【感想・ネタバレ】町の本屋はいかにしてつぶれてきたかのレビュー

あらすじ

なぜ町から本屋が消えていくのか? 複合店化、大型書店の登場、ネット書店の台頭……戦後書店史をたどり、出版流通の課題を考える。

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Posted by ブクログ

日本の出版社がこの本を出すのをよく許したなぁと思えるほど業界の闇に切り込んだ内容だと思う。

正直完璧にに理解できたとは言い難いが今も昔も町の本屋が順風満帆だった時代はほぼなかったんだろう。事実として私の地元ではだいぶ前に町の本屋は姿を消した。大型店があるからそんなに困ったことはないけど、それも当たり前ではなく相当な経営努力のうえで成り立っていて薄氷の上に立つような状況なのだと思う。

考えてみれば昨今様々なものが値上げされているけど、その中に本は含まれていない気がする。でも運搬費や資材費諸々は値上がりしているわけで、その分何が削られているのか……これ以上は言わないでおきましょう。

何にせよ今、私たちが定価で本を買える尊さに感謝しながらこれからも読書に励みましょうということでございます。

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

簡潔な言葉で本屋がつぶれてきた要因を述べている。怒りにも似た声が透けて見える。町の本屋という文化が衰退している事は間違いない。だが本屋が危機にあったのは今だけではない。新しい形できっと書店は残り続けるだろう。道筋は私たちが考えるしかない。

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2025年06月27日

Posted by ブクログ

まだ半分も読んでないけど、本の販売についてマージンや価格設定、仕入れ量など知ることができてとても興味深いです。
ベストセラーはたくさん売れるから、本屋さんはたくさん仕入れて、たくさん売って利益だせる!
と思ったけどいろんな条件があって簡単にはいかないんですね。
世の中の、本屋さんを残そう!
本自体はたしかに好きだけど、それよりも本屋さんに行くのことのほうが好きです!

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2025年05月16日

Posted by ブクログ

本屋がなぜなくなっているのか、また、本屋の流通の構造に興味があったので読んでみた。

かなり濃い内容で、読み応えがあった。
ただ、色々情報があって読み終わってよく分かってないところが多いので、復習が必要そう。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本好きとして知っておかねば、、と思って手に取った一冊。正直全然何も知らなかったらから、そんな時代もあったのか、そういう仕組みになってたのか、と驚き。本という知識への第一歩が安価で手に入ることは、広く人々に開かれているという意味でこの上なく良いことだと思うのだが、一方でそれを置く本屋側がここまで経営上苦労するとなると、自分でやろうとも思わないし、難しい。
最後に書かれているように、最近ではスペース販売との兼業や、独立書店の新しい動きはある。10年、20年後に本屋がどのような形で、どれくらい身近に存在しているのか、できるだけ開かれて、多くアクセスしやすい形で残っていることを祈るばかり。

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2025年10月05日

Posted by ブクログ

かなりの労作でないか。
今まで自分が思っていた「書店を取り巻く環境」がいかに間違っていたのか気付かされる。
・本屋はふらっと寄る場所から本好きがわざわざ行く場所に変わってしまった。
・意外な位、本屋に通っている人がいる。週1回以上で75%、え?本当。本屋に来ている人へのアンケートだからか、こんなものか。
・町の本屋は最盛期の90年代でもつぶれていた。
・昔から兼業している本屋が多かった。それでないと経営的に無理だった。
・無書店の町村は昔からあった。
・本屋がつぶれた原因は、ネットやスマホのせいではない。
・昔から読書率も不読率は変わっていない。
・不読者、読書をしなくなったから本屋がつぶれたわけではない。兼業モデルが立ち行かなくなりつぶれたというのが本当。

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2025年08月31日

Posted by ブクログ

 出版業界の流れが明確にわかり、絶望的な状況を突き付ける。希望はあるのか?だが、本書は何か絶望なのか、どのような構造なのか?を明確にしてくれることで、この五里霧中の状態をある程度晴らしてくれている。その中に希望の光を見つけるしかないかもしれない。
 様々な業界や小売が同じような状況に置かれていることは容易に想像できる。出版業界に限らず、社会の一部として、物の売り買いをして生活をしている者へ、この本書をお勧めしたい。

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

 本書のタイトルについて
「つぶれる」という言葉は強い。当の書店から反発が起こり、売りづらくなるのではとの懸念から「消える」「なくなる」のような比較的穏当な言い方に変えられないかと何度も平凡社の編集、営業の方々から提案された。(まえがき より)

 企画を引き受けた時点で、会社として相当な覚悟があったはずなのに、横槍を入れてくる社員がいるのすごいよな…
 この人たち、何がしたくて出版社に入ったのだろう?


