あらすじ
「なぜ?」は禁句である──。3000名のビジネスリーダーを変革した著者が指南するシンプルかつ究極の「訊く技術」難しいマネジメント理論を学ぶよりも、コミュニケーションスキルを磨くよりも、まずは質問力を磨いて「いい質問」のやり方を身につけるほうが、ずっと効率よく、もっと確実に、部下にとっての“いい上司”へと自分を成長させることができるのです。(著者より)「傾聴 → 問いかけ →気づかせる」秘訣◆部下が「動かない」五つの理由◆「とにかくやれ」では部下は動かない◆「最近どう?」――汎用性抜群のオープンクエスチョン◆「何か問題はない?」はなぜNGなのか?◆「水平質問」「垂直質問」を駆使する◆失敗を「次の成功」へとつなげる質問いい問いが与えられれば、人はひとりでに考え、動き始める──。それが質問の魔力です。
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Posted by ブクログ
プロコーチとして活躍する著者が、部下を動かすためになげける質問について語った一冊。
コーチングや質問術をテーマにした作品は数多くあると思いますが、どのような場面でどのような質問をすれば効果的を様々な場面を想定し、具体的な質問を紹介しています。といっても、ただ具体的な質問が網羅しているだけではなく、部下の具体的な悩みや状況に合わせ、非常に短く、シンプルな質問ばかりであることが特徴だと思います。
冒頭、質問力の必要性や効果について、著者は以下のように記しています。
○いい質問が与えられれば。人はひとりでに考え始める。それが質問の力です。
○難しいマネジメント理論を学ぶよりも、プレゼンや伝え方のスキルを磨くよりも、まずは質問力を磨いて「いい質問」のやり方を身につけるほうが、ずっと効率よく、もっと確実に、できるリーダーへと成長することができる
○「いい質問」ができる上司の元では、
・自ら答えを出せる部下
・自ら動き出せる部下
・どんどん成長していく部下 が育っていく
単なる言い回しを覚えればいいというわけではなく、普段のコミュニケーションや信頼関係の構築が必要であることから、けっして簡単にできるものではないとは思いますが、いい質問のなげかけで職場の雰囲気が変わる可能性を秘めていますので、大切にしていきたい内容であると感じました。
▼なぜ人は、人との関係で悩むのか。私が思うに、自分の意見や価値観と、相手のそれと合わないことに、人はストレスを感じるから
▼大事なのは「認める」こと。相手を認めるという意識を、お互いに持つこと
▼最初の声かけはシンプルに。「最近どう?」「最近、うまくいってる?」「今、どんな感じ?」といったように、あえて抽象的に、範囲を限定せず、深刻になりすぎない質問で、探りを入れてみる
▼この質問が「いい質問」となりえるためには、「この上司になら悩みを聞いてもらえる」と、部下からある程度の信頼をすでに得ていることが条件
▼部下の視点を「相手」に向けさせること。人間関係で悩んでいるとき、自分の気持ちから離れて、相手はどうだったかという方向から考えてみるように「質問」で促す
▼世の中には「三つに答え」がある。一つ目は「自分の答え」。二つ目は「相手の答え」。三つ目の「私たちの答え」を導き出すことが大切
▼部下の悩みを危機、先の見通しがある程度ついたと感じたら、「私にできることはある?」と尋ねる。
▼「その後は、どう?」「あの件、どうなった?」というアフターケアを忘れない
▼「何か問題はない?」「何か言いたいことはない?」といった質問はNG。部下にとって、問題が起きていることが前提のようにも聞こえ、警戒してしまう可能性がある
▼「最近どう?」が「いい質問」なのは、話題の方向性を定めすぎることなく、また部下にプレッシャーをかけないですむため、警戒心を抱かれにくいから
▼明らかに協力的でない部下の大半は、機械があれば自分の胸の内を伝えたいと思っている。「あなたの意見を聞かせてくれる?」と聞いてみることから始める
▼仕事に関しては無口な人も、自分の趣味や関心事についてなら口も緩む。会話なくして、人と人の関係は用意に改善されない。会話の糸口をつかむためにも、困った部下の関心事に、関心を向けてあげる。自分に興味を向けてくれた人を、たいていの人は無碩にできない。相手の関心をこちらに向けてもらうためには、こちらから相手に関心があることを示していくのが近道
▼トラブルが起こっているとわかっていても、やたらと口出しするのは考えもの。部下に対処可能な問題にまで上司が手出ししてしまうと、部下の成長の機会を奪うことになり、部下の自走力は育まれない
▼部下からベストな解決策を引き出す質問法
①水平質問で発想を広げる
「五つ挙げるとしたら?」「ほかには?」
②垂直質問で深掘りする
「いつまでに?」「誰が?」「誰と?」「どうやって?」
▼「いい質問」が会議で効力を発揮するためには、その会議が「いい会議」であることが大前提。「いい会議」となるかどうかは、
・会議の進行者がどんな人なのか?
・会議に参加する上司がどんな人なのか?
・会議に参加するメンバーはどんな人たちなのか?
ということに少なからず影響される。
▼部下と二人で相対している「1on1ミーティング」のときに抱く違和感は見過ごさない。
▼「1on1ミーティング」の目的は何か、このセッションがどんなルールに則って行われるかを事前に確認する儀式的な取り組みが、単なる雑談になることをを防ぎ、本来の効果を得やすくなることに役立つ
<目次>
第1章 質問で部下の「自走力」を高める
第2章 この部下には、この質問が効く!
第3章 会議・ミーティングを変える質問法
第4章 これが最高の「1on1ミーティング」
Posted by ブクログ
リモートワークだと指示待ち族が増える。
プラチナ企業とは、働きやすさとは働きがいを備えている会社。
自分がやりたいことができている、状態は残業も苦にならない。
コーチングでは、質問の答える側が答えを持っている、と考える。答えを教えるのではない、自分の答えに導くのでもない。
どうしてそう思ったか、もっと詳しく、と聞く。
「最近どう?」はいい質問の例。何か問題はない?はNG。なぜ失敗シたと思う?はNG。攻められている気がする。
ではそのためにできることは?は気づかせる質問。
あなたの意見を聞かせてくれる?はOk。
どのあたりが心配、不安、リスク?はOK。
1ON1ミーティングの土台はコーチング。
1ON1ミーティングの、ルールは、セッションのたびに読み上げてもらう。慣れていても必ず再確認する。
メモはしない。最低限、キーワードだけ。部下の顔を見る。