あらすじ
人生の大局観を養い、機微を知る。スピーチにも役立つ心に響く名文集!
時代を超えて読み継がれる膨大な著書から精選!
◎歴史の見方◎リーダーの条件◎日本人とは何か◎世界の中の道義国家◎どう生きるか
◎知的生活のすすめ◎仕事術・読書術◎充実した老後 ほか
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Posted by ブクログ
この本を読んで、「歴史を近くで見ようとしてはいけない」という著者の警句にドキッとしました。あなたが印象に残したフレーズ――
オーウェン・バーフィールドという言語学者の書いた本に「歴史というものは虹のようなものである。それは近くに寄って、くわしく見れば見えるというものではない。近くに寄れば、その正体は水玉にすぎない」 という趣旨の事が書かれていた様で興味深く感じました。
この言葉は、「丁寧に、自分らしく理解しよう」という姿勢と響き合っています。目の前の情報ばかり追っていたら、歴史も文化も「ただの点」に見えてしまう。けれど少し距離を取って俯瞰すれば、“その点”が線になり、面になり、つながりが見えてくる。
そんな気づきを得られました。
また、私が心惹かれた「正義」「和」「組織の強さ」「リーダーの条件」というテーマも本書に根底にあります。
たとえば、著者が述べる「優秀な司令官を抜擢し、組織を強くして維持する」という論。
ただ、ひとつ正直に思ったのは――本書が語る“日本とは何か”“和とは何か”という視点には“過去を俯瞰する”という強みがある反面、現代の多様な価値観・変化の速さにはやや距離を感じる場面もありました。
それでも、この本から得られた「歴史を通じて人を知る」「自分のスケール感を持つ」「リーダーとしての視点を養う」という学びは、“自分で選び・考え・伝える”スタイルの方にはとても有益だと思います。
読むことで、“時間の厚み”と“人の厚み”を自然と意識できるようになりました。