あらすじ
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ヤギとオオカミという、本来であれば天敵同士の間に生まれた「種をこえた友情」を、ときにユーモラスにときに切なく描いた絵本「あらしのよるに」シリーズ。
信じ切る大切さを描いて、子どもから大人まで多くの読者に愛されて累計380万部を超えるロングセラー絵本です。
講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞JR賞受賞作。小学4年生国語教科書《光村図書》にも掲載されました。
TVアニメ化、映画化、歌舞伎化など、さまざまに展開しています。
今の世界情勢を見ると、まさに今のほうがこの物語が必要になっていると思います。人種が違っていても、肌の色が違っていても、偉い人とそうでない人でも、金持ちでも貧乏でも、友情が生まれるかもしれません。その友情を信じていれば、あらゆる困難にも打ち勝ち、新天地に向かうことができる、と思っています。(作家きむらゆういち)
「おもしろいものは、おもしろい。かんじるものはかんじる。子どもも大人も、おなじです。」――立川志の輔(落語家)
◎「あらしのよるに」シリーズ全7巻
その後、「新あらしのよるに」シリーズとつづきます。
<1巻>あらしのよるに――種をこえた友情はなぜ生まれたか?
<2巻>あるはれたひに――友情は食欲に勝てるか?
<3巻>くものきれまに――秘密の友だちって、いろいろたいへん。
<4巻>きりのなかで――仲間か? 友だちか? それが問題だ。
<5巻>どしゃぶりのひに――生きるためには、うらぎりも必要なのか?
<6巻>ふぶきのあした――この友情は、もう誰にも止められない……。
<7巻>まんげつのよるに――2ひきの友情ははたして永遠?
◎「新あらしのよるに」シリーズ
<1巻>あいことばはあらしのよるに 2025年3月発売予定
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大切な人を喪失した時の感覚が
あまりにもリアルで
感銘を覚えたのと同時に
恐ろしさも感じました。
そう言った意味で、心にズシンと響く一冊です。
主人公2人が救われて、よかった。
私は、7巻完結派です。
Posted by ブクログ
友達同士のオオカミのガブとヤギのメイ。吹雪の中、追手に戦いを挑んで、雪崩に飲み込まれて、消えたガブ。
約束の地で、友の生還を待つメイ。そして、運命の再会。ハッピーエンドか?と思われたのも、つかの間。
そこに現れたガブは、全ての記憶をなくし、本能のみが残った普通のオオカミだった。命を賭けて育んだ友情は、露と消えるか?
つらいのは、そこに、楽しい記憶があるからだ。生きるのに何が必要なのか?人生の意味を問う。
まとめると『人生は 予想できない 大航海 つらくも楽しい 生き方それぞれ』といったところでしょうか?
Posted by ブクログ
今まで、ここで終わってもいいけれど、
もうちょっと続いてほしいような、
余韻のある終わり方をしてきたあらしのよるにシリーズだが、
これは正真正銘の完結編である。
みどりのもりにたどりついたメイ。
ガブの姿は見えない。毎日ようにガブと再会する夢ばかり見る。
みどりのもりにいても、ガブがいないのでは、
メイのこころはひとつも晴れない。
もりのだれとも口をきかず、ガブのことばかり思い出しながら、
独り言でずっとガブと話している。
体は衰弱し、生きる気力もなくなっていった。
見えなかったものが見え、聞こえなかったものが聞こえる。
この世の外から聞いているような感じ。
これは、私が、かつて死に近づいた人から聞いたのと
同じような感覚のことだろうと思った。
次第に自分が自分でないような感覚。
メイは、心と体が離れかけていたんだと思う。
それを呼び覚ましたのは、森にオオカミが現れたという声。
ガブが生きているのかもという思いだけがメイの命を支えた。
一方のガブを生かしていたのは、
「どんなことをしてでも、いきてはたさなければならないやくそくがある」という思いだった。
だけど、彼は、その約束が何だったのか覚えていない。
なだれに巻き込まれたとき、彼は、すべての記憶を失っていた。
自分が何ものなのかすら、覚えていなかったのだ。
覚えていたのは、ヤギの肉が大好物だったという本能だけ。
草原で2匹は再会する。
メイは、歩き方の癖からガブを覚えていた。
が、ガブはメイをおいしいヤギとしか思っていなかった。
ガブは、満月の夜にメイを食べるつもりでいた。
メイは必死で考える。どんな話をすればガブがメイを思い出すのかを。
出会わなければよかった!
はじめてメイがガブとの出会いを悔やんだとき・・・・。
後半の見開き7ページは、この作品の表現の最も秀逸な部分であると思う。
これは、絵本でなければ、できないことだ。
病や障害が、その人らしさを奪っていったとしても、
それが完全になくなってしまうわけではない。
本質は変わらないのだ。
そして、その本質を引き出すのは、
お互いを結びつける言葉であり、愛、なのだ。