あらすじ
18歳の美大生が交通事故で記憶喪失になる。それは自身のことだけでなく、食べる、眠るなどの感覚さえ分からなくなるという状態だった――。そんな彼が徐々に周囲を理解し「新しい自分」を生き始め、草木染職人として独立するまでを綴った手記。感動のノンフィクション!
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Posted by ブクログ
著者が18歳の時にバイク事故で重体となり、病院で目覚めた時にすべての記憶が無くなっていたという所から本書は始まる。記憶喪失なんて映画やドラマではよくあるけれど、本当にこういう事があるのですね。
自分の事、家族の事、友人の事、目の前に見える物が何なのか忘れ、本書を書いた事故から12年後でも記憶は点としてしかよみがえらない状態。本人も家族も大変だと思います。各章の終わりにある母親の文章と本人との対比が面白い。
Posted by ブクログ
大学生の時にスクーターで交通事故にあい、記憶喪失になった坪倉さん。
ドラマや漫画では何かのきっかけで記憶が戻って…という展開になりますが、坪倉さんが失った記憶は戻ってくることはありませんでした。
しかも自分が誰なのかという記憶だけではなく、日常生活を送るうえで大事な常識も忘れてしまったのです。
坪倉さん自身も大変でしたが、彼を支えるご家族も大変だったと思います。
それでもそこから人生を構築していく坪倉さんとご家族。
胸がいっぱいになりました。
Posted by ブクログ
自分に関する記憶だけでなく、「食べる」「眠る」などが
全てわからなくなってしまった青年の12年間を綴ったノンフィクション
見るもの全てが新しく、何なのかわからない彼が表現する私たちの日常はとっても瑞々しい
冒頭からページが進むにつれて、使われている漢字が増えていくのには感動しました
また、解説の俵万智さんも書かれていますが、ご両親が素晴らしい
記憶をなくした息子を一人旅に送り出す、一人暮らしをさせる、スクーターで事故を起こした息子をバイクに乗せる…
かわいそうだ、かわいそうだと甘やかすのではなく、時に優しさで包み、時に厳しく自立へ向かわせていく姿勢には敬服します
欲を言えば、もっと坪倉さんの作品をカラーで入れて欲しかったなー
2012/10/24