あらすじ
2011年の東日本大震災によって、日本列島は地震や火山噴火が頻発する「大地変動の時代」に入った。これから日本列島は大変な局面を迎える。
マグニチュード(M)9という、1000年に1度の巨大地震東日本大震災によって日本列島は太平洋側に5・3メートルも引き延ばされ、地盤が不安定化した。その結果、内陸型の直下型地震が増え、今後30年ほどは地震がやむことはない。また、日本には111の活火山、東日本大震災後に直下地震を起こし始めた火山が富士山を含めて20ほどある。
南海トラフ巨大地震が予想されるのが、2035年をピークにしてその前後の5年だ。その地震が起きると、東日本大震災は死者の数が2万人、被害総額はおよそ20兆円だった、南海トラフ巨大地震は死者の数が32万人、被害総額220兆円とされている。
その中で、災害に遭わない、地震や津波、噴火で死なない、かつ財産も守り賢く生き延びるためには「地学」の知識が必要になる。
「地学=地球科学」は、「地を学ぶ」、つまり地球と宇宙、大気、海洋について知る、時間的にも空間的にもスケールの大きい学問だ。40億年前の地球の誕生について考え、地下6000キロメートルの深さで何が起きているかについて思いをめぐらせる。
私たち人類の生存の基盤である「地球」がどうしてできたのか、物理学、化学、生物学などの知見も生かしながら探究するダイナミックさは、読むものを興奮させる、知ることの喜びや面白さに満ちている。
本書は、京都大学名誉教授・京都大学レジリエンス実践ユニット特任教授の鎌田浩毅氏を著者にした、最先端で、もっとも分かりやすくて、もっとも面白い地学入門。
これまでの著者の経験・知見を活かし、本書は授業スタイルの語り口で、熱意を込めたライブ感を出しながら地学のエッセンスを明快に伝える一冊となる。
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Posted by ブクログ
地球の成り立ちから今後起こるかもしれない地震について幅広く地学について知れる本でした。かなり分厚いので読み切れるか不安だったのですが、初心者にもわかりやすく読みやすい文体なので以外とするする読めました。恥ずかしながら火山やプレートなど学生の時はあまり真面目に聞いていなかったせいで知らないこともたくさんあったのですが、読み出すと知っていくことがどんどん楽しくなっていきました。私たちが美しいと思う自然と隣り合わせの災害。この地球という土地、日本という土地に暮らすことはとても大変なことなのだと思い知らされました。ですが、自然の美しさに救われてきたことも確かです。今後、この本にあった知識を活かしてこれからくるであろう災害に向き合っていきたいと思います。
Posted by ブクログ
素晴らしすぎる内容。なんとなくほんとに来るのかなと思っている南海トラフ地震が本当にくるんだとリアル感を持って感じられた。「ブルーネス」と読んだ時期が重なってて相互理解。一緒に読むことをお勧めします!
Posted by ブクログ
この本を読んだことで、今後、地震や噴火のことに注意が向きそうになると思う。400ページを超える本でボリュームがある。同じようなことを言葉を変えて説明しているので、読後の理解は深まる。
「南海トラフ巨大地震」という言葉自体はよく耳にしてきたが、正直に言えば、どの地域で、どのようなメカニズムで、どれほどの影響を与えるのか、それほど理解が深かったわけではない。この大地震の発生が予想されているのは、2035年をピークにした前後5年とのこと。
南海トラフ巨大地震を構成するのは、東から静岡沖の東海地震、名古屋沖の東南海地震、四国沖の南海地震の3つ。過去、1707年の宝永地震は、これら3つの地震がすべて連動してわずか20秒以内に発生したとされており、ウィキペディアによると、「江戸時代の南海トラフ巨大地震」だったそうである。これら3つの地域での地震のうち、1946年までの間に、名古屋沖の東南海地震と四国沖の南海地震の2つの地震が2回、連動して発生し、1回目が1854年で1日半後、2回目が1944年と1946年に2年の時間差で発生している。
さらに恐ろしいのは、過去の富士山噴火でよく聞く「宝永噴火」とは、まさに「宝永地震」と同じ1707年に発生していた、ということである。江戸時代版南海トラフ地震の発生から49日後に宝永噴火が発生していたという。鎌田先生によると、現在の富士山は、2011年の東日本大震災で1回大きく揺らされているので、2030年代に予想される南海トラフ大地震が発生すれば、間違いなく富士山噴火は起こるだろうとみている。極めて納得感のある話しである。
地球温暖化に関する一家言も参考になった。いま、世界では、これ以上の地球温暖化を進行させないために、その直接的原因とされる二酸化炭素の排出を削減させようと、世界の主要国で排出量削減目標が国ごとに立てられ、日本も国全体でその取り組みが行われている。この問題に対して、鎌田先生は「斜めから」という表現が私にはぴったりだと思うが、「脱炭素を行け行けドンドンと世界中で推進しても大丈夫だろうか」との見解を述べている。すなわち、鎌田先生曰く、なぜ、地球の温暖化が進んでいるかというと、その理由は、高温をもたらす太陽の黒点が増えている周期にあること、太陽熱を遮る効果のある火山の大噴火が世界的にみて発生していないこと、現代は前回の氷河期と次回の氷河期の中間にあることを述べている。これは、私にとって新たな知見であった。なお、米国トランプ大統領が「石油を掘って掘って掘りまくれ」と叫び、地球温暖化にまったく関心を示さない理由が鎌田先生のような見解から導かれているものとは到底思えない。
噴火スタンバイ状態の山は、富士山、伊豆大島三原山、北海道有珠山。
発生スタンバイ状態にある地震は、南海トラフ大地震、首都圏直下型地震。
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とても面白かった!!