 「書店の経営は大変だろうな」とは常々思っていたけど、昔から赤字体質だったとは…
 厳しい状況下でもがんばってくれていた「つぶれてしまった」書店の皆さまに改めて感謝

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2025年06月30日

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力作。
書店の経営が厳しいのは今に始まったわけではない。
利益を得るために価格アップではなく販売増を選んだ出版社、それを後押しした取次。

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2025年06月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

町の本屋が減少してきて久しいが、これは業界全体に根本原因があるのが大きいと思う。時代の変化に伴うネット通販の拡大も一因でもあるが。本との一期一会を楽しみにして書店へ通う読書好きもいれば、ネット欲しい本のみセレクトする人も。私は書店での出会いを楽しみに大型書店へ足を運びます。

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2025年06月14日

Posted by ブクログ

本を作り流通させ売るビジネスの動きを振り返る内容。どこかの視点に偏る事無く事実を連ねていて資料としての価値を感じるが、テーマ毎に時系列で追いかけるため漢字が連なる長い名称のプレイヤーがなん度も出て読みづらかったが、ステークホルダーの多さと歴代対応の積み重ねで身動きができない様は、企業のレガシーな基幹システムの非効率性に近い状況に結びついた。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

知ってるつもりで知らないことが多く、それにしてもドロドロした出版の世界。読んでいるうちに何度も気分が悪くなってきた。それほどに濃い内容。

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2025年07月26日

Posted by ブクログ

出版業界に足を踏み入れて20年の著者が、書籍の出版流通のうち町の本屋にスポットをあてて論じた本。戦後なぜ町の本屋が消えたのか、書籍独特の再販制や関係する大店法等法律も交えて1点1点問題を明らかにしていく。

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2025年06月21日

Posted by ブクログ

町の本屋の歴史、取次や出版社や他の小売店との関係等々について解説されている。
町の本屋は不遇な中で頑張っているなあと思った。

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2025年05月20日

Posted by ブクログ

町の本屋は消えつつあるという歴史と事実を探る、改善の一つの手がかりになるであろう良書である。
本著が述べている通り、小さな本屋が生き残るためには、出版業界の流通の仕組みの制度が硬直していることが原因の一つと捉えている。確かに、本屋は古書店の比べて自由に価格を決めることはできない。だからこそ、どの本屋においても価格は一定であるということを知る必要があり、それらに多くの要因によって全体的なコストが上がり小さな書店ほど負担が大きくなっているのだという。
私は思う、それらは「町の本屋」だけで起こる現象ではなく、大型書店でも閉店や店舗を集約しているところも見受けられる。時代という曖昧な言葉で一括りするほど、書店経営は難しいものだと痛感させられる。
だが、都市部、地方においても「町の本屋」という形は減少はするだろうが、無くならないだろう。新しく立ち上げる人や、様々業態を組み合わせた現代的な本屋が現れてきているからだ。
書店・出版業界も今、まさに新しい時代・環境・コンセプト、既存の街・町の本屋から変革し適応している状態が進んでいる進行形なのだと私は思う。

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2025年05月18日

Posted by ブクログ

確かに昔近所にあった町の本屋はなくなっている。

本書は出版業界の歴史や商慣行について解説しどうしてつぶれるような状況になっていったのかを書いている。
思っていた以上にデータや過去の資料の話がでてきて重厚。

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2025年05月03日

Posted by ブクログ

書店でふと気になったものなんだけど、実は著者、”若者の読書離れ”の新書をものしたその方でした。同署では、実は読書への親和性は過去から現在にかけ、少なくとも落ちていないというものだったけど、本書も、一般に信じられている本屋減少の原因を、改めて問い直すものとなっている。ネット隆盛の時代だからとか、それこそ読書離れが進んでいるからとか、いかにもな理由が語られるけど、実はそれらはあまり関係がない、と。それ以前から、そもそもの商売形態として、書店は成り立っていない。他業種ではあり得ない薄利を、雑誌の隆盛やら、他業種との兼業やらでなんとかやり繰りしてきた歴史が明かされる。で、そのあたりでカバーしきれなくなった昨今、廃業が目立ちまくる状況まで事態は悪化。にしても、これはホント、街の本屋さんが無くなってしまうな…。簡単な問題じゃないけど、売り上げのうち、せめてもう少し書店に落ちる割合を上げないと。当然、それは価格に転嫁されざるを得ないんだろうけど、その事情が分かれば、喜んで飲む条件なんだけどな。

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2025年04月30日

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