【感想・ネタバレ】日本人拉致のレビュー

あらすじ

突如自由を奪われ,独裁体制下で生きた二四年.北朝鮮からの「帰国」を後押ししたのは,現地に暮らすある人の言葉だった――.私はなぜ拉致されたのか.「マインドコントロール」「革命教育」の現実は.国家に生を翻弄された当事者自らが未解決事件の本質をえがく.重層的な人権問題として拉致を捉えなおす決定版.

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Posted by ブクログ

私の地元新潟の拉致被害当事者の蓮池薫さんによる、いまだからこそ伝えるべきと取り組んだ、自身の体験と拉致された後、どんな生活をしていたのかを回想を交えながら書き記した本です。
拉致されていた時の心境が赤裸々に綴られていて、奪われた年数を考えると悔しさは今も消えていないでしょう。
私の幼少期、おじが刑事をしていたこともあり、人攫いが起きているとか、海岸に子供だけで近づくなとか、物騒な事を言われて注意された記憶を思い出します。
未だ帰国の叶わない方々がいて、風化をさせてはいけないのに、報道されることも減ってきている状況なので、この本を是非中学、高校の教育資料として使って頂きたいと感じました。

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2025年10月25日

Posted by ブクログ

何もかもが想像を絶する。こんな事があってよいのか。何らかの崇高な目的のために、緻密な計画を以てなされたものでなく、場当たり的な思い付きに近い犯罪だったことが、更に怒りを掻き立てる。こんな国と絶対に取引(ディール)などしてはならない。
それにしても蓮池さんは物事を深く考えられていることがよくわかる。聡明さが伝わる文章で、非常に読みやすい。

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2025年09月30日

Posted by ブクログ

彼の言う通り、拉致は政治問題として使われてきた感が強いが、これは不当にも人権が蹂躙されたということこそ本質だ。
蓮池薫さんが長い年月をよく耐えて、子どももともに自分の国で暮らすことができていることを心から喜びたい。
それにしても北朝鮮側が犯した拉致が、理由も経緯もたいへん杜撰なものであったことを知り呆れた。
残る人たちもみんな帰国させてほしいと強く思う。

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2025年08月01日

Posted by ブクログ

大学生で北朝鮮に拉致されてからの生活を克明に綴る。
思想教育をし、スパイにしようとした?完璧な日本語を使える朝鮮人スパイの養成に加担させようとした?
日本に帰国するまで、蓮池さんたちは、どこまで当時の日本の情報を知っていたのか?
なぜ子どもを置いて日本に帰国する決断をしたのか?
さまざまな疑問が、一つ一つ解き明かされていく。古希に近い年齢となった著者が、今書いておかなければ…と思ったという。書いておいてくれて、ありがとうと思う。
未だ帰国でない拉致被害者たちにも、光が当たることを願う。

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2025年07月19日

Posted by ブクログ

論理ではなく軍事に頼る北朝鮮に対してさえも、事実を積み重ね、人権侵害の解消に取り組むことは平和国家、国民としての責務であろう。

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2025年07月18日

Posted by ブクログ

北朝鮮の拉致問題。関心が高かった訳ではなく、5人の日本人が帰国できていた事実すら、知らなかった。

実家に帰ったら、たまたま母が買ってきて、拉致された方が書いた本ということで興味を引かれて読みました。

暗闇の中、いきなり殴られて袋詰めにされて拉致される(連れ去られる)ことの恐怖、理不尽さ。
北に渡ったが最後、監視下におかれ、生殺与奪の権を握られ、先が見えない中、「上層部」のさじ加減で運命が決まるんだ、と衝撃的でした。


拉致して洗脳して、対日本のスパイに仕立てるための拉致。日本人になりすます為の拉致。。

もし私が不意に連れ去られるような事態に直面したら、どう対処すべきか…?
反抗せず従順に振る舞うのが無難か。隙をみて逃げて捕まって、もっと酷い目に遭うのは嫌だなあ、、