大地震や火山の噴火がシステム的に定期的に起こるものだと理解すると、なんか地球の大きな流れやし、しょうがないなあという気になる。
大昔、トバ火山の噴火によって、その頃の人類の9割が死滅したというのも衝撃。火山の大きさは地球からするととても小さいのに、地球全体の環境を大幅に変えちゃうんですね‥
Posted by ブクログ
この本が対象とする典型的地学リテラシーのない当方が分かり易く面白いと思うのだから、本書の目的は達成されております。
長尺の目かぁ、、、ありますよね、首都圏直下型地震も富士山噴火も。そして油断なく、楽しむ心を持つことが肝要なり。
いや、導入として非常によく出来た良書だと思います。
Posted by ブクログ
とても面白かった。
私の人生を変える一冊となりました。
防災への意識が前向きに強まり、防災士の資格を取りたいなと思っています。
学術的な話に偏りすぎた内容では無く、全国民が関係するこれからの大災害の影響に触れており、また怖がらせたり無知な人を見下したりそういうことはなく、前向きに現実的に諭してくれるので好感高いです。
白頭山大噴火見ました。地震が起きた瞬間の映像はかなり怖かったのですが、南海トラフでこういうのがくるのか、と事前に恐怖を一回イメージできたのはよかったです。実際は比べ物にならない恐怖だろうけれど、この本で先生が言ってくれているように、少しでも生きれるようにと、建物が壊れてもまた作れば良い、というカラッとした感じで頑張りたいです。
地震来ないといいな、こまめに起きて解消されないかなとか甘い考えを良い意味で壊して地震に対して出来ることをしていこう、と共に手を取り歩んでいく感じ。
社会も政治も刻々と変わる中で、大災害が来る時が怖いです。これまでとはまた違う被害や問題も出てくると思います。
様々な人間がいるから、反発も起きてしまうと思うけど、自分がやれること、死ぬとしても後悔なく恥じなく生ききれるようにやっていきたい。
Posted by ブクログ
簡単か難しいかで言うと数式はないものの難しい。
何せ正解がないし基礎知識も中学まで。
ただ地震や火山など身近なことが記載されており、巻末にかけて南海トラフ地震については準備を着実に進めなければならないと感じた。
Posted by ブクログ
30年たつといろいろ変わってるんだなあ。わかるようになったことが多いけど、わからないこともまだまだたくさんある。その中でリスクコミュニケーションをとっていく。大変だけどものすごく気を使って書いてるのがよくわかる。やっぱり茨城の北の方かなあ。
Posted by ブクログ
わかりやすく易しく地球、地震の事が書かれてあってよかった。
地球は、いずれ水が無くなる、太陽に吸い込まれる、南海トラフ地震は、2030年代に必ず来るなど、ただの予言ではなく、科学的な根拠からの話。
1つだけ、納得出来ないのは、N数のこと。仕方ないのだろうけど、やっぱりN数は、もっとないとダメだと思うんだよな~。
Posted by ブクログ
アカデミアでのプレートテクトニクス受容過程をリアルに見てきた著者による平易な解説
わからないことはわからない、しかしこう考えるのがよい、という誠実さが通底する
2030年代と目される東海地震への備えを喚起するメッセージとしても有効
Posted by ブクログ
ちょっと難しい内容でしたが、長い歴史から、必ず起こる天災に備える大切さ、全部は対処できないから優先順位付けするしかない難しさがわかりました。
読み終わった直後にロシアのカムチャツカ半島の巨大地震が起こり、地震のあと火山の1噴火が発生して、本に書いていた通りのことが起こって驚きました。
Posted by ブクログ
前半の火山、地震、地球の仕組みの説明パートは著者からすれば、かなり易しく書いているのだろうが、やはり難しい。
6章「今後必ず起きる超巨大地震」以降は、みんな読むべき。なんとなく、南海トラフ地震はいつか起きるんだろうなーくらいの認識でしかなかった小生も目を覚まさせられました。
2030年代、自分の子供たちが進学や就職で、被災する可能性が高い地域へ行きたいと言い出したら、どうしようかな、、、、
Posted by ブクログ
地球科学的な視座に立つと、富士山はいつ噴火してもおかしくないスタンバイ状態にあり、日本列島にはそういうスタンバイ状態の火山が20ぐらいあるのだそうです。
噴火の引き金となる要素として、本書では、次の2つを挙げています。
1.マグマだまりが巨大地震などで大きく揺すられること
2.マグマだまりの圧力が抜けてマグマのなかの水が水蒸気になること
