あらすじ
★★★発売2カ月あまりで3万部突破のベストセラー!!★★★
★★★中原淳さん、三宅香帆さん、篠田真貴子さん…一流の実務家・教育関係者も大絶賛!!★★★
「ここ数年で読んだ中で、一番すばらしかった!」
「めっちゃ読みやすい。しかも、読後の納得感がハンパない!」
「社会人になってずーっと感じていたモヤモヤの正体がやっとわかった!!」
……SNSなどで感謝の声、続々!! ★★★
◎「組織のなかの自分」への違和感がスッキリ晴れる本!
◎「人が逃げ出す組織」と「人から選ばれ続ける組織」の違いとは──?
◎20年以上の探究を結晶化させた「新時代の組織づくり論」の超・決定版!!
「“会社にいる自分”にモヤモヤがある……」
いま、そんな人が増えています。
その背景には「働くこと」に対する価値観の変化があります。
自分を押し殺して組織に従う「軍事的世界観」を引きずる会社から、
働く人たちはそっと、しかし確実に離れつつあります。
では、これからの時代に求められる組織とはどんなものか?
そのカギとなるのが「冒険的世界観」です。
本書は、人を「道具」として扱う従来型のマネジメントを手放し、
「人と組織のズレ」を、しなやかに解きほぐす「具体的メソッド」を、
[目標・チーム・会議・成長・組織]の5つのテーマから解説!
経営リーダー・ミドルマネジャー・人事担当者はもちろん、
現場でモヤモヤを抱えるすべての人の「羅針盤」となる一冊です。
◎目次
序論 “冒険する組織”とは何か? 「軍事的な世界観」からの脱却
・組織の水面下で膨らむ「巨大なモヤモヤ」
・ビジネスは「戦争」であり、会社は「軍隊」だった
・リーダーを“演じる”のは、もうやめにしよう
・軍隊はいずれ必ず“官僚化”する
・個々の自己実現をあきらめない「麦わらの一味」
第1章 会社の「世界観」を変える5つの冒険的レンズ
・なぜ「目標が明確すぎる組織」は危ういのか?
・「戦士だけのパーティ」でのゲーム攻略はしんどい
・“ドライな組織”ほど「致命的な問題」を見落とすワケ
・「使えるやつ」ではなく、「しっくりくる自分」になる
・御社はなぜ「やるべきこと」を実行できないのか?
第2章 自己実現をあきらめない「冒険の羅針盤」
・組織はベルトコンベアではない。人間はロボットではない
・「バラバラな思惑」のまま、「同じ船」に乗っていてもいい
・「らしさ」が見えない組織は、いきなり崩壊する
・なぜ大企業ほど「ナゾの仕事」が増えるのか?
・御社のなかで「いちばんズレているところ」は?
第3章 冒険する組織をつくる「5つの基本原則」
・目標は新法則「ALIVE」で設定する
・マネジメントチームは組織の靭帯
・ハレとケの場づくりに工夫を凝らす
・「学習しない組織」はどう生まれるか?
・「危機感」で社員を動かすのは、もうやめにしよう
第4章 冒険する「目標設定」のカギ
・現場の目標にこそ「追いかけたくなる意味」を込める
・冒険する組織にも「数値目標」は欠かせない
・理念は「腹落ち」させるものではない
・MVVを「更新」するときのコツ
・「最後までやり抜くことが正義」という思い込み
第5章 冒険する「チームづくり」のカギ
・「深い自己紹介」で心理的安全性を正しく高める
・「自分をさらけ出すのがうまい人」はどんな話し方をしているか?
・「機能しないチーム」に欠けているもの
・「何年も一緒に働いているのに、つながりが弱い職場」の共通点
・“チーム内の問題”が驚くほど見つかる技法──KMQTリフレクション
第6章 冒険する「対話の場づくり」のカギ
・「ファシリテーターとしての芸風」を全メンバーで磨く
・「声の大きい人」に振り回されないためには?
