あらすじ
インターネットの隠しサイトで、ふだんは誰にもさらせない弱味を抱えた女性たちが、匿名ゆえに互いに見知らぬままに本音をぶつけあう。そんな中で、不感症、味覚障害、ストレスの果てに、虚勢を張り続けることに倦み疲れて、いわば現実から“はぐれていた”女同士に共感が生まれる。ふたりの女は、ほんの悪戯心から次第に陰湿ないやがらせ、悪事へ傾いていき、背徳のもたらす高揚感や悪意に染まる歓びがエスカレートしたあげく……。共振しあった女たちが行きつく黒い罠とは!? インターネット社会の闇をえぐる驚愕の書き下ろし長編サスペンス!!
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Posted by ブクログ
嘘、裏切り、不誠実、思い上がり・・・。負のカードがずらりと揃って表となれば、やがて訪れるのは、失意、幻滅、墜落、破滅、絶望・・・。
惨めなのだけは、もう絶対にご免だった。だから暁子は、何が何でも自分で生きていけるだけの道を模索しなければならかかった。きれごとを言っている余裕などなかった。この世には、無駄に浮遊している人間と金がある。ならばそれを掴むのだ。
人間を理解するための基本的なスタンスとして、性善説と性悪説があるが、性グロテスク説です。
人の心がコンピュータと決定的に異なる部分は、矛盾したものを併記で抱え込めるという能力である。好きだけど嫌い、むかつくけど気になる、苦痛だけれど気持ちがいい。など。
人の心は、喩えて言えば場末の繁華街のようなところであるほうが健全なのである。すなわち、食欲や性欲や物欲を満たす場所があり、野心や名誉欲を実現するための足がかりやヒントが潜在し詐欺師や闇金融が××し、ときには優しさや誠意にも出あい、娯楽施設もあれば占い師もいる。そんな猥雑なありようこそが健全なのである。