あらすじ
「え、こんなことで人生終わり!?」大切な人を突然失わないために知っておきたい高齢者の「まさか」の死因について。パンで死ぬ/トイレできばって死ぬ/エアコンで死ぬ/性行為で死ぬ/薬の包装シートで死にかける/急に怒って死ぬ/田んぼを見に行って死ぬ/葬儀場で死ぬ/熱いお茶を飲んで死ぬ……高齢者の日常には、突然死の危険がたくさん潜んでいます。本書では、5000体以上を検死・解剖してきた「死因のプロ」が49の事故例を紹介し、なぜ死に至ってしまうのか、どうしたらそのような危険を回避できるか、を解き明かしていきます。死の危険は、知っていれば避けられる可能性は高くなる。「まさか、こんなことで」死なないために――最期はやっぱり、老いで逝くために――この本は、大切な命を救う本です。
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Posted by ブクログ
タイトル通りの話。
昔、知人の知人がお風呂場で滑って頭を打って亡くなった、という話を聞いたことがある。それで死因をそのまま言うわけにもいかず、不慮の事故で、と話していたと聞いた。今では死因なんて遺族に率直に聞く人はいないと思うが(昔もだったのだろうか、子どもの時だったので、よく分からなかった)、当時その話を聞いたとき、何故隠しておかなくてはいけないのかが分からなかった。お亡くなりになったのが比較的お若い時だったようなので、そう言った原因だったかもしれない。
この本の中で、驚いたのは柩の中のドライアイスによって窒息死という死因。え、苦しくなったら立ち上がればいいんじゃない?と思ったが、お酒を一杯やりながら、故人との別れを惜しんでいて、そのまま寝込み…という状況を聞かされるとなるほどなあ、と思った。想像力が足りなくていけない。
また、法医学では大変高名な上野正彦先生が腹上死を研究されていたとは知らなかった。確か水死で死体が浮き上がってこないようにするにはどれくらい重りをつけるのか、という研究をしていた、というのは先生の著作で読んだことがあった。
パンが詰まりやすい、というのも意外だったなあ。最近、友人がパンを食べているときに喉を詰まらせた、と言う話を聞いて、やはりパンは詰まりやすいのか、と身近なところで実感した。
法医学者の間で「年を取ると山菜を採りたくなる病にかかる」とまことしやかに囁かれている、と言われるのには笑った(笑っちゃいけないんだろうが)。
雪下ろしで亡くなる、という話。これも子どもの頃だが、その年の北国は大変な大雪だったようで、雪がその重みで屋根を潰し、下敷きになった家族が犠牲になった、ということがあった。そして出稼ぎにでていた男性が「俺が家にいれば…」と泣き崩れていた、という新聞記事があったことを覚えている。今でも出稼ぎがデフォルトになっているのか、私には分からないが、雪下ろしが重労働であることは容易に想像がつく。過酷な労働はして欲しくないが、せざるを得ないという背景に対応する具体的な案は出てこないなあ、と思う。お医者さんの立場から言えば、急な運動は控えましょう、としか言えないが、やらざるを得ないときはあるわけで。
誰もが誰も、満足するという解決案がある、ということは少ないのかもしれないな。