筆者が、北に滞在中、日本に帰る望みは絶っていたけど、その時々を懸命に生きておられたことが心に沁みた。
結婚して子供ができて、その子をスパイにされないために、日本語は教えなかったこと、不当な差別を受けないために、日本人であることは伏せていたこと。
非常事態には、日本人としてのアイデンティティよりも、家族の安全が望まれる。
どんな過酷な環境に置かれても、よく考えて最善を尽くし、命を繋ぎたい。

日本には、ほんの1週間の滞在のつもりで帰還したというのも印象的だった。
(まだ北に居て、相手の支配下にある時に、本音で語れるはずもないけど。。)
…マインドコントロールっていうのは、本人が自覚出来るのは、そこから抜け出せた後なんだ。
ご家族が、北に渡ることを拒んで被害者の日本への帰還を求めたのは、とても大事なことだった。


子どもたちが、後に無事に日本に帰れたことも調べて知り、安堵した。
まだ帰還できていない拉致被害者の方々も、どうか無事でいてほしい。

全体主義というのは、ワンマンの会社みたい。
ライバルを蹴落としてでも、トップに気に入られたら勝ち。トップの役に立ち、機嫌をとることが生き残り戦略なんて、、、

拉致被害者の帰還と同時に、日本は北に対して食糧援助をしていた。人道支援として必要だけど、拉致者の返還のお礼みたいになってるのが腹立たしい。

北が死亡したと主張している方々は、日本に帰って話をされると、北にとっては都合が悪い事情がある。。
どうしたら解決に動くのか。
日本の世論が高まれば、変化するのか。

私も責任を感じる。

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2025年06月08日

Posted by ブクログ

私は拉致された方が北朝鮮でどのような暮らしをしていたのか興味があったためこの本を読みました。この本を読んで著者である蓮池薫さんが24年間、北朝鮮で苦しい思いをしてきたということがよく分かりました。

その本の中でも以下の二つの内容は読んでいて胸が締め付けられました。
・平成5年に北朝鮮とアメリカの間で核を巡る対立が起きた際には
『(略)有事の際には真っ先に前線部隊に嘆願入隊することも誓わされた。「拉致されてきた私が、どうして拉致した国のために戦争にいかなけばならないのだ...」決意の拳を振り上げながらも、私は理不尽な思いでいっぱいだった。(略)』(120P)

・日本語を教えるため、現在の時事にも詳しくなければいけないということから、日本の出版物に接することもできるようになった際に検閲から漏れた内容を目にしました。
「(略)1997年、日本で拉致被害者家族会が結成され、被害者救出のために運動している新聞記事もその一つだった。掲載写真に私の名前の入ったたすきを肩にかけた良心の両親の姿を見つけ、胸の詰まる思いがしたのを記憶している。」(151P)

上記の二つの内容で両親が自分を必死に探しており「両親に対して、ここにいるよ」と言いたい気持ちがあっても言うことができないというのは深い悲しみを感じました。

また、日本語をスマートに話せる工作員を育てるために一所懸命日本語を教えていたが、なかなかものにならなかったとも書かれていました。(134P)

筆者は言います。「北朝鮮による日本人拉致はまさに国家犯罪であり、人権侵害の極みである。それは、拉致というものが、被害者から人間としての尊厳、幸福を追求する権利のすべてを奪い去る行為であるからだ。」(202P)

とあります。私自身、一刻も早く拉致被害者が帰還できるよう国が動かなければいけないと思っています。しかし、交渉は生き詰まっているのではないでしょうか。国(外務省)は水面下で北朝鮮と交渉しているのでしょうか。水面下で交渉してくれていればよいのですが、このまま時間だけ過ぎていくことは避けていただきたく思っています。横田めぐみさんの帰りを待ちわびる横田早紀江さんも89歳と高齢となっています。そのため、早くこの問題を解決しないといけないと思っています。

