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Posted by ブクログ 2011年11月21日
とても中身の濃い一冊です。
凝った表現方法をとっているのに、すいすい一気に読まされてしまうリーダビリティ。
ネタバレ感想を順不同で。
マルタン刑事の叙述トリック(?) まんまとひっかかりました。
ジャン・レノ系の渋いルックスで想像しながら読んでいたらアレ(笑
いやジャン・レノも「グラン...続きを読む・ブルー」で共通するある要素を演じていたからアリか?
タイペイさんがお気づきになったあれは、一読わかりませんでした。
あれにお気づきになるとはすごい!
クラシックの楽曲などで、サビの旋律を最初にさりげなくモチーフとして提示する感じで、ノベルスP55の、
長髪を真っ赤に染めた若者 →後半でローラン氏につっかかるレストランの客
ロウソクを無駄につける紳士 →真相のトリックの暗示
「神のくそったれ」と言う赤毛の少女 →真犯人の生い立ちを暗示
しているのかな?と思いました。
ローラン氏が、「昔から通ってるからあいつは自分に頭が上がらない」とか思ってるレストランの主人が、実は彼をうざいと思ってそうなとことか、ありそうでいて切ないです。
「天使を見た」という並はずれて視力の良い目撃者と、真相の絵画的な描写がすばらしいです。
個人的に、情景がありありと目に浮かぶような華のあるトリックが好きです。
グイド・レーニの絵画のエピソードは胸が痛みます。
真の動機もそうですが…
そういうことする人は、自分が相手の人生をめちゃくちゃにしてる、とか反省の気持ちは持ちようがないのでしょう。
殺して排除するしかないというのがやりきれないです。
いろいろなことを考えさせられ、かつ盛りだくさんの満足度の高い一冊でした。
Posted by ブクログ 2014年02月02日
薀蓄+ミステリ、舞台設定など、笠井潔へのオマージュか。
ミステリ部分はかなり腰砕けな感じもするが、美術、歴史部分が面白いので、都度、画像検索しながら、総じて読める。7.0
Posted by ブクログ 2013年07月24日
2013/7/24
作者は独特な人だなと思う。
作中作がちょっと読みにくかったけど、それもわざとなんだろうね。
ツイッターでつぶやくのを見てるからそれを思い出してニヤニヤするとこもあり。
そこまで漢字にこだわろうとは思わないけど何でも安易にカタカナにするの私も反対!
確かに漢字表記は美しい。
そして...続きを読むどの文字で書くのかを選べる日本語は素敵だ。
猫・ねこ・ネコ。どれもイメージが違うもの。
日本に生まれてラッキーでした。
日本に生まれて幸運でした。
ほら、なんか深刻さが違う。
今回は「ラッキーでした」がちょうどいい。