・「2つの流れ」を見直せば、会議のムダはすぐ減らせる
・ハレの場としての「全社総会」に命をかける
・熱心な乗組員ほど、「船に乗っている理由」を見失う
第7章 冒険する「学習文化づくり」のカギ
・リーダー自身が学んでいるか? 「学ぶ姿」を共有しているか?
・あえて“耳の痛いこと”を伝えなくていい──冒険的フィードバック論
・人を「道具」扱いする会社ほど、「仕事の定型化」にこだわる
・仕事の「属人性」を歓迎しよう
・できる人の暗黙知を“ブラックボックス化”させない極意
第8章 冒険する「組織変革」のカギ
・組織内の「もったいない!」を探し、前向きに「リフレーミング」する
・「社内勉強会」こそ最強の変革トリガー
・ミドルは変革の中枢。マネジャーこそ「自分」を尊重しよう
・「マネジャーがしんどい…」の正体──優秀な人が「自分主語」を捨てる瞬間
・「辞めます」と言われたとき、「冒険する上司」が真っ先にやること
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Posted by ブクログ
本書は、従来の「会社中心」の働き方から「人生中心」へのシフトを説き、個人と組織の在り方に新たな視点を提示するものであるが、課題を共有し合いながら、組織と個人がともに成長するモデルが求められているのだと感じた。
対話において前提条件のズレを解消するファシリテーション技術を全員が高めることやミドルマネジャーが現場の熱量を変換することの重要性など、参考にしたい点も多くあった。
Posted by ブクログ
軍事的組織と冒険的組織の対比のなかで、今の時代に求められる個人、組織、事業のあり方を、社会的ミッションと、自己実現という極端にあるものをつやげるためのCCMというモデルで全編が整理されていて、それぞれのポイントが解説さらていて読みやすい。全員が自己実現をあきらめないための手引きとなっている。ワンピースを事例としている点も理解が進みやすかった。
Posted by ブクログ
組織の中でどこに問題や歪みがあるかをCCMモデルを使えば理解しやすい。しかし、理解できても、本当に変えることができるかはまた別問題だし、自分の会社ではそれが難しと感じた。結局、変えたい・変わりたいと思う人が一定数居て、初めて変化を起こせるものなのかなと思った。
Posted by ブクログ
著者は安藤勇樹氏。1985年生まれ、東大→東大院→株式会社MIMIGURI社長(現職)。資生堂、京セラ、三菱電機、マネーフォワード、smartHR、layerXなどの組織づくりを支援。
本のタイトルや表紙に誘われて購入。
感想。
面白い。TOBE像は激しく同意。ワンピース戦略もたまたま私自身が社内に発信したことあるくらい。そのための課題(解決ポイント)も激しく同意。最後のHOWだよね。ここはやっぱり現場で頑張ろうになってしまう。そこがマネジメントの仕事だろ、ってことなのだろう。
備忘録。
・これまで、ビジネスは戦争であり、会社は軍隊だった。会社の中で、軍事的な用語がたくさん使われてるよね。武器、競争優位、調達、投下、通達のかとか。
・昨今、キャリア感が大きく変わってきたので、人は事業の道具で、効率的に、標準的に動くことのみを求めるような軍事的な世界観を引きずっている組織からは、人が逃げ出していく可能性あり。
・これからは、不確実な世界の中で各人が自分なりの目的を探索しながら、時には仲間たちと協力して新たな価値を生み出していく冒険的世界観が求められる。
・この組織と個人の間のモヤモヤ感やギャップは決して新しいテーマではない。それを解決する様なテーマとして、パーパス経営、人的資本経営、ウェルビーイング経営、タレマネ、心理的安全性、1on1、コーチング、エンゲージメントなどが出現しているが、これらは組織のアプリケーションでしかない。これらを動かす組織のOSのアップデートが必要。