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2025年06月01日

Posted by ブクログ

蓮池さんたち5人の被害者のみなさんが帰国されたご様子を、テレビで食い入るように見ていた当時のことを思い出しながら読みました。
いくつかの場面では思い出すのもおつらかったのではないかと想像される中、ご本人にしか知り得ない真実と冷静な分析。書いてくださったことにお礼を申し上げたい。そして未だ「解決済み」には程遠い現状。このような過酷な人権侵害を絶対に許さない、一刻も早い全容解明と残された方々の帰国を迫り続けなければならない、という気持ちを新たにしました。

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2025年05月27日

Posted by ブクログ

北朝鮮へ拉致、ニュースとして知ってはいるけど、あんまり実感が伴わないこの事件、でも、ほんとうにこうして人生の多くの時間を拘束されていた人がいて、今もまだ帰れない人がいる、ということが現実のこととして解像度が増した気がします。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

まだまだ道半ばの北朝鮮による拉致問題
そんな中での今回の蓮池薫さんの手記、拉致されて向こうでの生活、何をしてまたはさせられて過ごてきたのか、
拉致被害者同士の交流はあったのかなど、今まで私たちが知りたかったことを赤裸々に綴っておられる。

工作員たちへの日本の教育、自分がかかわった工作員たちのその後のゆくえを心配し、どうか重大な事件に加担しないように、自分が教えたことで何かを成すことがないようになど、心を痛めておられた様子や、当時の最高指導者の死去に伴う哀悼の意の示し方、最高指導者に対する敬意の表し方、それは正しく思想教育の植え付けであり、そういう関連の書物を読まされ続けたと実に生々しく語られている。

思い起こせば、2002年に24年ぶりに日本に帰国され、飛行機のタラップを降りようとするときの、何とも言えない表情が忘れられない。
嬉しいような、戸惑う様な・・・
実は、あの時は「一時帰国」で一週間ほどでまた北に帰ることになっていたらしい。
子どもも向こうに残してきているのだし。

「せっかく帰れるのなら帰ったらいい」とある人に(北朝鮮の人)言われ帰国を決めたとある。

私達は、続いて第2回、第3回の帰国があると思っていたのに、その後はなしのつぶて・・・ 被害者の親、親族の悲痛な声を耳にするたび、早くすべての人の帰国が叶うことを願わずにはいられない。

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2025年11月09日

Posted by ブクログ

蓮池さん達が帰国してからだけでももう23年も経つんですね。
海岸で拉致された方々以外に淀号ハイジャック事件の犯人グループに欧州で連れ去られた若者達がいることを改めて認識しました。
スパイ辛光洙、大韓航空機爆破事件犯人の金賢姫、淀号ハイジャック事件犯人の妻八尾恵などの告白なども引用しつつ日本人拉致の全体像を描き北朝鮮の嘘を検証しています。
拉致被害者なのに金正日マンセーを強制される毎日は恐怖以外の何物でもありません。
大袈裟に胸を掻きむしって嘆いてみせるのは周りにいる通報者へのデモンストレーションなんですね!

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2025年11月02日

Posted by ブクログ

拉致事件についてはこれまで多くのニュースで見てきたが、当事者による本を読んだのは初めて。拉致の内部事情が理解できた。北朝鮮の現実性を無視した計画、その挫折後の行き当たりばったりの対応、その場しのぎの噓などが重なり、結果、人権を無視したひどい状況が今日まで続いているものと感じた。著者らが果たした工作員への日本語教育係も拉致したもののほかにやらせることがないからという印象である。金正日が拉致問題を認めたことから一部帰国することができたが、横田めぐみさんなど「死亡」とされた人たちについては著者自身が知っている矛盾する事実を挙げており、これで「解決済み」はあり得ない。北朝鮮との向き合い方について、改めてこの独裁国家は体制が変わらない限り、信用してはならないことを再認識できた。


