あらすじ
作家、評論家をはじめミステリーマニアの集まる下宿屋・時鐘(とけい)館。編集者の催促を前に「原稿は一枚も書けていない。勝手ながら『消失』する」との手紙を残し、締め切り直前の老推理作家が姿を消した。翌朝、発見された不格好な雪だるまに彼の死体が。犯人は編集者なのかそれとも…。マニアたちの展開する華麗でシビアな推理の行方は? 傑作ミステリー短篇集。
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Posted by ブクログ
6つの短編集。旅のお共として。やっぱ最後の表題作が一番面白かった。仕掛けが。『あの子はだあれ』はパラレルワールドがテーマでちょっと切ない話。自分は結婚して幸せになったけど、弟は一生運命の人に会えないという。弟にこの話するんだろうか。
Posted by ブクログ
1日1話ずつ読むつもりでしたがつい一気読み。
特に「隣の殺人」の後味の悪い終わり方が今邑彩さんらしくて好き!「ルームメイト」の簡易版のような感じで面白かった
Posted by ブクログ
トケイ館の殺人と言えば、真っ先に思い浮かぶのが綾辻先生の時計館の方なのですが。今邑先生の時鐘館の方も、なかなか捻くれてて良いですね~(笑)。
謎の提起を「作家から読者への出題」という体裁にしておいて、「掲載する為には字数制限を守らなければならない」という問題をクリアする為に作家が取った解決策が面白い。プロローグすらも伏線なのですね~(^^)これは面白い!
他の作品もホラーなオチがついていたり、巧妙な叙述トリックがめぐらされていたり。全体を通して「意外なラスト」が楽しめる短編集です。
◎生ける屍の殺人…有名作家の別荘で男女の死体が発見された。現場の状況から、女が男を殺害したように考えられたが、司法解剖の結果、女は男の半日前には既に死亡していたという。女が死んでいたはずの時間帯に、彼女を目撃したという証言も多数出てきて、事態はにわかに「ゾンビ殺人」の体を成してくるが…
◎黒白の反転…映画サークルの大学生達が、かつてスクリーンで人気を博した往年の大女優の邸宅を訪問した翌日、メンバーの一人が何者かに絞殺された。
◎あの子はだあれ…あの木の下に、あの子は現れる。私があの子を死なせてしまった「あの日」、年々年を重ねた姿で現れるあの子ーーー罪滅ぼしの為、家に留まり続ける姉を救おうと弟が示した可能性。そして、最後に彼女が気付いてしまったもう一つの「ありえた」物語。
◎時鐘館の殺人…「原稿は書けていない。勝手ながら消失することにした」ーー奇妙な置手紙を残して姿を消した老作家。彼の部屋から屋敷を出ていく為には、アパートの住人がそろっていた居間を通り抜けなければならないが、彼はそこに姿を見せることなく見事に「消失」を遂げる。ところが翌朝、玄関の軒先に、雪だるまの中に埋められた死体となって発見され…。