あらすじ
この謎から、脱出せよ。
山奥の洋館で始まった
〈脱出ゲーム〉という名の怪奇殺人――
理系×文系の大学生コンビが挑む
リアル謎解きミステリー!
進藤理人は理学部に通う大学二年生。ルームメイトの柏木詩文とは、性格こそ正反対ながら「謎解き」という共通の趣味があり馬が合う。ある日二人は山奥の洋館で催される脱出ゲームに参加することに。だがその最中、何者かの焼死体が館内で見つかった。戦慄のなか、やがて次の犠牲者が……。館を出られる条件は唯ひとつ、九つの謎を解くこと――「殺人(マーダー)」×「謎解き(リドル)」の読者参加型ミステリー!
解説:若林 踏
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
脱出ゲーム✖️殺人 とにかく主人公の2人のキャラクターが好き。天才的なひらめきを持つ詩文と、真面目で見たものを全て記憶する理人。表紙の絵が、本当にイメージそのままで頭の中でイケメンを描きながらするする読み進めることができた。
謎解きの内容としては、簡単なものが多くておまけ程度に感じたが、具体的に問題が出されるため一緒になって脱出ゲームを楽しんでいる感覚になり没入感があって楽しめた。
最終的に、犯人の悲しい過去の話やそれに準える形でアリスの物語を用いたことが明かされて、綺麗に謎が解けて気持ちよく読み終えることができた。
個人的に2人のキャラが好きだったので、続編を是非読みたいと思う一冊だった。
匿名
理系と文系の大学生二人組で脱出ゲームに参加するため館へ。そこで本物の焼死体が発見される。
いくつもの謎が出題され、読みながらゲームに参加している気分になれました。焼死体は入れ替わりトリックの定番だなと注意しながら読んだので分かったが、それ以外にも細かい会話が伏線になっていたりして楽しめました。
主人公二人のバディものとしても丁寧に描写されていて、続編があれば是非読みたいです。
Posted by ブクログ
久々に本格的な謎解きミステリを読んだので、ワクワクしながら読み進めました。ストーリー的にも脱出ゲームで、ある意味シンプルなクローズドサークルだったので純粋に謎解きを楽しめた。
Posted by ブクログ
体験型リアル脱出ゲーム内での密室殺人二連続。
主人公は絶対記憶の持ち主。相棒のルームメイトが探偵役。
魔女の館という本物の館に閉じ込められにきた。主催側は松橋という女性スタッフとチヨという老婆調理スタッフのみ。ライターのルミカ半分スタッフ。
参加者は主人公と探偵とJD1と劇団員と先生とSEとマッチョと司書。
松橋が焼却炉でバラバラ殺人され、先生が井戸に落ちて死ぬ。
松橋とルミカが入れ替わりで、ルミカのふりした松橋が犯人。松橋の妹がイジメで先生にレイプされて自殺。復讐。ルミカはその自殺の動画を撮影してネットに公開し、その動画を見た母親も自殺した。
結構面白かった。脱出ゲーム好きでミステリ好きは読むと面白いかも。あと、伏線がわかりやすいから、ちょっと全体像が複雑だけど、一部は解けやすくなってるから。
Posted by ブクログ
クローズドサークル+謎解きゲーム
物語としては面白いんだけど、登場人物たちの行動と殺人事件とのちぐはぐさというか違和感があった。
まずクローズドサークル内で起こった殺人事件で焼死体ならばまず成り変わりを想像するし、実際に考えた。
でも登場人物たちはそこからずっと行動を共にすることもなく、遺体をブルーシートに回収して写真まで撮る冷静さがあるのに誰もその遺体が本当に松橋のものかを疑わない(終盤まで話題にも出ない)ことに違和感がある。
そこから二日目も謎解きと殺人事件を解決させることに注力するが、案内役が殺されてるのにみんな各々行動しすぎでは?クローズドサークル内で明らかな他殺って普通怖くてたまらなくならないか?と疑問に思った。主催者から「仕事は毎食の世話だけであとは部屋で過ごしてね」って言い含められてる派遣社員(チヨさん)でも流石にもっと危機感持つでしょ……。劇団員かと見せかけて実は警察や探偵とかなのかと思いきや、そんなこともなかった。
そして語られた怪談、先生という名称が出ている時点でおそらく関係者が揃えられていることが読者は分かるし、先生の動揺もなんとなく想像がつく。
さらに遡ればまず怪談を話し出した時点で「何故いきなり話せたの?仕込み?」って思わないのかも疑問。
もっと言えば署名の時点で『そこに何か書いたものが後々出てくるんだろうな』と思ってしまう。
決して面白くないわけではないんだけど、登場人物たちの冷静さな言動と読者の想像や予想が上手く噛みあわずチグハグな印象をもった。
謎解きの答えがキーワードにはなっているが、謎解きは謎解き以上の意味を持たない。
殺人事件に関しては古典的なものが多いし、説明も多く優しいので分かりやすいと思う。実際にミステリをあまり読まず、謎解き好きな人の感想も聞いてみたい。