える。
女性のキャラクターが色分けされている。
善を求める人、プライドを求める人、和を求める人、愛を求める人。
掟と門番の話はスケールは違うが、大審問官と通じるものがあると感じた。
何の罪なのか?どういう判決なのか私は読み取れず。私はそれでも、悶々とするわけではなく、それは、自滅していく主人公を味わうだけの単純な読み方をしたからなのかもしれない。
商人ブロックはいい。筋が通っている。(あくまでもこの小説の中ではということだが)
間違っているけど、この小説のような世界では、一番真っ当な人ではないかとさえ思う。