あらすじ
米が高い、野菜が採れない、魚も獲れない
食料自給率わずか38%(カロリーベース)
このままでは、食べるものがなくなる!?
まだ「できること」はある
米の値上がり、野菜の不作、漁獲量の激減……。
日本の「食」は今、かつてない危機に直面している。
その原因は、私たちが便利さを追い求め、大量のエネルギーを消費してきたことにあるのではないか。
生命40億年の歴史が教えてくれる生きものの世界の本質は、格差も分断もなく「フラット」で「オープン」であること。人間は特別な存在という思い込みを捨て、この本質に立ち戻ることにこそ、危機を乗り越え、ほんとうの豊かさを取り戻す鍵がある。
持続可能な「食」と「農」の実現のため、人類の生き方を問う一冊。
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Posted by ブクログ
90歳近い著者が、日本の食と農業を憂う。DNAの研究者。
書いてあることはきわめて全う。
レイチェル・カーソンやグレタ・トゥーンベリを取り上げ、
人間が地球に、自然に悪影響を及ぼす現状を綴っている。
人類が地球上の生物のてっぺんにいるなど大間違い、というスタンスから考える。
農業の未来、あるべき姿を考える。
現代のビルに囲まれた暮らしが当たり前になりつつある都会人を心配する。
・・・新しい学びはなかったかな。
序章 フラットとオープン―人間は自然の一部である(土の上、緑の中での暮らし;アメリカがお手本だった60年代 ほか)
第1章 地球沸騰化が招く「食」の危機―「なんだかおかしい」社会をつくったのは誰か(お米がありません;誰にとっても大事なもの ほか)
第2章 競争社会、効率追求の落とし穴―「幸せ」の本質に気づく(効率最優先からの脱却;内なる自然に気づく ほか)
第3章 「生命誌」の視点で生き方を選ぶ時代―人間は決して特別な存在ではない(すべての問題を、生きものとして考えよう―とくに食べものを;「食」の危機を招く3つの問題点 ほか)
第4章 持続可能な「食」と「農」の未来―「生きもの」として社会をつくり直す(旬は生きものを大事にする文化;農業の効率化の落とし穴 ほか)