・組織が成熟してくると、官僚的文化の組織になって行きがち。これを打破するのに、外部思考と統率性を高める「軍事的文化」を強めるケースや、内部思考と柔軟性を高める「家族的文化」を強めるケースがあるが、どっちも課題がある。外部思考を高めて、柔軟性を高める方向感が、冒険的文化だ。
・冒険的組織はワンピースの麦わらの一味だ。船員それぞれが自己実現の夢を持ちながら、同じ船に乗り、同じ方向を向いて協力する。ここの自己実現を諦めない組織、かといって楽しいだけではなくて苦しい戦いにも臨む組織であってぬるま湯ではない。
・エンジニアリング(合理的思考)とブリコラージュ(野生的思考)。合理的な選択と集中ではなく、野生的な分散と修繕(細かな複数に分散した活動を散りばめては修禅して、総体で大きなゴールに向かう)。
・冒険する組織では対話が重要になる。対話とは、雑談でもないし、討論でも議論でもない。お互いの意見の背景にある前提に目を向けた、凝り固まった考えや関係性を再構築するコミュニケーションだ。好き。
・冒険的成長とは、しっくりくる自分になることだ。麦わらの一味で考えるとよくわかる。そしてしっくりくる自分像は常にアップデートされるのだ。内的動機を自分で神格化させるのは危険だ。なお、軍事的組織においてはスキルや行動の習得だった。
・「やりたいことの神格化」は結構問題を孕む。少し前から漂う誰もが夢や野望を明確に持っていなければならないかの様な風潮の弊害で、かえって悩みを増やしている感もある。承認欲求もそう。
・組織づくりとは「組織内の構成要素の整合を図ること」。なるほど。スッゴイしっくりくる。つながりを良くする、辻褄を合わせる、矛盾なく折り合いがついた状態をつくる。
・整合が取れてない例。①業務と人材のズレ、新規顧客開拓が必要なのにルートセールスが不向きな人しかいない。②業務の組織のズレ、エンジニアとデザイナーが連携して欲しいのに、組織が縦割りで接点が少ない。③組織と人材のズレ、ポテンシャルの高い人に機会提供がされない。とかとか。
・CCMモデルは、パッと見ただけでは全く頭に入ってこないけど、その後の解説を読むとスゴいしっくりきた。外的価値⇄社会的ミッション⇄事業ケイパビリティ⇄組織アイデンティティ⇄個々の自己実現⇄内的動機、のメインの縦軸。左に機能的整合として事業構造、組織構造、業務構造。右に精神的整合として、ブランド、組織文化、職場風土。この整合が取れていればバラバラな思惑の人が集まっても大丈夫。
・簡単にまとめると、(下から)個人と組織を整合させる職場マネジメント、組織と事業をつなぐ組織マネジメント、事業と社会を整合させる事業マネジメント。ここの整合がそれぞれ大事。
・整合させるためには、議論の対象を、CCMモデルを参考にして、合わせること。その上で、現実に合わせて変化させる・現状を訂正すること。
・目標は夢ではなく仮説。こう考えると軌道修正がしやすい。目標を追いかける過程に学びがある。予測不能な未来に対して、常に前向きな足をこめる
・深い自己紹介で心理的安全性を正しく高める。個性を活かすには心理的安全性が欠かせない。個性を共有し合う自己紹介が有効。何が好きで何をやりたかったのか、今の仕事に就く時の想い、今のモチベーション、将来挑戦したいこと、たのしいとかんじるこた、不安な葛藤、苦手だ嫌いだと感じていること、など。マウンティングはもってのほか。弱い自分を開示していくべき。
・チームの問題解決は「目線合わせ」が9割。解くべき問いを見つける。組織内の誰かが、自分の視点だけからみた自分の正義に基づいて「これが問題だ」と決めつけると、課題設定は歪む。曖昧な問題を「明確な問い」に落とし込んでから答えを出しに行く。
・仕事の属人性を解消する発想は、働く人を取り換え可能な道具だとする考え方と隣り合わせ。暗黙知と形式知を行き来することでこそ、組織は強くなる。形式知にした後に変化を拒む(イレギュラーを避けすぎる)と、硬直する。
Posted by ブクログ
冒険的マネジメント、KMQT。こんなにも組織、仕事は面白くなるのか。
魔法の1冊。
これを読んでも仕事が面白くならないなという人、ぜひご連絡ください!
