あらすじ
住宅ローンの制度ができてから、初めて大都市圏を襲った地震から十年。建替? 補修? 自己破産? ダブルローン? 被災地の人々にはどんな選択があったのか。「解体」には全額補助、「補修」にはゼロ、その裏に働いていた思惑とは? ―そして十年後の住宅政策の大転換とは? いま、明らかになるこの国の驚くべき実態。
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Posted by ブクログ
これもマイホーム計画の一環として読んだ本だけど、正直、読み進めば読み進むほど、マイホームに対する希望がしぼんでいくような気分。もちろんここに書かれていることは紛れもない事実で、そこに目をつぶって(もしくはつぶらされて)住宅が乱立し、そして崩壊した経緯が、バブル景気とも絡め合わせながら、浮かび上がっている。結局戦前からの建築が一番丁寧に建てられていて、結果、震災に最も持ちこたえたなんて、まさしく目から鱗。かの震災から20年が経過しているけど、ここに書かれた内容は今なお色あせず、相も変わらず存在する住居問題を、それぞれの読者に問いかけてくる。やっぱり日本って、マイホームを持つべきでない地盤が出来上がっている気がして、購入には勇気が要りますね~。