あらすじ
日本を代表する中華料理人であり、国内15店舗・年商四十数億円を誇る企業の経営者でもある陳健一氏は、それ以外にも顧問先の店舗・食品メーカーとの商品開発、全国でのレストランやホテルの料理フェア出演、テレビ出演、各地の料理学校での指導などで活躍している。その一方で、今でも中華鍋を振り続ける現役の料理人であるとともに、数多くの料理人や人材を育ててきた。
そのノウハウの中心にあるのが、「段取り力」。料理には実際の調理以外にも、段取りの場が無数に登場する。本書では、「段取り」をキーワードに、日々の仕事から、サービスとおもてなし、人材育成、組織運営、個人の生き方まで、数多くのノウハウをエピソードを交えて紹介する。
感情タグBEST3
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何をやるにしても自己満足ではいけない。自分を中心に考えているとうまくいくものもいかなくなる。そのためにはいかに相手のことを思うか、何をすれば一番喜ばれるか常に現場で判断しなければならない。
陳さんは、それを体で習得しているということが感じられる。すべての料理家がこの考え方を持つ必要はないと思うが一つのサービス業界の打破には必要なのかもしれない。
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飲食店で働く人には、みんなに読んで欲しい1冊。こんな思いで料理を作る料理人さんが作る料理は、美味しいに決まってる。文中の料理人はサービスマンだ。という言葉が印象的。学ぶ所、感動する所満載の1冊に文句なしの星5つ。
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単なる話好きで、ニコニコしている中華のおっさん(失礼!)と思っていたが、ベストの料理をベストのおもてなしで提供出来るよう、常に考えているオーナーシェフだった。
まだ日本に「四川料理」というジャンルが知られていない頃、日本で始めて四川料理専門店を立ち上げたお父さんでもある先代。二代目として、グループの総帥として、シェフとして辛い厳しい事も多々あったかと思うが、常にお客様に喜んでもらえるよう努力されているのは、レストラン業だけでなくすべての職種に当てはまる事だと思う。
13/01/06-4
Posted by ブクログ
やや古くさいことばですが、「段取り7分」と社会人に成り立てのころ、一番エライくらいの人から言われたことを思い出しました。
ゴールから想像する、とかフレームワークとか、いろんな言い方があります。表現が違ったとしても、一番大切な状態が何かを考え、確実にその状態にいたるまでの想定を繰り返すことはたしかに必要なことです。
料理はとても象徴的な題材ですし、陳さんが「中華の神様」の2代目であることもまた、ことばの重みを増しています。陳さんの語ることばが、豊田章男さんが車づくりに対して使うことばと共通点が多いことにも気づかされました。
Posted by ブクログ
料理人・経営者としての段取りの方法論が述べられてる。1500人分の料理を準備した経験、料理の鉄人で鍛えられた段取り力の話などが印象的。著者の料理人としての厳しさ、優しさが感じられる一冊。