あらすじ
死んだあなたに「とりつくしま係」が問いかける。この世に未練はありませんか。あるなら、なにかモノになって戻ることができますよ、と。そうして母は息子のロージンバッグに、娘は母の補聴器に、夫は妻の日記になった……。すでに失われた人生がフラッシュバックのように現れる珠玉の短篇小説集。
読み終わった後、大切な人に自分の想いを伝えたくなる…
切なくも、優しい気持ちになれること間違いなし! の10話から成るショートストーリー。
この世に未練を残したまま、生涯を終えた人の前に突然現れる『とりつくしま係』。
主人公たちは『とりつくしま係』との契約により、大切に想う人の近くで
なりたい“モノ”として存在し、もう1度だけこの世を体験することが出来るという。
愛する家族、憧れの先輩、お世話になった人達の元へ“モノ”として戻った主人公たちは、
残された人たちと再び時間を共有していく…
作者の一つ一つの言葉選びが絶妙で、“モノ”目線で見る世界も新鮮で良い。
また一話ごとに語り口が変わり、主人公から放たれる言葉や感情が心にスッと入って来ます。
タイトルだけではストーリーの想像が付きにくいですが、
目の前にある細やかな幸せと人を大事に想うことを再確認させてくれる素敵な一冊です。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
心にじんわり染み入る作品集だった。
悲壮感というより心温まる感じがした。
「ロージン」
勝ったか負けたか、どっちでもいい。確かにそうだと思った。
「白檀」
香ってくる話だった。美しい。
「マッサージ」
最後の美穂の言葉にぐっときた。
Posted by ブクログ
私なら…?そう考えてみる
いやだなぁ
何にもとりつくしましたくないな
死んでも尚、辛い思い哀しい思いしたくない
ロージンのように無くなれば終わりなら、まだ救いがあるけれど そうでないものたちは、いつまでとりつくしまなのか…
わたしのまわりにも、とりつくしまがいるかも知れないのか
皆さん、どうか安らかに。
Posted by ブクログ
ロージン
トリケラトプス
青いの
白檀
名前
ささやき
日記
マッサージ
くちびる
レンズ
番外編 びわの樹の下の娘
ーーーーーーーーーーーーーーー
東直子さん初読み。
死者が現世に戻り何か物に取り憑いて、もう一度会いたい人の元にかえったら…という心惹かれる設定。
あらすじを聞いて、勝手にドラマチックなストーリーを想像してしまいましたが、いい意味で地味に落ち着く短編集で、一章ずつじっくり読みました。
大竹さんの解説を読んで。
確かに死者といえば怨念渦巻くどろどろと暗いものだと第一にイメージするが(ホラー好きなこともあり)、この作品は明るくて少しサラッとしている気がします。
全てがすっきりと感動するだけのお話ではなく、かわいそうだったり気持ち悪かったり、バラエティ豊かなお話もあったりするところがリアリティを感じました。
個人的には白檀、日記、マッサージが好きでした。
きっと自分も死んだら残してきた人たちに前に進んで欲しいから。。。