【感想・ネタバレ】高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生のレビュー

あらすじ

「高偏差値エリート」はなぜ転落したのか?

高学歴、高偏差値なのに……
使えない・空気を読めない・ミスを連発
するのはなぜなのか?

難関校に合格するも休みがちに、大学で周囲から孤立、職場ではまったく評価されない。
将来を約束されたエリートたちは、なぜ“転落”してしまったのか――。

精神科教授として発達障害の患者に長年向き合ってきた岩波明氏によると、ここ10年あまり、これまでとは違うタイプの患者が目立って増えてきたという。
高学歴で知的レベルが高く、有名校や一流企業に所属している。
ところが些細なことがきっかけとなって、それまでの「人生経路」からドロップアウトしてしまう。
彼らに共通しているのは、発達障害を抱えているということ。
20世紀末から社会の「管理化」「デジタル化」が強力に進行し、規格からはずれた個人が簡単にあぶり出されるようになったのだ。

数々の症例に接してきた精神科医である著者が、高学歴発達障害の人々の現状を浮き彫りにし、いかにして回復して社会復帰するか、“再生”に至るまでの道のりを提示する。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

表紙に書いてある字面に興味を惹かれて手に取って見ましたが、環境とそこにいる自分自身の在り方についてよく考えさせられました。躓きながらも努力して社会に復帰している人達は不都合なことを自分の病気のせいにするのではなく、そこに向き合い対処する自責の思考が出来ている点が優秀だと感じました。勉強や仕事に関して優れていても自分の弱い部分に向き合う人間的な強さがなければ社会に再起するのは難しいのかなと感じたので、トラブルの原因を分析して次に繋げる人間性を養っていきたいなと思いました。

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2025年05月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

部署の読書家の先輩からのご紹介で。
もともと、片付けができない人、時間を守れない人は、ほとんど病気のようなもので、本人の意志が弱いとかそういう問題じゃないと思っていたが、それが、発達障害に区分されるということで腹落ちした。

発達障害には、ASDとADHDとLDの3つがある。
ADHD(Attention-deficit、Hyperactivity Disorder)注意欠如・多動性障害の特徴
1不注意;忘れ物、なくしものがおおい。注意を向けることが苦手、注意を切り替えるのが苦手、ケアレスミスが多い、マルチタスクが苦手、片付けができない。注意が散漫になってしまう。
2多動・衝動性;多動は子供のときに観察される。通常おとなになると目立たなくなる。衝動性は、一方的に話し続ける、相手の言う事を聞かないで被せてしまう。カッとなりやすい、感情的に不安定になりやすい。興味を持ったことに過剰に集中してしまう。
3.マインドワンダリング;
精神疾患と併存しやすい’;うつ、双極性障害、不安症状など

ASD;Austism spectrum disorder
1。対人関係の障害;人に対する興味関心が低い。一人でいることを好む。
2.特定の事象に対するこだわりの強さ
変化に対して敏感、新しい環境に強い不安感を示す。
感覚過敏;感覚刺激に過剰に反応する。触覚、嗅覚、音など。

見分け方;
1.不注意;ADHDは、注意の持続に難がある。他のことに興味が移ってしまうので、一つお事に集中できない。ASDは、感覚過敏になり、一つのことに集中できない
2.衝動性;
3.対人関係;ADHD、他者への興味の低さと衝動性が原因。ASDは、相手の心理的理解が苦手。
4;こだわり;ADHDは、特定の興味のあることに対しては、ドーパミンがドバドバデルのでやめられない。ASDは、慣れた環境への定着がおおもと?

人それぞれ、このような特性が大なり小なりあるとは思うが、それが適宜、おとなになる家庭で矯正されていくものもある。
しかし、その度合いが強い人などは、
その特性に合わない環境にいると大変なことになるので、うまく自分にあった環境を選ぶことと、良い薬の向き合い方を理解することが重要。

大事なのは、持って生まれたものの違いであり、それを当人の努力不足と断じないことが第一歩。





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2025年04月29日

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