あらすじ
「大人」をお休みする日があっても、
それは「わたし」を生きるため。
中原中也賞受賞詩人が贈る、恋と暮らしに寄り添う第五詩集。
雑誌「mina」「婦人之友」人気連載を含む、著者最多の45篇を収録。
恋をすること/自分を愛すること
暮らしていくこと/抗うこと
女ともだちへ/選択すること
別れを選ぶこと/心を生かすために
ーーままならない日々のなかに光を見つける全8章。
自分の機嫌は、自分でとる。
そう努めることが、
よい「大人」の秘訣でしょうか。
「自分の機嫌くらい」、ね。
ちくりと刺された心地がしてうつむく。
「自分の機嫌だから」むずかしいのに。
世話を焼く対象が外にいてくれた方が
そっと見守ることができるだろうに。
ーー「大きくなるために必要なこと 」より抜粋
ひとりの夜に思い出す。
もう交わることのない関係を、
会わなくなった人たちのことを。
雲間から、月と目を合わせるみたいに
ぽっと記憶が灯る。
そんな過去からの小さな受け取りが
わたしの心を、思わぬ角度で照らしてくれる。
ーー「冷めない夜」より抜粋
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
装画も中身も何もかもステキ✨
言葉のひとつひとつ
言葉の響きひとつひとつ
どれもやさしくつつんでくれる
頭のなかで情景もうかび、ドラマティックでもある
詩。
どれも素敵な詩でひとつを選べない
ぜひ手にとって、思うままに詩に身をゆだねてほしい
Posted by ブクログ
「大きくなるために必要なこと」
自分の機嫌は自分でとれる、それが大人。
それはそうなんだけど、いい年してできていない自分だから、この詩はそうそうってうなづける。
思わず音読してしまった。
「月の意志」
「月は月ゆえにかけていく。そして月であるために満ちていく」。うん、好き
Posted by ブクログ
嫌な気持ちが流れて、ジュワッと心の奥からあたたかさを感じる。
言葉に出来なかった気持ちが綺麗に、柔らかく描かれていて、日常がもっと愛おしくなる1冊でした。
Posted by ブクログ
初めて詩集というものに触れた日。
全てがあたたかくて、すごく良かった。
本を読むために、環境を整えてじっくり向き合おうと思えて、本が中心の1日を過ごせたのも良かった。
こういうのも少しは読める歳になったのかな?
Posted by ブクログ
詩集を読む機会はないため、結構貴重な読書体験。若いひとの、なんかこちらが照れるような恋愛の詩もあったけれどいくつかの詩(ことば)がすーっと入り込んできたりした。
小説よりも少ないことばの数で世界を創り上げていくので、かえってそれぞれの読み手がまたその世界を拡げていく…
詩をよむことは、もしかしたら小説をよむよりも自由でかつ、自分の知識や感覚、感情の幅とか許容を試されるのかも?
Posted by ブクログ
まなもんと文月さんが本著でイベントしていたので購入。
短歌は大好きでよく読むが、詩集というのは十数年前の学生時代ぶりに、ほぼ初めて読んだ。
そのイベントでは本著の朗読をされていて、それは聴いていてとてもよかったんですが、2025年3月末から4月という年度末と年度明けの仕事仕事仕事続きの忙しない日常の中で、一人で黙読しているとどうにも読みこなせなかった。
短歌みたいな57577という制限が無いため、詩集はどこをどう感じ取って汲み取っていいのか難しい。
朗読だと、読み手の発音、間、抑揚などから読み手の想いを感じられ、詩を上手く鑑賞できているような感覚がありました。
オディブル等の朗読してくれるモノを使って、詩集は楽しむようにしようかなーと思いました。