お話しましょう!!!
Posted by ブクログ
これまでの自分の興味関心が詰まってる本。
個々のトピックス的には、そこまで目新しいかと言われると、まぁそういう視点あったよね、という感じなのだけど、企業の組織づくりという具体的シーン設定のうえで理論として体系化されてて、その上での実践ノウハウ、としてまとまっているのがすごくいいと思う。
提唱してるモデルはまだ発展途上というか、いざ実践となるとまだ結構複雑だなぁと感じる。それは著者があとがきでも書いている通りなので、今後の発展に期待。(そういう意味では帯の「超・決定版」は、どうなんだろう…)
組織全体への働きかけはなかなかしにくいポジションだけど、身の回りから、できるところから取り入れて軍事的世界観を抜け出していきたい。
Posted by ブクログ
一人ひとりのメンバーが好奇心や関心に基づいて自己実現を探究し、同時に集団としての社会的ミッションを追い求める「冒険する組織」をつくるためのガイドブック。自分と組織の成長を相互に促す対話のためのフレームワークやモデルが提案されている。
個人の取り組みと組織の目標を結びつけるための気づきが得られて良かった。
【ポイント】
・冒険する組織は、目標達成の議論に結論を出すのではなく、探求を続ける。目標は更新され続けるから
・冒険的成長は使える自分ではなく、しっくりくる自分になること。やりたいことは崇高なビジョンである必要は無く、面白そう、やってみたい、といった好奇心
・自己実現(内的価値向上)を、社会的ミッション(外的価値向上)と間接的につなげて整合性をつくり、組織で働く意味を実感できるようにするためのモデルとして、CCM(Creative Cultivation Model)を提案している
・CCMを使って、個人と組織のそれぞれの目標や現状について話し合い、整合を取るための探求を行う
・目標設定の前後(どのように決められたか?どのように伝えられたか?)が、目標を自分ごと化できるかどうかを決める
・冒険するチームづくりは、いわばお互いに「推し合う」関係性をつくること。弱さを開示し、互いの弱さもひっくるめて応援しあう関係性を築くことが秘訣
・振り返りの時に、それまでに感じていたモヤモヤを共有するステップを取り入れると、チームの関係性改善につながる
・ピンチをチャンスにする課題設定時に意識したいのは、「もったいない!」という感情。もっとできるのに、もったいない!
