【感想・ネタバレ】生命にとって金属とはなにか 誕生と進化のカギをにぎる「微量元素」の正体のレビュー

あらすじ

金属なくして、生命の誕生も進化もありえなかった!
体内に1%以下しか存在しない微量元素の驚異のはたらきと機能を解き明かす!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2025/3/10 とある方からいただく。
2025/3/12〜6/4

 生命の誕生から最新の薬にわたって、金属イオンが関わった現象を幅広く取り扱う。
 知らなかったこともたくさんあり、大変面白かった。

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2025年06月04日

Posted by ブクログ

2025年7月6日、イオンモール日の出・未来屋書店にあった。

いま飲んでるマグネシウムのサプリメントとか、足に埋め込んでるチタンの人工関節とか?

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2025年07月06日

Posted by ブクログ

 金属が生命の誕生と存続のためにこれだけ深く関わっているなんて…という感動を覚えさせてくれる本です。カンブリア大爆発はスノーボールアースが溶けた時に、大量の金属成分が海に流れ込んだことにより始まったという。そのことは、約11億年前の地層の上に5億年前の地層覆っている場所が世界に11ヶ所もあることからもその当時の土砂が長雨や風により海洋に流されていたことを示す。金属の微量元素が細胞を形成することに大きく関わったというのは確かなことである。ダイナミックな地球の歴史を化学の眼から見るとその変化した原因がわかる。
前半はとても興味深いのだが、後半は私にとっては少し細かすぎると感じたが、素晴らしい本であることには変わりがない。

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2025年04月01日

Posted by ブクログ

人体における「鉄分」というと馴染み深いが、それ以外にも身体には微量な金属を含まれている。亜鉛や銅、セレン、モリブデン、マンガンやクロム、コバルトまで。何で?という何のために?とどのような経緯で?という疑問が湧き起こる。

そこに関係しているのが「酸素」だ。昔の海には鉄がたくさん溶けていた。シアノバクテリアの光合成による酸素と鉄が反応して、鉄は海底に沈んだ(縞状鉄鉱)。他の金属(モリブデンなど)が海に残った。

生物は酸素分子を用いて大きなエネルギーを得る一方、体内で活性酸素種が発生する危険を冒してまで、酸素分子を利用する方向での進化を遂げる道を選んだ。しかしそれは、酸素のもつ強い毒性を甘んじて引き受けるというものではない。生物は長い時間をかけて酸素の毒性を抑え込む方法を獲得してきたのだ。

いったいどのようにして、酸素の毒性を抑え込んだのか。そのメカニズムに、海洋に溶け込んでいた鉄、銅、亜鉛、マンガン、ニッケル、セレンなどの、さまざまな金属イオンや半金属元素が動員されたというのだ。

ここでは述べないが、本書では個々の金属の人体での役割も詳しく説明される。日頃どのように摂取すれば良いかなど、実用的な内容も多い。

金属をエネルギー源にする微生物や、金属を体内に蓄積し利用する虫も存在する。ガッチャンを思い出して、真面目な本書を途中ニヤつきながら読んでしまったが、また勉強になった。

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2025年07月03日

Posted by ブクログ

生命にとって金属とはなにか、というタイトルのそのままの内容。文系のぼくには内容は意外に高度で理解が十分でないが、面白く読めた。
特に、「カンブリア大爆発」と金属元素について。大陸運動や火山の噴火熱による岩石や土の溶解、氷の融解にともなって大量の岩石や土砂が海洋へと流れ込み、海水中に多種多様な元素、特に金属元素が流入し、それが海洋中の植物や生物の体内に取り込まれ生体内で機能変化をもたらした。これにより、新しい生物の誕生と繋がったという仮説が面白い。

元素の周期表。これはロシアの化学者、メンデレーフが1869年に発見した。メンデレーフの凄いところは、周期表により未発見の元素を予言したこと。そしてメンデレーフの予言通りの元素が発見される。惜しいのは、この業績によりノーベル賞の候補になるが、残念ながら受賞を逃していることだ。メンデレーフこの翌年72年の生涯を閉じる。

原子の特性は、原子核内にある陽子の数によって決まる。陽子が1個は水素、2個はヘリウム、窒素は7個、酸素は8個。つまり原子番号と同じだ。どうして陽子の数によって原子の特性が変わるのだろう。陽子ってなんだ。このように1冊の本を読むと必ず疑問が発生する。その疑問を解決するために、また本を読む。そしてまた疑問が発生する。これは読書の醍醐味といっていいものだろうか。

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2025年04月20日

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