【感想・ネタバレ】雌犬のレビュー

あらすじ

警視庁捜査一課を離職した曾根崎裕太には、かつて家族のように暮らした子供がいた。桜嵐会の跡取りとして引き取られ、手放さざるをえなかった少年・沙村真也は、十三年後、その姿を雄々しく成長した男のものに変え、再び裕太の前に現れる。「今度こそ、自分と来て欲しい」異常な独占欲を見せる真也に戸惑いつつ、裕太もまた彼の支配から離れられずに――。複雑にもつれ合った感情の糸は、心よりも先に裕太の躰を変えていく!!

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Posted by ブクログ

ビープリで水戸泉センセでこのタイトルなので、さぞや鬼畜ヤンデレかと期待しましたが、結構糖分多めでした!
刑事時代に預かった子供を自分の家族同様に育てた裕太ですが、妻子を火事で失い、預かった子である真也は893の跡取りとして連れ去られ独り身となって、職も辞して産廃処理の日雇いで生計をたてる日々を送っています。
13年後のある日、38歳の裕太は、立派なオトナの男に成長した真也と再会。そして半ば真也に脅されるような形で監禁陵辱されてしまうのです。

育ての親を襲うという、ちょっとヤンデレな真也です。
そして、ちょっとおバカさん。
いろいろ真也には言ってあげたいことがありますね。
それ以前に、なんでそこまでして桜嵐会は真也を欲しがったのでしょうか?
ま、あまり二人のバックグラウンドとか細かく追求してはいけないストーリーのようです…
ここは、とにかく「年下真也攻×おじさん裕太受」という構図がメインになっているので、それ以外の“刑事”とか、“893”とかそういった設定は単なる付随と思ったほうがいいですね。

真也に言ってあげたいこと。それは、あんなマネしなくても裕太は多分受け入れてくれたのではないかということなんです。
読んでるとすごーく真也のこと愛しているのがわかります。そして、真也もまた子供みたいにひたすら裕太だけが好きで好きで仕方ないのがダダ漏れです。
ただ、愛情の種類がちょっと違っていて、双方の想いが噛み合っていなかっただけのような。

とにかく、ストーリーは真剣に考えるほどでもなく、でもそれに失望したり腹を立てたりというほどでもなく。

ただですね、さすがエロスの面ではベテランというか、抜きん出ているというか、上手いです。思わず引き込まれるエロ。そんなにハードでもないし、びっくりするようなテクでもないのですが、描写力が素晴らしいです。真也の指を「細く、長く、なめらかな、ささくれひとつない特権階級の男の指」と表現していて、非常にエロティック。指フェチにはたまりません。なんか隠微で妄想してしまいます。擬音もしっかり入ってるし、悶える声も生々しい…

しかし、もっと萌えるにはやはり、真也という攻の人物描写が足りなかった気がします。攻の魅力をもっと際立たせてくれたら良かったかなーと思うのです。裕太に関しては彼視点で話が進行するので、心情もよくつかめて真也を愛している気持ちがすごく理解できたのですが、真也に関する情報が少なすぎでした。

互いの互いに対するジェラシーが萌えどころ。本編では真也の嫉妬がHの起爆剤になっていましたが、「犬よりも嫉妬深い」では、裕太の嫉妬が恥ずかしいほど新婚さんぽくて面白かった。真也がタジタジになっています。

あとがきが百回笑いました。面白すぎる!

0
2012年02月21日

Posted by ブクログ

タイトルほどの奇抜さはなく、もう一悶着あるかと思ったんですが、割りとすんなり受け入れてしまって拍子抜けしました。
和解後の犬よりも〜のほうは形成逆転で面白かったです。

0
2012年02月06日

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