あらすじ
司法修習生時代から最高裁の「洗礼」を受けます。
「上」にそれとなく判決の方向性を指示されます。
最高裁に逆らい、見せしめに飛ばされた裁判官もいます。
そのうえ、裁判官が俗物だから、冤罪はなくならないのです。
本書は元判事の著者が「裁判官の独立」がいかに脅かされやすいのか、そして、裁判官がいかに俗物であるかを明らかにします。
袴田事件のようなとんでもない冤罪事件が起きるのはなぜなのか。
その淵源を直視します。
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Posted by ブクログ
うーん。司法研修生の中で弁護士になるのに比べて裁判官になることを選ぶ動機って何なんだろう。と思いながら読んだ。数少ない受かったやつがみんな弁護士なのがつくづく納得。
Posted by ブクログ
元裁判官の著者が、裁判官は実際にどんな仕事をどんなふうにしているのか、また、裁判官の人事、報酬、転勤など、裁判官の実情を明かし、裁判官を神聖視する必要はなく、裁判官も凡人、俗人に過ぎないと説く。
裁判官の仕事の大部分を事件記録を読むことが占めることなど、裁判官の仕事の具体的な内容や進め方などを知ることができ、興味深かった。
ただ、出世を気にしての新年の挨拶といった裁判官は俗物だとするエピソードなどは、著者が20年近く前に見聞きしたもので、現在の裁判官にどこまで一般化できるのかはちょっと疑問である。著者は、裁判官時代によい思い出を持っていないのか、裁判官という仕事をちょっと冷笑視しすぎている気がした。