あらすじ
奈良の都、最大の醜聞
女帝×「日本三悪人」道鏡――許されぬ恋の真相は?
天平文化華やかなりし世に即位する孝謙天皇(のちに称徳天皇として重祚)は、「奈良の大仏」造立で知られる父・聖武天皇の後継者として、21歳で史上唯一の女性皇太子となった。皇位継承後、近臣・藤原仲麻呂に支えられ治世は安定しているかと思われたが……。
平城京が騒然とした皇室スキャンダルと、天智天皇以降の皇統の謎を解き明かす、中山義秀文学賞受賞第一作。
「女帝はみな、わが腹を痛めた子への橋渡しとして、帝の役目を果たしてきた。しかし、朕は違う。朕は朕のために玉座につく。この国で初めておのれのための女帝となる」(本文より)
【目次】
序章 神託
一章 うるわしの姫天皇
二章 弓削から来た禅師
三章 奴を王と呼ぶとも
四章 大枝の里の刺客ども
五章 東の国の空の下
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
蘇我娘の古事記が気になったままで、今回初めての周防作品。他の作品でも読んでいた、古代の好きな時代より少し後の話。どちらかというと悪名な孝徳天皇と道鏡だが、歴史は勝者が書いたものだから、真実はもしかして、こんなに純粋だったのか?!
ところどころ慣れない単語もあったけど、それも気にならないくらい読みやすく、話の世界に引き込まれた。他の作品も読んでみたい。