あらすじ
「人は嘘をつく生き物だ。
真実を知らなければ、本当の弁護なんてできやしない」
刑事の職を辞して
弁護士として犯罪を憎む西大輔。
被害者の加納の前科を探るうち、凛子と西は突然、弁護士解任を通告される。
涼香の虚偽の供述には理由があると感じた二人は、
彼女が一人息子の響を亡くした四年前の出来事に辿り着く。
ホスト殺害の裏に潜む残忍な幼児への性的虐待事件の真相とは。
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Posted by ブクログ
上巻で、自分では、この事件については、なんとなくわかった感じのまま、下巻では、あとは細部が明かされていきました。大きなどんでん返しみたいなのはなかったけれども、(予想通り的な、私にはそう感じられた)どうして、そうなったのか、心情だとか、深く語られていて、読み進めるのが面白かったです。弁護人2人のことも、それぞれ、深く描かれてました。オーディブルで読める薬丸岳さんを全部読みました。重く、苦しく、きつい感情などで、読むのがキツかったり、悪夢見たりしたけど、読むのがやめられず、本当に楽しませていただきました。薬丸岳さん、ありがとう❣️
Posted by ブクログ
202503/上下巻まとめて。なかなかの長編だけど気になって一気読み、これまた流石薬丸岳な作品。面白かった。主人公凛子がヒロインとして完成形ではなく成長途中なとこも良いし、弁護士・西が元刑事という経歴が効いてるキャラなのも良い。展開的には都合良いところもあり、納得しがたいとこ(特に、いくらなんでも、涼香が加納の母親を慮って真実を語らなかったってのは…)もあり。なので、薬丸ミステリにしては若干物足りなさはあるけど、謎解きというよりは、弁護を通して描かれるところを味わう作品。「刑事弁護人」、まさしくなタイトル。『被疑者にとって、彼らの話を聞くことができるのは弁護人しかいない』『被疑者にとって誰も味方はいない』と文中にも出てきたけど、実際の事件でも、自分は何故こんなひどい犯罪おかした人を弁護するんだろうと思ってしまうんだよな…。