あらすじ
酸素は何でも燃やしてしまう。
栄養素を燃やせばたくさんのエネルギーができる。
27億年前、光合成によって海水から酸素ガスが発生したとき、酸素とは無縁だった生物はその魅力に惹かれて体内に採り入れた。
ここに生物は進化への道を選び、多種多様の種が生まれる。
しかし一方、酸素はからだの成分も燃やし、細胞を傷つけ、寿命さえ縮めてしまう。
ヒトも含めた生物は、この魔性の気体にどう対処してきたのか。
■□■目次■□■
第1章 山に登るとどうして息が切れるのか
第2章 酸素がない所でどうやって生きるのか
第3章 酸素元素はどこからやってきたのか
第4章 エネルギーをつくるのに酸素はどういう役割をするのか
第5章 低酸素をどう生き抜いてきたのか
第6章 酸素濃度はどう変わってきたのか
第7章 酸素の毒性にどうやって対抗するのか
第8章 酸素は病気にどう関わるのか
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Posted by ブクログ
酸素がどこから来て、どう使われているかを知れる本。
なにげなく酸素を吸って、呼吸できなければ死んでしまう、くらいにしか思っていない酸素だが、動物や人がここまで進化するには酸素は必要不可欠であったことがわかった。
酸素はほかの物質から電子を奪って大きなエネルギーを発生させることができるが、同時に活性酸素という有害な物質も生み出す。このあたりの表裏一体さがおもしろかった。
Posted by ブクログ
はるか昔酸素は地球上になかった。
地球上に酸素がやってきた後、酸素は嫌気性生物には毒であったが、エネルギー効率の良さから酸素を取り入れる生物が増えた。
また、後半には活性酸素とどう向き合うかが書かれている。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
酸素は何でも燃やしてしまう。
栄養素を燃やせばたくさんのエネルギーができる。
二七億年前、光合成によって海水から酸素ガスが発生したとき、酸素とは無縁だった生物は、その魅力に惹かれて体内に採り入れた。
ここに生物は進化への道を選び、多種多様の種が生まれる。
しかし一方、酸素はからだの成分も燃やし、細胞を傷つけ、寿命さえ縮めてしまう。
ヒトもふくめた生物は、この魔性の気体にどう対処してきたのか。
[ 目次 ]
第1章 山に登るとどうして息が切れるのか
第2章 酸素がない所でどうやって生きるのか
第3章 酸素元素はどこからやってきたのか
第4章 エネルギーをつくるのに酸素はどういう役割をするのか
第5章 低酸素をどう生き抜いてきたのか
第6章 酸素濃度はどう変わってきたのか
第7章 酸素の毒性にどうやって対抗するのか
第8章 酸素は病気にどう関わるのか
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
『酸素のはなし―生物を育んできた気体の謎』(三村芳和、2007年、中公新書)
本書は、酸素がどのようにして地球に作られ、生物がどのように酸素を使い、酸素が人間にどのような役割を果たしているのか、ということについて書かれている。取り上げられているトピックが豊富で、かつ科学・生物・地学の知識がいらずに楽しく読める。
「呼吸」というのは、息をするためにするものではなくて、ミトコンドリア内での好気呼吸において糖からエネルギーを取り出し、その過程で発生した二酸化炭素を排出するためにする、ということは意外に知られていないのではないか。
そのような酸素にまつわる「はなし」が詰まった書である。
(2010年4月16日 大学院生)
Posted by ブクログ
●思いの外おもしろかった。酸素とは無縁だった原初の生物は、いかようにして酸素を体内に取り込むこととなったのか等、酸《43:化学》 BC:新書素と生物の関係性について書かれた本。