記憶喪失になったぼくが見た世界

記憶喪失になったぼくが見た世界

小説・文芸
616円 (税込)

3pt

18歳の美大生が交通事故で記憶喪失になる。それは自身のことだけでなく、食べる、眠るなどの感覚さえ分からなくなるという状態だった――。そんな彼が徐々に周囲を理解し「新しい自分」を生き始め、草木染職人として独立するまでを綴った手記。感動のノンフィクション!

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記憶喪失になったぼくが見た世界 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    十八歳で事故にあってまったくそれまでの記憶をなくしてしまった青年の書いた文章と母親の手記。"記憶喪失"というのはこういうものなのか、という驚きがある。満腹がわからないのでテーブルの上にあるものをすべて食べてしまう、とか、あまいということを初めて知る、とか、ごはんとおかずの違いがわからない、とか、ケガや病気をしている人は人間に見えない、とか諸々衝撃的。その割に自分の名前とか「おっさん」とか「おばさん」という言葉は覚えているらしい。5歳くらいに知識が返ってしまう、ということなのだろうか。本人の感じていることと母親の語る客観的な状況と対比しながら読めるので興味深い。

    0
    2024年07月11日

    Posted by ブクログ

    事故で記憶をなくした著者の話。生まれて初めて見るものを不思議に思う気持ちや、知らないことに戸惑いながらもチャレンジしていく様子は読んでいて新鮮な気持ちになった。

    0
    2022年10月23日

    Posted by ブクログ

    自身の言葉で始まる文章はまるで1,2歳児の言葉がでない子どもの心の声の様だ。そこから大学へ戻り、更には染めの仕事をする…壮絶な人生、だがとても明るく真っ直ぐに生きていらっしゃる。

    いつか染められた着物を目にしてみたい。

    途中に母親の手記もあり、見守る優しさと強さを感じる。

    解説で俵万智氏が書いたとおり、『もともとの絵画的な才能に濁りのない感性が宿り、芸術家としてプラスだったのでは』と。+にできたのはご自身の努力、家族や友人の愛情、何よりとても素直な心の持ち主なんだろうな、と思った。

    0
    2021年04月27日

    Posted by ブクログ

    この世には体験者しか書けない世界があるが、この本はまさにそう。解説で俵万智が書いている通り、子どもの感性をそのまま書いたような文章は、書こうと思って書けるものではない。この文章を読むことで、毎日見過ごしているあらゆることが、全く新しい、けれどよく分かる感覚で立ち上がってくる。
    記憶は、結局全部は戻らなかったのだから、著者は1.5倍位の人生を生きたことになる。それも稀有な体験だ。
    「かあさんだよ」、ごはん、チョコレート、UFOキャッチャーなど、何度も読み返したくなる素晴らしさは、前に読んだ時と変わらないが、自分が年をとって、坪倉さんのご両親の偉大さを感じた。もし子どもが事故にあったら、自分は親として、ここまで見守りつつも手を離すことができるだろうか。

    0
    2016年01月25日

    Posted by ブクログ

    電車の中で読み始め、読み終わりました。
    出だしの線の表現はとてもすごいなぁと、線を眺めながら思っています。

    母親として、お母さん目線でも考えてしまいます。
    1人で大学へ行かせる、しかも電車で。
    一人暮らしをさせる。
    旅に行かせる。
    済んだ過去はやわらいでしまうけれど、その真っ只中にいる時は一分一秒がどんなに不安で不安で不安でたまらなかったことかと思います。

    あとがきで俵さんが書いているように、本当に素晴らしいお父さんお母さんです。
    作者の生き方も、ご両親の生き方も、見習うところがたくさんあります。

    0
    2015年12月30日

    Posted by ブクログ

    とても優しくて、暖かくて・・・
    本当に素晴らしい本です。
    自分も何かに向け、頑張ってみたい!
    そう素直に思うことができる本です。

    0
    2013年06月27日

    Posted by ブクログ

    記憶をなくした本人と、母親の視点から書かれているノンフィクション。事故で記憶をなくしてしまった美大生が、自分自身を立て直していく過程を追ったものです。本人の記述に挟まれる形で母親による記述があり、全体をとらえるのに役立ちました。
    時に悔しく悲しい思いをしながら成長し人生を再構築していく様子は、子供時代からやり直しているかのようです。坪倉優介という青年は過去を取り戻すことはできなかったけれど、未来を手に入れた。読み終わってそう思いました。

    0
    2012年07月13日

    Posted by ブクログ

    見ているものが同じでも見えるものが変わるんだな。言葉も文化も常識も異なるいつかのどこかにぽつんと立った時に何が見えるのかなぁ。

    0
    2011年12月16日

    Posted by ブクログ

    人は生きるために自分なりの哲学を持つ必要がある、と思った本だった。記憶喪失になった後は、世間のルールが多すぎて押し殺されそうな描写がたくさん見えた。しかも、そのルールの嫌なところって、みんなが思考停止していること、目を背けていることで、多数派なだけであることだ。部費の話は読んでて心が苦しくなった。
    そのルールに従ったら人は幸せに生きれるのだろうか?それは絶対にない。ルールは支配者が支配するために作る。
    自分は何を表現するために生きるのか、そんなことを考えたいと思う

    0
    2026年05月20日

    Posted by ブクログ

    audible118冊目。

    少し前に読んだ『洞窟おじさん』に続き、この本の著者のような方がいらしたことさえ知らずにいました。
    本も好きだしネットだって毎日見てるのに、案外知らないことが多いんだなあと思いつつ、読んでみることにしました。ちなみに夫は、紙の本で読んだことがあるそうです。

    ドラマなどで「あるある」の記憶喪失ですが、現実社会でも本当にありえることなんだと驚きました。
    わたしの母も、脳の病気になった時に一時的にいろいろ忘れてしまっていたけれど、なぜか家族など人間の顔と名前は全部覚えているのに、自分の家や車はわからず、かわりに子どもの頃の記憶はある…という時期がありました。
    が、2度目の手術後は劇的に元通りになり、ドラマあるあるの展開でした。

    が、著者の記憶喪失が劇的に元通りになることはなく、家族のことも自分のことも、過去のことは一切思い出せないまま元通りの生活に戻っていきました。相当な心労だったと思います。
    著者のお母さんの手記も併せて構成されているので、本人や家族の葛藤がよくわかりました。

    著者に好きなことがあって良かったし、それをご自身の仕事にしておられて、元気をもらえました。
    逆境や挫折に屈してばかりでは前に進めませんね。

    0
    2025年07月27日

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