あらすじ
少年時代に姉がストーカーに殺された男、潮崎。被害者家族によりそいすぎたため、心身を壊し、若くして亡くなってしまった警察官の父を持つ女性刑事の広中。潮崎に対して、一方的に憎しみをいただいている広中は、捜査一課にいきたいという夢があった。その夢がやっとかなう。しかし、捜査一課での相棒は、信じられないことに、潮崎だった――。
介護疲れによってひきおこされた犯罪、オレオレ詐欺に、ひきこもり。巨大団地で連鎖する事件は、やがて最悪の結末をむかえる――。先読み不能のストーリーテラーが用意した、極上の物語ラビリンス。そして最高のカタルシス! 「あなた」も刑事も気づかないうちに、事件はもう始まっていた――。
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Posted by ブクログ
色々なことが同時並行に進んでいくこの感じは、連作短編に近いです。
母子の事件のタイトルの結末のつけ方と相まって、「最悪の相棒」がラストで響きました。
またこのコンビ(最近はバディって言うんですか。)は見てみたい。橘警部とか周辺のキャラももう少し広がりがありそう。
Posted by ブクログ
その手があったか......。
いや、なんか登場人物が多いのは、もう諦めてメモを取ることにしたんだけど、まさか事件の数が多いなんていうやり方があるのかー。と変な感心をしてしまった。まだ3分の1くらいなんだけどざっくり14個は事件(議題)が出てきてるよ。
長編というか、連作短編のような感じで全部繋がってはいるものの、事件としては全部別なのでなかなか混乱します。
1山城孝蔵の妻の事件
2匿名通報ダイヤルの謎の通報者
3吉野への特殊詐欺と息子の事件
4認知症70代男性の失踪
5運動能力の高い謎の30代男性
6潮崎家の姉の事件と家族のその後
7広中家の混乱
8潮崎が関わった菅原家の娘の事件
9身元不明遺体,小山亮介容疑者,ハコベの会
10鈴井家の暴力夫
11花柄ポーチの落とし物
12小山亮介の祖父の事件
13「殺人の渇き」元少年Aの事件
14友坂家次男プール事故
Posted by ブクログ
文章がとても読みにくくて、些細なことを読み飛ばすと全然脈絡がつかめなくなって何度となく読み返した。
殺人のからくりは複雑な要素が絡み合っていたけれど
悲しすぎる現実を受け止めるのはかなり辛すぎた。璃子ちゃんのくだりはやりきれなさばかりが募って、自分まで滅入ってしまいそうだった。病気とはいえ許されない、不条理が浮き彫りになったお話だった。