【感想・ネタバレ】和菓子の京都 増補版のレビュー

あらすじ

御粽司・川端道喜は,室町時代から長く御所に餅や菓子を納めてきた.十五代当主はかつて,この国の四季と結びついた和菓子のゆたかな世界,そして菓子づくりの自身の経験を語り下ろした.多くの人々に愛読されてきたこの書に,春夏秋冬,折々につくられている和菓子の写真を添え,当家の現代表が今日までの歩みを増補する.

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Posted by ブクログ

ネタバレ

京都の伝統とは。

御粽司・川端道喜が変わりゆく京都の姿と家業について書いた『和菓子の京都』に、当代の記した15代・16代の移り変わりが加えられた。

とにかく強烈な京都プライドを感じる。時代ではなく自分の在るべき姿に従い、なみなみならぬ努力や苦労をしても涼しい顔しか見せない。90年頃に書かれたこの文章に、失われつつあると言われた京都の姿。確かにここに描かれた京都の姿はもう見られぬものとなってきているかもしれない。しかしそれすら生き延びる京都の長い歴史の一幕なのではないかとも思ってしまう。何百年後に、このように、あんなこともありました、と語られるような。

増補版で付け足された部分に関しては、今の時代に即して変わりつつある部分と変わらない部分の切り分けを感じた。また画家を志していたという著者の芸術家的態度がよいように作用しているとも感じた。薄利多売ともっとも遠いところにあり、己の価値観の追求という共通点かもしれない。

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2025年12月27日

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