あらすじ
「遅咲きの天才」やなせたかしは、朝ドラ「あんぱん」に描かれるように、愛妻・暢と共に運命を切り開いていく。戦中派の悲観論から脱して、ついに「こう生きる」の絶対的な境地に至る。やなせの生涯を通じて「人生は喜ばせ合い」など、平易ながら深い言葉で、分断と孤立に悩む現代人を癒やす。
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Posted by ブクログ
目的論と義務論。
目的論は、~なら、~する。義務論は、~にもかかわらず、~する。
目的論は帰結主義でもある。
仮言命法とは、目的論。定言命法は義務論。
何が正義か、目的論からいうと正義は変わることがあるが、義務論では、変わることはない。
「なんのために生まれて」には答えられなくても「何をして生きるのか」は、返答可能。
運にめぐり逢いたいなら、なんでも引き受ける。
売れた「やさしいライオン」ではなく売れない「アンパンマン」にこだわったのは定言命法だったから。
定言命法に徹底的にこだわると、奇跡が生まれる。
バイキンマンはイースト菌。共生しないとパンは生まれない。悪者も徹底的には叩かない。敵も自分と表裏一体。正義のためには健全な悪が必要。
悪評だったアンパンマンは子どもたちから人気になった。=悪と正義は逆転した。
河北町立アンパンマンミュージアムは赤字が予想されたが、大盛況で、仙台、横浜、桑名、神戸、福岡にもできている。
人生は喜ばせごっこ=我欲がなくなる。心から誰かが喜んでくれればいいと考える。そのおかげで自分も喜べる。
定言命法で生きれば、なにをして生きるのか、には答えられる。
飢えた人にパンを与えるのは、いつの時代でも正しい。