【目次】
はじめに――ある人の言葉
 選択肢のなかった日々
 何のために二四年間を奪われたのか
Ⅰ 問題は決して「解決済み」ではない
 1 「八人死亡」は事実か
  二〇年の時を経て
 「遭難救出」から「拉致」へ
 当局へのダメージ軽減――二つの策略
 筋書きどおりに動かせる人物を
 指導部は何を見誤ったか
 2 変遷する説明――横田めぐみさんをめぐって
 他人の遺骨だった
 拉致被害者の住所は最高機密
 妻の「死亡日」を錯覚?
 車の行き先は
 不自然な「遺骨」保管経緯
 捏造の理由
Ⅱ 日本人拉致の本当の目的
 1 直接の目的は何だったのか
 拉致機関は二つ
 「よど号」グループによる“人材獲得”
 スパイ網の構築のために
 「土台人」を利用してのなり代わり
 非合法、半合法、合法
 2 世界各地で発生した事件
 金賢姫の告白
 「日本人は思いどおりにはできない」
 偶発的な拉致だったのか
 一一人の被害――一九七七〜七八年
 曽我ひとみさん親子・田口八重子さんの場合
 前代未聞の同時多発事件
Ⅲ 拉致は北朝鮮に何をもたらしたのか
 1 果たされなかった目的
 進まない思想改造
 「拉致されたことは恥ずかしい」
 一九八八年、実家に届いた手紙
 「豆飯を食わせる」警告
 二〇〇二年の方向転換
 謝罪の背景――経済援助だけではない
 2 まず「拉致」ありきの発想
 最初の拉致で、犯人は逮捕されていた
 なり代わったが、持て余す
 対外情報調査部の「消極性」
 逮捕、自白
 送還ののち「非転向長期囚」に
 3 計画を頓挫させたもの
 確認できない工作員教育
 工作員の条件――政治軍事大学卒業
 脱出に成功した被害者たち
 国内で育成する方針に
 外国人「工作員化」の非現実性
Ⅳ 変容する思想教育
 1 工作員育成のための「マインドコントロール」術
 言いようのない孤独
 韓国敵視――塗りつぶされた「韓」の字
 「社会主義は世界の趨勢」
 映画学習、日本人としての「負い目」
 「この内容、わかりますか」
 言われるままに
 贈り物伝達式
 2 育成放棄後の思想統制
 思想の「現地化」へ
 国際情勢に目を向けさせない「二〇〇日戦闘」
 朝鮮半島核危機へ
 涙は出ない
 希望のありか
Ⅴ 独裁下を生きるということ――私に与えられた「革命任務」
 1 一二人の工作員に日本語を教える
 「用済み」とされた被害者をどう扱うか
 手に負えない任務
 朝鮮戦争従軍者たち
 ネイティブ化という幻想
 将来不安な生徒
 この二人も秘密工作員の任務につくことはなかった
 敵の手に落ちれば――幹部の保身
 怖さと後ろめたさ
 2 書庫での発見
 対外情報調査部七課
 検閲からこぼれた記事
 武田信玄について翻訳させられた
 革命英雄の小説執筆
 一冊のパンフレット
 3 異質な任務
 新室長の野心――金正日の現地指導
 「自力更生」のため建設労働者に
 月命日ごとに、花かごを
 生死を懸けた熾烈な政争
 遮断塀の中の生活
 機密に接することが負担だった
 自分で自分を警備する
 4 動き出した事態
 日朝国交正常化という目標
 「日本に帰るのが怖い」
 平壌市内の生活には馴染めない
 小泉訪朝、面談へ――変わる北朝鮮側の指示
 本音を話せない虚しさ
 踏み絵だった質問――「子どもを連れていくか」
 決断を後押しした言葉
おわりに――重層的な人権問題として
 拉致問題の原点
 被害者「線引き」の意味は
 被害は拉致そのものだけではない

