【感想・ネタバレ】なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?のレビュー

あらすじ

牧師の息子ボビイはゴルフの最中に、崖下に転落した瀕死の男を発見する。男はわずかに意識を取り戻すと、彼に一言だけ告げて息を引き取った。「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」幼馴染みのお転婆娘フランキーと共に謎の言葉の意味を追うボビイ。若い男女のユーモアあふれる縦横無尽の大活躍!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

楽しかった〜!面白かった〜!!
解説で言いたいこと全部言ってくれてたけど、謎解き・冒険・ロマンスの3つがそろったとても楽しいミステリ小説だった!

読むきっかけを与えてくれた、夢水清志郎シリーズ(「なぜ夢水に頼まなかったのか?」というセリフがある)と、古典部シリーズ(「なぜ江波に頼まなかったのか?」という副題がついた作品がある)に感謝!!
好きな小説を書く人がオマージュする作品って、やっぱりわたしも好きなんだな〜と思えた。

通勤電車や昼休みに夢中になって読み進めた。解明されていく謎と深まる謎のバランスが良くて、最初はこの1人の殺人事件だけでこんなに長編?と思ったけど、読み終わる頃には寂しい気持ちになって、読み終わったときには満足感がすごかった。
やっぱりアガサ・クリスティーってすごい!

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2023年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

崖下へ転落し瀕死の状態の男を偶然発見したボビイ。男が息を引き取る直前にボビイに告げた一言「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」が気になり、女友達フランキーと共に事件の真相を突き止める物語。

エヴァンズの正体にびっくりし、黒幕の正体にもこれまたびっくり。
表題にもなっているエヴァンズって誰?と、こちらはずっと気になっているのに肝心の2人がエヴァンズからどんどん離れていくので焦ってしまった。
怪しい人も次々に登場するし犯人説も二転三転。ラストに向かっての怒涛の展開に、もう一度最初から読み返してしまった。

主役の2人が若者だけあって、今までのクリスティーものと違い全体が軽快に進んだ。ポアロやミス・マープルとは雰囲気が全然違う。
たまにはこういう軽めの作品もいいかも。フランキーの無鉄砲でチャーミングなところがとても良かった。

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2024年09月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

父親が本好きで、実家の離れは父の書庫になっていた。窓を除く三方の壁に置かれた本棚の、一番入口に近いものは子ども用で、児童書やコミックスを並べていたのだが、その隣は恐らく、子どもにも読めるものが置かれていたのだと思う。上2段は父が集めていた少年・青年漫画のコミックス、3段目以降がハヤカワミステリ。エド・マクベインやアガサ・クリズティを、ここで読みふけったものだ。
恐らく、本書を読んだのは中学生の頃、同じ時期に映像作品も観た。どちらが先だったかは覚えていないが、映像作品の冒頭の、ゴルフ場が崖の上の草っ原だったことに驚いた覚えがある。日曜になるとテレビで流れるゴルフの試合中継では、だだっ広い整地された起伏のあるグラウンド、そこかしこに意図的につくられた林や池、緑の芝生の真ん中に立てられた旗。そんなイメージしか持っていなかったからだ。

テレビでクリスティの映像作品が放映されると、極力視聴する。23年にNHKで放映されたテレビドラマ3回シリーズの再放送を観た。
冒頭のゴルフ場と、エヴァンズに“何を”頼まなかったのかは思い出せたけれど、あとはサッパリ。初見のようにハラハラドキドキしていた。
クリスティの映像作品で楽しいのは、女性のファッションだったりする。それほど服には興味ある訳じゃないけれど、この時代の欧米の服装はカッコよくて好き。現代では誰も被っていないような帽子がまたイイんだよね。事故で転がり込んだ筈なのに、フランキーは着替えを何着持ってってたんだい、というツッコミはともかく、風景とか建物とか衣装とか、文章では表し切れない美しさが表現されていて、だからドラマも好きなんだ。

話の流れも結末も知っちゃったけれど、また読むかな? 何年か経ってディテールをうっすら忘れた頃に、手に取ってみようかな。(2024-03-25NHKにて視聴)

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2024年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本の題名を見て、その理由が気になって仕方がなかったので、一気に読んだ。

読み終わってみれば、「なーんだ」なんだけど、読んでる間はちっとも分からず、完敗。

筋書き的には、富豪の財産をまんまと詐取できた後で、犯人が何故いろんな人(特にヘンリー)を更に殺さないといけないのか、動機の必然性がよく分からなかったけど、しおらしい美女モイラが実は、、という展開は意外性に富んでいて、素直に楽しめた。

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2022年06月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

事件解決に乗り出す主人公のコンビが作中ではそれぞれ別の人(犯人の2人組)に惹かれて、最後はきれいにまとまるというのが割と現実的な感じがした。悪役の女性が小気味良いが衰弱して見つかったあたりで怪しげに見え、自分がミステリずれしてしまったと感じた。

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2024年04月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

牧師の四男であるボビイは、友人とのゴルフの最中に崖から転落した男を発見する。男はボビイが見守る中、「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」という謎めいた言葉を残して絶命する。
男の身元を示すものがないかとポケットを探ったところ、そこには女性が写った写真があった。
ボビイは、現場を通りかかったロジャー・バッシントン・フレンチに死体の番を任せるが、その間に死体のポケットの中の写真がすり替えられたことを後に知ることになる。
ロジャーの怪しい行動からこれは単なる事故ではないと見抜いたボビイは、幼馴染のフランキーとともに独自の捜査を始める。当然、潜入先はバッシントン・フレンチ家。さらにその近所に住む怪しげなニコルソン博士にも目をつける二人。だが犯人の魔の手は、逆に二人にも伸びてくる。
最後の最後までエヴァンズの正体がわからないところ、「トミーとタペンス」のような純朴な青年ボビイと上流階級の娘であるフランキーの凸凹コンビの冒険活劇、そして最後は大団円。クリスティーらしさが詰まった一冊。

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2024年03月31日

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