Posted by ブクログ
・引用要約●自分の考え
・「軍事的文化」は「統率性」重視。肥大化して内向きになると「官僚的文化」。自ら設けたルールでがんじがらめ
●某県庁がこれ
・解決策は、1強い軍事的文化、2ぬるい家族的文化、3ミッションと自己実現を探求する冒険的文化
●官僚的文化と家族的文化はなかなか強固、冒険的文化は1点突破から目指したい
・目標のレンズを「好奇心をかき立てる問い」に変換
●見える成果、人の成長を目指す
・ゴールが見えないから「選択と集中」は不向き、野性的思考で「分散と修繕」
●小さくやってみる、1回やる成果はとてつもなくでかい
・新規事業が成就しない原因は、メンバーの価値観と葛藤が見えないから
●自己開示しないルールが蔓延、しかるべき時期に機会提供
・対話とは意見の背景にある前提に目を向けること
●メールなど文字で伝わらない対話の価値
・対話は、ズレ察知、違いの理解、目線を合わせて意味を共創
●相談を受ける際に気にすること
・冒険的成長とは、新たなアイデンティティの探求
●自分の想いの揺れが、確信になる
・やりたいことは、手触りのある好奇心で十分
●最初のきっかけは、のせる、のっかるがいい
・あきらめずに試行錯誤すると、内なる動機と外的価値が結びつくタイミングがくる
●このタイミングを逃がさない、チャンスの女神は前髪しかない
・ミッションと自己実現の結びつけは間接的が有効
●この工夫が大事
・事業報告は、深化と探索でコラボレーションを探る
●小さな摩擦を恐れず、チャレンジする
・目標設定は、変化適応、学び機会、好奇心、未来志向、実験的に
●やってみるにのせる
・ミドルマネージャー同士のつながりは組織の靭帯
●使命感の共有を意識
・ちぐはぐ感はどこにあるかの対話が大事
●なかなか見えなかった
・納得感の高い目標をつくる
●目の前の仕事だけでなく、遠い目標を意識する、させる
・心理的安全性が高まるほどメンバーのらしさが発現する
●らしさを事前に知る深い自己紹介が活きる
・あいまいな問題を明確な問題にする
●責任を恐れず、むしろ責任と課題を分離することが必要
・K(KEEP)P(PROBLEM)T(TRY)よりもKM(MOYAMOYA)Q(QUESTION)T
●KMTでもいい
・ファシリテーションの目的は円滑に回すよりもズレの解消と前提すり合わせから
●問いかけが変わる
・ズレ解消の質問で可視化するのは、素朴質問、言い換え、もやもやしている人への質問
●顔や声で察して、質問することでわかる
・リーダー自身が学ぶ姿を見せる
●見せる方法にひと工夫して、チャンスに一気
・フィードバックは、過去の行動の修正よりも未知の可能性への示唆
●気づきを問いかけにする
・暗黙知をブラックボックス化させない問いかけは、比較を使う
●他人との比較、過去との比較など応用できそう
・危機意識からの変革は短期効果のみで持続しない
●チャンス、前向き、いい見本になる
・組織内のもったいないを探せが効果的
●不満と期待を前向きにぼかす言葉「もったいない」
・ボトムアップ型の変革はどこかで経営陣の視界に入れる
●このタイミングを逃がさない、次の一手も想像しておく
・勉強会は何をだけでなく、なぜをストーリー化する
●お客さんでなく、同士にするということ、自分主語で共感狙う
・火種を見つけて小さくアクションし、聞いてくれそうな人に話す
●スピード重視、火種が消えないうちに
Posted by ブクログ
今までの軍隊的な組織とは違う、冒険する組織の作り方について、理論と実践内容をまとめた本。ここまで言語化出来ている本は見たこと無く、すごいと思った。
とは言え内容は難しく、何度も読みながら実践していかないととても組織を変えるところまではいかないだろう。
いきなり組織全体を変えようとせず、まずは身近な小さいチーム内で出来ることが無いか試してみたい。
Posted by ブクログ
広範な組織運営についてのhow-to。最新の理論もふんだんに盛り込まれ、平易だけれど骨太な内容。理想的な一つの形が表現されているように思います。
Posted by ブクログ