 日本人拉致 関連年表

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2025年08月20日

Posted by ブクログ

新潟市に住んでいるため、横田めぐみさんをはじめとした拉致被害についてはある程度は知っていた。しかし、なぜそのようなことが起きたのか、なぜその人々でなければならなかったのか、根本的な疑問については答えられない状態だった。この蓮池氏の事細かな記憶は、非常に価値のある情報だ。ぜひみなさんに読んでいただき、北朝鮮拉致について知ってもらいたい。

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 帯を見て、「帰国されてもう23年も経ったのか」というのが衝撃でした。拉致されて北朝鮮での24年に匹敵する長さです。その間、帰国した5人以外の拉致被害者の奪還について日本政府はその言葉とは裏腹に無為無策でした。

 その24年間の北朝鮮での生活、北朝鮮のスパイ組織の人間との関係、マインドコントロール、やらされた仕事・・・それらを軸に、北朝鮮の「明確な国家戦略があっての拉致作戦ではなかった」ことを明らかにし、その出鱈目さを指摘します。そして、北朝鮮のいう「8人死亡」は捏造だと一人一人について明らかにします。
 なぜ5人は帰国できて、8人は「死亡」とされたのか。著者は「日本政府との面会の際に、北朝鮮側の描いた筋書き通りに話してくれないと思われる人たちは、「生存者」リストから外された可能性が高い」「常に日本に帰りたいというつよう思いを持っていると判断される拉致被害者、なかでも家族がおらず、発言を強要するための人質がいない拉致被害者は、日本側と会わせないために、生存者リストに入れなかったと考える」と書きます。

 北朝鮮が出した8人の死因は著者が書く通り出鱈目でしょう。ただ、生存者リストに入らなかった理由はあくまでも推測に過ぎません。通読しても、そこが強化されることはありません。だからこそ、その救出が急がれる、ということだと思います。

 拉致被害者本人しか書けない、北朝鮮での24年。貴重な証言です。

 

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2025年07月04日

Posted by ブクログ

蓮池薫さんの最新刊
拉致問題により踏み込んだ内容
拉致問題だけではなく、蓮池さんの心の動き、北朝鮮での生活、北朝鮮体制側の動き、北朝鮮の一般の人の生活まで立体的に理解できる
拉致被害者の皆さんの無事と帰国を祈ります

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

ほんとに想像を絶するような体験をしてきたんだな。
でもまだ著者は恋人とふたりで拉致されて結婚し子供もできて、だからこそこの理不尽な国でどうにか生きてこれたのかもしれないと語っているけど、めぐみさんのことを思うとほんとに胸が潰れそうになる。
金日成が死んだ時、涙を拭う振りをしたり唾をつけて泣いてる振りをしたってところがリアルだった。
こも国で生きていくには私でもそうするだろうな。
早紀江さんが存命のうちに一日でもはやく返して欲しいと切に思った。

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2025年07月25日

Posted by ブクログ

北朝鮮に拉致された後、日本に帰国した著者が23年ぶりに語る真相。拉致という出来事の瞬間から、北朝鮮に入国直後の思い、やりとり。そして、北朝鮮での20数年の生活と北朝鮮当局の思惑、狙いなどの圧力。徐々に外国人拉致の事実が国際社会に認められるようになってからの北朝鮮指導部の動き、そして帰国に際して著者夫妻がむしろ日本へは一時帰国でまた北へ戻ると考え、またそのように願っていたその訳。北に戻らずに日本に留まることになった変化。そして北がなぜ5人の拉致被害者のみを帰国させ、その他の人たちは死亡または不入国だと主張したのか、明らかな嘘だと見抜いていたが、その理由の推察。どれもが説得力に満ち、多くの疑問が解けたように思う。北朝鮮では朝日新聞の差し入れがあり、日本で拉致家族の会が発足していたことを知っていた!それは北の検閲官がまさか拉致が事実だと思わず、フェイクニュースとして黒塗りしていなかったから、実に興味深い事実だと思う。それにしても克明詳細で貴重な記録を書き残してくれたと頭が下がる。

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2025年07月18日

「社会・政治」ランキング