あらすじ
スマホを通じてあなたにも犯罪者の脅威が忍び寄る!
闇バイト、特殊詐欺、路上売春、ランサムウェア……近年ニュースをにぎわす犯罪は、従来の常識を覆すほど「デジタル化」が著しく、犯罪者たちの顔が見えない。
たとえば「闇バイト」がその最たる例だが、犯罪者たちは、
SNSや匿名通信アプリで強盗や特殊詐欺への参加を募り、
まるでプロジェクトであるかのように犯罪ごとに集合離散を繰り返す。
本書では、警察庁によって「トクリュウ」=匿名・流動型犯罪グループと名づけられるに至ったこうした犯罪集団をはじめ、
組織構造や構成員、背景、国籍までもが謎に包まれた最新型犯罪の実態を解明し、
私たちがこのような新しい脅威に巻き込まれないよう、具体的な対策までも解説する。
著者は、警視庁マル暴刑事として長く勤務した櫻井裕一氏と、
サイバーセキュリティのスペシャリストである高野聖玄氏。
最強コンビがこれからデジタル時代における「安全」を提言する。
【目次】
プロローグ
第1章 新たな犯罪集団の脅威
第2章 ヤクザや半グレと何が違うのか
第3章 歌舞伎町に流れ込む匿名マネー
第4章 匿名攻撃者によるサイバー攻撃
第5章 SNSに蔓延する闇アカウント
第6章 新たな脅威から身を守る方法
コラム 「マル暴」こと捜査四課の移り変わり 櫻井裕一
コラム サイバー攻撃者の実態――誰が何のためにやっているのか 高野聖玄
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
面白かった。特に後半のサイバー犯罪は今のサイバー犯罪についてよく解説されていた。いつ犯罪に巻き込まれるかわからない時代、相手が誰かわからない不気味な犯罪が増えている。気をつけないと。
Posted by ブクログ
闇バイトやトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)、サイバー攻撃の現状について解説した本。櫻井裕一氏の「マル暴」は著者の現役時代のエピソードが盛り沢山で生々しい迫力が面白い本だったが、本書は著者の警察引退後に隆盛した犯罪やサイバー犯罪のため、どうしても前作のような生々しさがないが、幾つかの視点は新鮮だった。
・特殊詐欺などによって得られた犯罪収益は、銀行や証券会社の口座に入れられないため、集めた金はキャバクラなどでの豪遊やブランド品・高級時計の購入など、多額の現金の散財に限られてくる。
・ボッタクリ店は、ボッタクリによる単なる現金収益だけでなく、その店舗で実際に支払ったり架空売上を行うことによるマネーロンダリングもその目的として存在している。