あらすじ
仕事に疲れた李帆は旅先で天使のような美貌の男性・エルダーに助けられる。突然口説かれて困惑するも、東京に戻ってからまさかの再会――今度は本気で求婚されて!?「知れば知るほど愛してしまう」甘く巧みなキスと愛撫。初めての快感に濡れ、心まで蕩かされる。「カニンガムホテル」を舞台に、あの日、あの時、あの場所で出逢ったあなたと。運命が巡り合わせた一途な愛!
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この世界観が大好き
主人公は、普通に真面目に生きていて、でも家族の縁が薄くてどこか他人と一線を引いているような、決してキラキラしているわけではない。それでも、ヒーローが一瞬で恋に落ちてしまうくらいに、自分を持っている素敵な女性であることに間違いはなく。
こういう真面目に生きている人が報われる物語を読むと、すごく安心するし、よし、明日も頑張ろうという気持ちにしてくれる作品は実は少なかったりする。びっくりするような起承転結があるわけではないのに、次々にページをめくってしまうのは、この作者さんだから書けるストーリーゆえなのか。読み終わると、夜更かししても後悔なしと思えるくらいには、どっぷり物語に浸かり幸せにしてもらえるので、次回作も楽しみにしてます。
ステキ!
楽しく読ませて頂きました。大好きな美珠先生の作品を読むと幸せな気分になれるので嬉しいです今回のエルも李帆もステキな人です。できたら続編でまた会いたいです。
Posted by ブクログ
仕事に追われ、心が少し疲れていた薬剤師の李帆。
ふとしたきっかけで訪れたニューヨークで、天使のような美貌の男性・エルダーと出会い、
その優しさとまっすぐな言葉に少しずつ惹かれていく――。
非日常の街角で始まった恋が、やがて現実の生活に溶け込んでいくまでを描いた心に穏やかに沁みるラブストーリーでした。
井上先生らしい“やわらかな世界観”と“誠実な愛情表現”がとても心地よく、
嫌な人物や無理な展開もなく、安心して読み進められます。
エルの「知れば知るほど愛してしまう」という言葉どおり、
恋がゆっくりと形を持ち、李帆が自分を受け入れながら変わっていく過程が丁寧に描かれていて、
読後には優しい温もりが残りました。
ヒーロー・エルはとにかく誠実で、強引ではなく包み込むようなタイプ。
李帆を支えたい、幸せにしたいという気持ちがあふれていて、
“相手を尊重しながら深く愛する”その姿が本当に魅力的。
一方のヒロインは控えめで少し不器用だけれど、
自分の殻を破り一歩を踏み出す勇気がとても素敵でした。
カニンガムホテルシリーズらしい上品なラグジュアリー感と、
過去作の登場人物たちのカメオ出演も嬉しいポイント。
それぞれの幸せが繋がっていくようで、世界観の広がりを感じました。
大きな事件も波乱もないけれど、その静けさがこの作品の良さ。
恋が“ドラマチック”ではなく“日常に根付く優しさ”として描かれていて、
忙しい日常の合間にふと読みたくなるような、心の休息みたいな一冊でした。
まさかの第三弾
『今夜、君は僕のものになる』『君は俺の妻になるのだから』に引き続いての第三弾が読めるなんて…
相変わらず、カニンガムの面々は、惚れたら猪突猛進!てところが佳きですね。
エルダーのアプローチをみていたら、SMAPの『Dear Woman』がぴったりくる…!たしか、この曲、アジアンビューティーをコンセプトにしたシャンプーのCM曲だったはず
〈君がどんなに否定しても本当だから揺るがない 君がとても美しいという真実〜〉
今回、もしかしたら、作者様のテーマ曲になってたのかしら?あとがきあったらなー!読みたかったなー(笑)
さてさて。肝心要のヒロイン、李帆さんはとても共感できる現代社会人でした。
親との関係、学生時代の人間関係、いろいろ寂しかったり劣等感を抱いたりすることが多かった人。その経験から、新たにうまく人と関係を作れなくて、これといった趣味もなく、家と会社の往復で疲れてしまっている。
でも、行動力ありです。2週間お休みもらったからって、初海外旅行で、ニューヨーク行くとか、ティファニーで買い物するとか…
ちょっとの勇気と行動が劇的な運命を引き寄せたってことですね
井上先生のお話には、各国のカニンガムホテルが登場しますが、ガッツリ、カニンガムさん家のお話で、嬉しかったです。
清泉さん陽子さん、添島さんマリア、両カップルも登場でテンション上がりまくりでした✨
あー、でも、身バレしたんだったら、音信不通になった李帆さんの父親乗り込んできてほしかったな。母親でもいい。親との決着をもっと決定的なものにしてほしかったかも。せっかく大きな設定がヒロインに盛り込まれているのに、それだけ回収出来なかったのが残念。そこを「連絡が完全に取れなくなっちゃった」だけで終わってしまったので、全体的に、清泉さん陽子さんペアのお話と似通ってしまった感があります
せめて、陽子さんと李帆さんでこのカニンガムメンズにロックオンされた苦労を分かち合う場面ほしかったな〜
『今夜、君は僕のものになる』のメンツでたー!で終わってほしくなかったな…
尻切れトンボなラストにちょっとだけ不完全燃焼
これは短編でもいいから続編欲しいです!