あらすじ
神様に見捨てられた私を助けてくれたのは、同じアパートに住むゾンビのおじさんだった。 川をはさんだ向かいの町に、母と引っ越してきた小学生のあんず。いじめられていたあんずを助けてくれたのは、同じアパートに住むぞんびのおじさんだった。 孤独を受け止められないあんずと、孤独とともに生きるぞんびのおじさん。 お互いの存在が、それぞれの人生へのかすかな光となる。 ポプラ社小説新人賞奨励賞作品。
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Posted by ブクログ
「あぶない方」/「あぶなくない方」
「川向こう」/「こちらがわ」
差別的だから「コンシャス」と呼ぼう。
そのあたりがうまいなと思った。
最後のスピーチは素晴らしい。
もう少し、ボリュームや体裁などが児童書に寄っていれば子どもに勧めやすいのに。ターゲットがどこなのかわかりにくい本だなとは思った。
Posted by ブクログ
読みやすい文書で奇特な言い回しもなく
あんずちゃんと同年代の子に
カッコつけてる大人に
是非読んでほしいと思った
子どもはおとなが思っているより大人で
おとなは子どもがおもっているより子供で
深く考えさせられる一冊でした
ps.
表紙買いした自分を褒めてあげたい
Posted by ブクログ
小学生の女の子とゾンビのおじさん
ゾンビには差別的な響きがあるけど
その子の言う「ぞんび」は
平仮名に聞こえるから嫌じゃないらしい
人は、わからないもには怖い。怖いから嫌う
いつか自分はママから離れるのだろう
だから今だけは、まだ子供でいられる今の間だけ、ママにぎゅっとしてもらいたかった
大人は、これから平和な世界を作っていくのは若い君たちですと言うけど、自分たちの番をスルーして私たちに押し付けないで。今あなたたち頑張って。だめだったら私たち交代するから
差別される、ぞんびおじさんとの話だけど
読んでて好きだったのは
本好きのクチの悪い関西弁の女の子と
初めて、自分の好きな本について
意見を戦わせるのが楽しかった所
Posted by ブクログ
孤独なあんずを救ってくれたのは、
同じように孤独なゾンビのおじさん。
ゾンビのおじさんは世間から排斥されて生きているけれど、あんずのまだ幼く純粋な心持ちに救われたのではないでしょうか。
「お前のは、ひらがなだった。」そう言ったおじさんの言葉からそう思いました。
あんずは確かにぞんび!とおじさんに言ったけれど、幼さゆえの発言であり、おじさんもそれをわかっているからこそ怒らなかった。
あんずはあんずで、家族の問題や学校でのいじめが起きたとき静かに見守ってくれた、ぞんびのおじさんのことを大切に思っていたのだと思いました。
それぞれ孤独を抱えても、それを知り支え合う・見守りあえたからこそ2人は生きていけたのだと思います。孤独を抱えて、大迫のようになる人もいるなかで、あんずとぞんびだったからこそのほどよい距離感だったのかな?と思いました。あんずと同年代の子にも読んで欲しい作品だなと思います。