あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
総合学習の教材としても最適な開発教育啓発まんが。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
世界の食料はみんな平等に分ければ、十分に足りる。だけど、人口が少ない先進国の人々が、人口の多い発展途上国の食料までも食べており、発展途上国の人々に食料が回らない。
日本企業は、海底を荒らすからと日本では禁止されているトロール船をインドネシアで使い、危険だからと日本で禁止されている農薬を、フィリピンでバナナを育てるために使う。エビは目を潰すと沢山卵を産むようになるから、目を潰す。現地の人が死にものぐるいで働いたとしても、ぎりぎりご飯を食べられるくらいの賃金しかもらえない、自分たちの作ったものを食べることも出来ない。そんな現実が表に出ていないだけで、実際には存在している。
アフリカは、1960年代以前は伝統的な農業のやり方で、家族が食べる分だけ作り、飢えている人はいなかった。ところが、貧しい国に目をつけた先進国が、先進国のための作物をつくるように勧め、支援したことで、現地の人が食べるための食料を作ることが出来なくなってしまった。
熱帯林は生き物を支えているが、医薬品や輸出のために多く伐採されている。輸出された丸太の半分以上が日本向け。
自分たちさえよければいいという考えが、日本人として恥ずかしく、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。消費者は購入することで、意思表示が出来ると思います。私も加害者になってしまわないように、こういう情報を集めて、購入するものを選択していかなければならないと思いました。物を購入する時に、値段だけで物を見てはいけないと実感しました。
子供向けの本でとても分かりやすく書かれています。
Posted by ブクログ
現代世界が抱える格差(貧困)問題を、マンガを使ってわかりやすく解説する、という趣旨の本。
主人公のキャラクターの設定や、それぞれの場面での組み立て方にツッコミどころは多くありますが、書かれている内容自体はしっかりしており、国際理解に役立つと思います。
特に、「緑の革命」が飢餓をもたらした流れ(=品種改良により収穫増を見込める農作物の栽培を開始→肥料や農薬などでコストがかかる→地主が大土地経営を開始し、機械化が進んだことで小作人が失業する→収穫量は上がってもコストがかさんでいるため農作物の価格は上昇→失業中の小作人たちには支払えない→飢餓)や、水の消費(バーチャルウォーター=食物を輸入することで、その食物が出荷されるまでに使われた水資源も同時に消費している、とする考え方)についても解説が加えられています。
現在の国際社会が抱える諸問題へ関心をもつ、そのきっかけとなる本だと思います。