あらすじ
「久々に、派手なペテン仕掛けるぞ」
詐欺師から足を洗い、実演販売士として生きる道を選んだ武沢竹夫に、
訳ありの中学生・キョウからとんでもない依頼が。
母親が残酷な詐欺被害にあったのを境に、厳しい現実を生きることになったキョウ。
武沢は彼女を救うため、かつての仲間を再集結、大仕掛けを計画する。
シリーズ累計70万部の人気作!
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Posted by ブクログ
今回もまた最後まで欺されました!
途中から、役者さんが紛れ込んでるのかなぁとの予感もしましたが、下手に予想せずに読んだ方が物語にのめり込める気がしたので、あえて欺されにいきました。
『カラスの親指』もそうでしたが、みんなで考えた作戦を実行している時が一番ドキドキします。なぜかいつも途中で不穏な出来事があって、予定通りに進まなかったりするんですよね。でもそれが面白い( ー̀ωー́)⁾⁾ウンウン
あと、缶詰のフタ、ライター、セロハンテープで合鍵を作る方法には驚きました。
ライターで鍵をあぶり、すすで真っ黒になったらセロハンテープを貼りつけて剥がし、鍵のかたちを型取る。
その後、缶詰のフタに鍵の型が浮き出したセロハンテープを貼り付け、型通りにハサミで切ると即席の合鍵になるそうです。
少し不安になったため、自宅の鍵を確認してみましたが、すすの跡などはついてなかったのでホッとしました。
しかし、これは実際に作ってみたら誰でも開けられるんですかね…?それともテツくんがとてつもなく器用だっただけ…?
また、この作品は実演販売やそれに似た仕事をしている方にもオススメしたいです。
おそらく人間関係を把握するのに時間がかかってしまうので、前作『カラスの親指』を読んでからこちらを読むのを強く推奨しますが、フリップを135センチのゴールデンラインの高さに掲げたり、相手の利き五感にトークを合わせたりと実演販売のテクニックが詰まっています。
例)えっ!2冊とも分厚そうに見える!?いやいや奥さん、それほど読みごたえがあるってことです!それにホラ、表紙にお札が描かれていますよね。類は友を呼ぶって言いますし、これを持っているだけでお金が貯まるかもしれません!(なんだか実演販売士というよりも詐欺師っぽいセリフになってしまいました…すみません(^-^;)
Posted by ブクログ
「カラスの親指」を読んでからすぐに続編である本作を読んだ。
前作から10数年後の様子をまた読めるということだけでも胸が躍った。
タケ達の勘違いによって、「生きてて良かったと思えた」とキョウが言ったことが印象に残った。「人はどこから来たかではなく、どこに向かうかが大事」というのもここに繋がるのだと思った。
貫太郎が「孤独は1日煙草15本吸うよりも悪い」と言っていたが、登場人物がこれから孤独から脱出できるのかなと考えたけど、、
やひろと貫太郎、テツは家族として。
まひろは雁井と?
キョウは祖父母、そしていつか目覚める母親と。もしかしたらテツと??
タケは??と思ったけど、まひろはないか。父親みたいなもんだしな。
と見苦しい妄想してしまった。
カラスの親指を読んだ人全員に勧めたい作品だった。
Posted by ブクログ
めっちゃ面白かった。
詐欺によって母親を自殺に追い込まれたキョウ。かつてみんなで大ペテンを仕掛けたメンバーと共にその詐欺師にペテンを仕掛けるカラスの親指の続編。
まず道尾秀介さんの作品はすごく読みやすい。
サクサク読んでいけるしすごくドキドキさせてくる。続きが知りたいんだけど読み進めたくないというジレンマ。
特にまひろが本当にナガミネに恋しちゃうところはモヤモヤがやばかった。なんでやひろも応援しちゃうのって思ってたけど、それも全部知った後だと逆に2人がどうなったのかすごく気になる。
今回もしっかり騙された。キョウの作戦乗ったフリをして偽物のナガミネを用意する。
でもそのテレビに出演するっていうのがキョウの目的でキョウとタケさん達がお互いに騙されてるっていうのが面白い。
他にも実はキョウの母親が死んでなかったり、瀬谷ワタルがキョウの父親だったり、しっかりヒントがあって、事実が分かるとアレってこれのことだったのかって思う。
あとはキャラがいい。
前作出てきたキャラはもちろん、やひろと貫太郎の息子のテツがマジでいい。
こいつ本当に小6?ってくらい頭がキレるし行動力がある。ジョジョ4部の川尻颯人みたいなキャラ。しっかりテツさんの血を引いてるって分かる描写があるのがいい。
ストーリーもいいしキャラもよくて面白かった。
Posted by ブクログ
面白かった~
前作からのキャラも登場して、日常の会話劇も楽しい
■叙述トリック
寺田美知子が死んでいると明言されていないのは気がついたので恐らく生きているだろうと思っていたし、前作のトリック同様関わっている人間が仕込みなんだろうとは思っていた。
さすがにキョウの思惑や瀬谷ワタル父親説までは辿り着かなかった…
逆に津賀和が仕込みだと思った
依頼料が安すぎるのにカラスであるタケが疑わないのはどうなんだ?簡単に騙され過ぎ
前作に比べてインパクトは劣るがとてもよいストーリーだと思う
■自殺
本人の意思だから被害にカウントされない、というのはあまりにも理不尽
詐欺にあって泣き寝入りしたり人生が壊された人がどれだけいるのか…
■詐欺師の結末
前作でヒグチは多額の被害を被って仕返しした感があったが、今回津賀和やナガミネは殆ど被害を受けておらずのうのうと生きているのでは?
キョウが父親と和解できたのはよい結末だけど
結局あいつらが罰を食らっていないのはちょっと気にくわない
タケさんのトラウマがあるのもわかるが
その点のスッキリ感が少ないので低めの点数
やはり道尾作品は面白い!
次は何を読もうかなぁ