あらすじ
4大会連続で出場するオリンピックを目前にして、室伏広治は、これまでのハンマー投の追求と実践その成果を語りつくした。ハンマー投の偉大な先輩で父でもある重信氏の背中を追いかけてきた歴史。世界のトップクラスになってからの孤独、ドーピングとの戦い。また、ハンマーを科学として研究し続けるほどの飽くなき挑戦──。室伏は言う。「これを読んでもらえれば、私がいかにハンマー投という競技に魅せられているかが分かるでしょう」
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Posted by ブクログ
本を読むまでのイメージとは異なり、様々な分野に挑戦されている方なんだと知りました。スポーツの超一流であることは有名ですが、研究者、オリンピック委員、福祉活動など、幅広く活動されていることを初めて知りました。
人への感謝が強い事。自己の目標を明確にして疑問、解決。自分の決めたことに対して貪欲であること。更に、忙しい中でも研究をしながらアスリートもこなす、時間の作り方が非常にうまい。と、超人の異名に違わない完璧な人間であるような印象を受けました。ただ読み進めていくと、悩みながら一つ一つ解決していく事を継続されていること、挑戦し続けている事、明確な戦略のもとに動いている事などがわかってきます。社会人として尊敬でき、参考にしたいと思う、自己啓発とは違う本でとても刺激になりました。
Posted by ブクログ
完璧すぎる人間!
驚異的な身体能力は言わずと知れた事だが一方でスポーツ科学者という知的な一面も持ち合わせている。
ハンマー投げを極めていく中で得た知見が書かれており、トップになる人の考え方は違うなと感嘆させられた。
驚異的な身体能力をもっていて頭もいいなんて、、、
Posted by ブクログ
アスリートの本って、基本的な流れはどれも似ていますね。
過去の自分を超えるために様々な工夫、トレーニングを行い、実際に超えて行く。
そして、それの繰り返し。
本書もまさにそのような流れです。
とはいえ、本ごとに個性があるのも事実。
それにしても、室伏広治はすごいですね。
単にアスリートとして優れているだけでなく、人間としての総合力で評価しても、現在、日本最強かもしれません。
Posted by ブクログ
室伏広治というアスリートを良く理解する為に、彼のハンマー投に対する考え方、研究、周りとの関わり方を読み解けました。
アジアの鉄人である父や、世界のライバル、異分野の専門家達に囲まれ、自らを磨き続けたことがわかります。
アンチドーピングを掲げ、選手のセカンドキャリア対策も考えるために、IOC委員になろうとする姿。
年々、表情も発言も異次元なレベルまで高まっているように感じます。でも、親しみやすい印象が変わらないのは、謙虚さゆえでしょう。
彼を高校2年のインターハイ南関東大会で見かけたことを思い出します。ここまで、凄いアスリートになるとは思いませんでした。
Posted by ブクログ
ハンマー投げの実力者による自分語り。チームコウジが支えるほどの人徳と練習に対する意識は尊敬します。なにより初代鉄人の育て方というか距離感が絶妙。
Posted by ブクログ
知っている人の話は面白い。面白く話せる人の話は面白い。競技に対しても室伏選手に対してもアスリートに対しても研究内容についても、簡潔な文章なのに熱量が高くて、もゆる思いを受け止めるような気持ちで読み進める。
ものすごく実直で真面目、聖人君子かと思わせるのに第6章の関係者たちの証言によって人間らしさがほころんで愛すべきキャラクターをのぞかせる。そつない、人当たりのよい感じでいてこう、みんな「ちょっとアツい」って感じで受け止めてるのがいい。周りの人との関わり合いの中での彼がとても魅力的でちょっと好きになってしまった~。好感~。
Posted by ブクログ
「何を言うかではなく、何を言わないかという言葉の真意はコーチが何を言うかではなく、本人が自分で気づくまては身につくものも身につかない」
自分にも人にも厳しい考え方で、真似はできないけどここまでじゃないと世界で通用しないんだろうな
Posted by ブクログ
世界トップクラスを維持している室伏氏の著書。トレーニングは厳しいが、諦めずに、世界視点で取り組んでいることが素晴らしい。努力する才能を持続する才能があるのだろう。見習いたいものである。
また、自身の成長だけでなく、後進を育てることにも考えが及んでおり、思考の奥行が深い。自身を超える選手を育ててはじめて父を超える、という考え方は素晴らしい。
Posted by ブクログ
38歳にしてなお世界のトップに居続けるって考えられない。その年でさらに進化し続けるのはもっと信じられない。なんかすご過ぎて参考にならないんじゃないかとも思えるくらい。だけど、その文面から伝わってくる人格は本当に素晴らしい。こういう方がIOC委員やらないのは大いなる損失だと思う。