東日本大震災で日本列島の火山のマグマだまりは揺すられていますが、なぜか富士山はいまのところ持ちこたえています。とはいえ、いくつかの火山は噴火しており、富士山の噴火も次の大地震がトリガーになる可能性は高いようです。
経済的な損害額は、首都直下地震が100兆円、南海トラフ地震が220兆円と試算されており、東日本大震災(50兆円)どころではない被害が続くとなると、ならず者国家に囲まれた日本の地政学リスクや日本の国家財政から、そのヤバさは深刻です。個人レベルで何をしておくべきか、改めて考えされられる一冊でした。
Posted by ブクログ
中学かな高校かな、地学、好きでした。
養老さんの「日本が心配」で、最初に尾池先生との地震についての対談があって、面白かったので、もっと詳しく知りたくて、この本を買いました。
地球の成り立ちや内部構成、プレートテクトニクスについて、火山の噴火がなぜ起こるのか。図入りで分かりやすく説明されています。ちょうど7月5日の件や、悪石島の群発地震が話題になっていて、似たような説明の図をテレビで見かけることがありました。
とにかく、分かりやすくて面白い本です。
Posted by ブクログ
中高で地学を習ったので、ある程度は知っていることでしたが、それを今の日本列島に反映しているので、とても身近に危機感を感じ取れる。
知識が行動に繋がる、良い書だと思います。
Posted by ブクログ
読んだ感がある(よみごたえがある)本だった
わからないことはわからないと書いてくれてあるし
でもここまではわかるとか、こういう考えかたをしようとか
そういう記載もあってレベルの低い私が読むにもとても良い
一般的な(東大京大レベルではない)大学の文系の一般教養で
何回かにわけて講義してもらうような内容量で
(一般人にもわかりやすい言葉と内容で書かれてるという意味)
そう思うと本の値段の数百倍の価値はある
地学の授業がどうしても身にはいらなかったのは
きっとどこか遠い世界の話してるんだろうなあ
って思ってたせいだと思った
歴史は繰返す じゃないけど、千年に1度の震災とか
なんかすごいことだなと
Posted by ブクログ
タイトルの通り、大人になってから自学を楽しく勉強するのにとても良い本だった。地学の基礎知識から始まり、2030年代に必ず起こると言われている。南海トラフ地震またそれを起因とする富士山の噴火、首都直下型地震の被害、予測や被害を軽減するための対策まで書かれており、このタイミングで大変良い本を読めたと思う。プレートテクトニクスの理論が1970年代までは議論中であり、自分が小学生の頃に初めて教科書に載ったと言うことには大変驚きだった。変化の時代に最前線だった人たちはさぞ面白かっただろう。今で言うと、AIがそれに当たると思う。勉強してみようと思った。
Posted by ブクログ
火山学者、地球科学者としてこれから高い確率で起こる①南海トラフ地震②富士山噴火③首都直下地震を2030年代の10年間に必ず起こると考えて、どのように備えていくのかを具体的に解説している。南海トラフが起きれば、富士山は数か月後には噴火するというストーリーに重い覚悟を迫られる。1日数時間の電気のない生活、1週間に3日の買い出ししない生活、水、食料、燃料などどのように確保して回していくのか、具体的に考えなければならないと思わせてくれた。
Posted by ブクログ
大まかに言って、富士山噴火、巨大地震(首都圏直下地震、南海トラフ)を気をつけるための学び。という感じかな。
気をつけると言っても、逃げ道がないからどうしたものか。。と思ってしまうが。
数年前、鹿児島の悪石島近海で地震が多発した時、「鬼界カルデラ」の話を聞いたことがあった。
あんな怖いものがまだまだ他にもあるとは。。驚き。
南海トラフが、2030年代に起こるという。
そして、その前には首都圏直下。
そして、南海トラフの後には富士山噴火。
どうりで最近、富士山の被害マップがよくでてくるなと。
この本が出版された年以降、能登の地震を始め、各地で大きめの地震が多発している。
それを考えながら読むと、今が大活発時代に入ったというの実感として感じた。
うーん。。でも、地震も噴火も嫌だなー。。。
Posted by ブクログ
地震や噴火のメカニズムが分かりやすく、専門的に書かれておりとても知的好奇心を刺激しました。
ただ、南海トラフ地震に関しては巷の単純平均モデル(高い確率)での説明しかなく、時間予測モデルが無視されていたのでそこが誠実では無いなと思い星3です