あらすじ
御粽司・川端道喜は,室町時代から長く御所に餅や菓子を納めてきた.十五代当主はかつて,この国の四季と結びついた和菓子のゆたかな世界,そして菓子づくりの自身の経験を語り下ろした.多くの人々に愛読されてきたこの書に,春夏秋冬,折々につくられている和菓子の写真を添え,当家の現代表が今日までの歩みを増補する.
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Posted by ブクログ
<目次>
はしがき
第1章 道喜の粽がたり
第2章 葩餅、肴から茶菓子へ
第3章 宮中の歳時記、茶の湯の四季
第4章 京菓子の生活文化
第5章 御所、幕府そして川端家
終章 伝統をこえて
付 京都人気質入門~祇園界隈
<内容>
1990年刊の本の増補版。著者の15代目川端道喜はこの本を置いて逝き、その間増補版の監修をした川端道喜代表の夫、16代目も逝ってしまった。そこで35年ぶりに章を入れ替え、写真を変えてこの本ができあがった。和菓子、特に生菓子の難しさが伝わるし、何よりも菓子の作り方の説明が難しかったのが伝わる。蒸すとか茹でるとか。また川端道喜の粽を作る際の、食べ物以外の部分、例えば笹とかの入手が、35年前でもとても難儀になっていたことがわかる。今ではどうなんだろう?妥協はしないだろうから、もっと苦労しているに違いない。