【感想・ネタバレ】民のモラル ――ホーガースと18世紀イギリスのレビュー

あらすじ

徹底的な史料の読み込みと、図像の分析で文化史研究に新たな地平を拓いたあの先駆的な名著に、図版を増補。本書では18世紀ころのイギリスで行われていた制裁の儀礼「女房売り」「シャリヴァリ」から食糧蜂起にいたる、いじめと騒ぎの歴史をひもとき、イギリス民衆の正義や秩序の意識を解読。さらにジェントルマンの日記やローカル新聞の記事、裁判記録などから、統治者といえども時代の作法・約束事にしたがわざるをえなかった事情を明らかにする。そうした観点からホーガースなどの風刺画を解析してみると―。当時のイギリスの街中を旅して、人々と出あえるような、出色の一冊。

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Posted by ブクログ

ホガースが好きなので興味持ったが、18世紀イギリスの生活、文化、諸制度などを詳しく書いている。著者の専門分野だったので一般人の私には少し無理あったかな。

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2024年05月31日

Posted by ブクログ

18世紀イギリスにおける民衆文化にフォーカスした一冊。民は決して無力ではなく、自分たちの独自の規律と文化を持っていた。司法が動かなければ法の代執行を行い、エリート文化(大きな文化)と民衆文化(小さな文化)は決して関わり合っていなかったわけではない。相互に影響しあい、許容しあっていた。一方通行の文化ではなかった、という点は興味深かった。けれど、章の構成があまりきれいに流れてなくて、全体的にちぐはぐ感がある。あと作者が一方的に民衆文化を賛美している感が否めない・・・

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2018年05月31日

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