【感想・ネタバレ】政治とカネ―海部俊樹回顧録―のレビュー

あらすじ

「私は墓場まで持っていかない。隠し立てせずにありのままを書く」。冷戦終結、湾岸戦争、バブル崩壊……。時代の大きな転換点にあって、次々と押し寄せる難局に、首相としていかに立ち向かったのか。自民党、新進党、自由党で三度も組んだ小沢一郎とは何物なのか。政治の師・三木武夫元総理の遺志を継ぎ、クリーンな政治を目指して「金権」と闘い続けた五十年。戦後政治の光と影を知る、首相経験者による前代未聞の証言。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

“自民党はこの総選挙で、わずか二日間で80億円投入したと噂されたが、それは事実だった。(中略)それが良いか悪いかと問われれば、悪いに決まっている。”(本書P140)

面白い。政治の世界は相変わらずどろどろだな。

---気になった言葉---
自分が金やダイヤでないことはわかっている。でも、銀なら銀、銅なら銅でいい、いくら粉々になってもたえず本質を失わず、俺なりの石でいよう。大衆の中に入り、訴え、「きれいで、わかりやすい政治」を実直にやっていこう。それより他に、日本の政治が瑞々しく蘇える道はない。(P30)
(これらバラマキの額が)庶民感覚と大きく離れていることは、私自身が十分承知している。承知の上でそうせざるを得ないのが、自民党政治だったのだ。(P61)
間違っても四島返還をニ島返還にすり替えてはならない。日本は、苦しくても悔しくても歯を食いしばって、四島でなければダメだと主張し続けなければならない。(P130)
自民党はこの総選挙で、わずか二日間で80億円投入したと噂されたが、それは事実だった。(中略)それが良いか悪いかと問われれば、悪いに決まっている。しかし、私には現実主義者の一面もあり必要悪と割り切った。そこがあなたの限界だ、と言われてしまえば返す言葉もないのだが…(P140)
小沢幹事長は、辞める必要がない場面で逃げた。小沢一郎という政治家の「どうしようもない性癖」を、私が目の当たりにした最初の時だった。(P141)
あの「壊し屋」に関わるとほとほと疲れる - 三度、小沢一郎と交えた私の率直な感想だ。人の陣地に手を入れて、誘惑してその気にさせて、壊す。あの性癖は、死ぬまで治らないのではないか。業というか、あそこまでいくと、もう病いとしか言いようがない。(P174)

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2010年12月05日

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