あらすじ
指導者は、人間的資質を備えているだけでなく、選手と共に汗を流せるか、だ。
2024年の夏にパリ・オリンピックが開催され、男子バレーは惜しくもベスト4入りを逃してしまったが、バレーボール・ファンでなくても、そのチームの魅力、戦術、プレーに多くの人々が熱狂した。オリンピックを通して、男子バレー・ファンになった人も少なくないだろう。
低迷した日本の男子バレーが世界2位にまで躍進した秘密は、フィリップ・ブラン監督にあると言っていいだろう。しかし、ブラン監督は、どちらかというと、地味で、メディアでの発言も少なく、その多くが謎に包まれたままだ。
本書は、男子バレー躍進の秘密を知りたいと願う、読者に応えるために、海外取材も含め、ブラン監督の書き下ろしも加えている。
プロローグ 日本の男子バレーが強くなった理由
第Ⅰ部 最高の人材を育成するためのマネジメント
第1章 ブランの言葉
第2章 選手から指導者へのキャリア
第3章 チームプロジェクトのつくりかた
第4章 最高の人材を育成する方法
第Ⅱ部 ふつうのチームが世界最高のチームになるまで
第5章 プロジェクト 東京 2020
第6章 プロジェクト パリ 2024
第7章 激闘パリオリンピック
エピローグ 日本代表チームとの8年間の軌跡
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
前半は、ブラン監督がどんなことを、どのように考えているのかが書いてあり、後半は実際に世界の最高レベルへのチームへ進化させていく過程が、戦略とともに振り返られている。
とにかくゴールを設定し、そのゴールまでの道のりを着実に、覚悟を持って取り組む。
これが日本男子バレーを強くした監督の行いなんだと感じた。
成し遂げるためには、覚悟を持って
やり切ると言うことが大切である。
同時にそこには、すごく不安や怖さもあるけど、
自分や自分の考えに自信を持って進めることが
コーチとして最も大切なことなんだと感じた。
Posted by ブクログ
非常に分析的・計画的な記録である。その最後が残念ながら望んだ結果ではなかったかもしれないが、間違いなく大きく進歩していった過程であることは間違いない。
Posted by ブクログ
全日本男子バレーボール前監督、フリップ・ブラン氏。ブランさんの功績は偉大。
長年のバレーボールファンにとっては面白いが、選手ファンにはどうなんだろうか?
監督として何が必要か、何をすべきか。スポーツに限らずリーダー論みたいだが、凄い参考になるという感は感じられない。2024パリ五輪の残念感が蘇って来た。
Posted by ブクログ
ブラン氏のコーチ就任頃から男子バレーを追ってきたため、その裏側の話を聞くことができ、非常に興味深かった。また、マネジメントの実践例としても勉強になった。
直訳に近い形で訳されているのか、馴染みのない言い回しが多かったが、ブラン氏の人柄や考え方がよく理解できた。選手選考についても納得できた気がする。やはり、もっともっとブラン氏の作るチームが見ていたかったと思ってしまい、残念でならない。