あらすじ
チョコザイ──本名、猪口在。アタルはFBIの特別な訓練を受けた捜査官候補生だった。ラリーはアタルの能力が舞子によって開花すると気づき、舞子をアメリカに誘う。沢はそんなラリーを激しく警戒している。そんなとき、アタルの家が見つかったという知らせが。そして、舞子の母の死にある疑惑が持ち上がる。アタル、沢、舞子、それぞれが追い求めてきたものが、とうとう明るみに出始めた──。新感覚ミステリー、怒濤の結末!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ドラマでは描かれなかった細かい心情までわかるので、ノベライズはいいですね。舞子のチョコザイ君への感情て恋愛感情もあったんだぁ、とちょっとびっくり。ドラマで仲よしとは思ってたけど、あくまで友情というか相棒への気持ち?のように思っていたので。
Posted by ブクログ
Ⅲに来て、急にバタバタし始めた感がある。
ドラマのノベライズだから仕方のない部分もあるのだろうが、場面転換が唐突すぎて、ついていくのが大変だった。
結局、チョコザイの症状は「個性」なのか「障がい」なのか。
「天才」という扱いも、実は逆差別なのであり、天才扱いしたからといってそれをアタルが喜ぶわけでもなかろう。
個性として扱うには、たぶん人の心は弱すぎると思う。定型発達者にとっては彼の行動パターンは理解しづらく、そこに勝手に悪意をみてしまう。
アタルの母親がまさにそうだ。定型発達者としての反応だけを期待してしまうから、一緒にいるのが辛くなるのだ。
それから、「家族」というものの捉え方が今ひとつ類型的だった。
なんでもかんでも家族に還元すればいいというものではない、ということをそろそろ知るべきではなかろうか。
「障害がある人」の幸せを、周囲が勝手に決め付けることで起きる不幸には事欠かないのに。
だから、ラストシーンが小気味よかった。アップデートを忘れた、という理由はあるにせよ、アタルが戻ってくるのだから。
268ページ8行目の誤植には戸惑った。いきなり「マリ子」なんて出てくるから誰かと思った。ここは「ゆり子」でしょう。