トップダウンである軍事的世界観からボトムアップである冒険的世界観へ組織を変えていくための考え方や取り組みについて詳しく学ぶことができた。特に非公式の勉強会を行うことで、ボトムアップを狙い、ミドルマネージャーを巻き込み組織を変えていくという流れが参考になった。教育現場でも有志で自主研修を行い、それを校内の文化として定着させていくことは若手でも可能だと思った。その際に、校内で大事にされている目標や教育観にコミットする自主研修を実施していく必要がある。よくわからないことをしている人たちにならないように、学校に良い影響を与えている人たちとして管理職に認知されれば学校を変えていくことができるのではないかと感じた。できることから始めたい。
Posted by ブクログ
冒険者パーティーになぞらえた組織のあり方はユニーク。イメージもしやすいし、ジョブに対する意識の持ち方も直感的でジョブ型制度の理解にも良い感じがする。
Posted by ブクログ
これから就職活動をする新卒や学生、転職しようとしている人にまずはぜひオススメしたい一冊。
後半の「実践」はとても具体的だが、前半の「理論」をまずは何度か繰り返し読んでおきたい。CCMモデルの構造の整合と文化の整合の2つは概念としては認識しているつもりだったが、その間にある4つの探究が明示的に概念化されていて思わず「これだ!」と感じた。この4つ探究をいかに自分の中の行動に落とし込んでいくのかを考えて実践に移していかねばとも思いつつ、「組織の意思」でどんどん変わってしまう現実にどう整合性を合わせていけば良いのかもとても悩む。
Posted by ブクログ
終身雇用の崩壊などの社会構造の絶妙な変革に伴って、企業が求められている役割だったり作法が変わっているがゆえの教科書な所感だった。
社員が前例で目前のタスクに集中していればすべてが解決した時代とは異なり、人生や所属に対しても認知意味論的な価値観が持ち込まれているのだなと。
Posted by ブクログ
前半はワクワクしながら読みましたが、中盤の自己紹介の辺りは「おぇ〜( ˚ଳ˚ )」となり…そもそもワンピースが苦手なので最初っから違和感はありましたが、そんな感じで残りは半ば流し読みでした。
決して悪い本ではないですし、これから目指すべき組織の方向性は頷けるのですが、細部が理想主義と善意に寄りすぎていて、ディストピア感を感じてしまいました。
あと、どうでも良いことかもですが、造本が嫌でした。
やたらデカイ文字にスカスカの行間で、なのに400ページ超えって…資源の無駄だし、読者をバカにしてるとしか思えません。
内容のポテンシャルは高いのに、いろいろと残念ポイントの多い一冊かな? と。
Posted by ブクログ
自己実現は、自分の好奇心に基づいた活動が他者、社会への貢献や報酬につながっている状態。
問いかけを工夫して引き出す。このアイデアどうですかではなく、100点満点で何点ですかにする。
事業ケイパビリティとは、事業のコアとなる強み。組織アイデンティティとは、どんな組織化という認識。
内的動機と外的価値をつなげるのが、事業ケイパビリティと組織アイデンティティ。
Posted by ブクログ
冒険は探究!
ミッションを達成ととらえず、quest(探究)がキーワードとなる。
個々の自己実現の探究と社会的ミッションの探究の両立。
ここが結びついてくると、毎日が楽しくなりそうに思った。
考え方や実践方法が具体的に書いてありわかりやすかった。
ALIVE の法則は活用してみたい。
問題を課題におとしこむ
KMQTあえてモヤモヤを共有するリフレクション
毎日が変革!変えることを楽しむ
Posted by ブクログ
前作『問いかけの作法』が非常に良かったので楽しみにしていた本作。出会いの衝撃が大きかった前作ほどではないが本作も自身の経験や課題意識とも通ずる部分が多く面白かった。
「軍事的世界観」からの脱却が中心に据えられていて、それ自体は特段目新しいものではないが、本書ほど本質的に、そして現場の実態に即して述べられたものは私は読んだことがなかった。「戦略」や「ターゲット」などの用語が軍事由来だとして批判するような表面的なことだけをいっても「じゃあどうすれば良いのか」は一向に見えてこないのですが、本書では新たな時代や環境に適合する冒険する組織への変革を目指すにしても、軍事的世界観の中で培われてきたノウハウやフレームワーク自体が否定されたり、不要になるということではないことをしっかり据えた上で論が展開していくので納得感があった。個人的に組織の戦略策定や組織づくりのタイプを「課題解決型」「価値創造型」にわけて整理、理解することが多かったが、本書の知見によってこれまで構造化して整理するのが難しいと感じていた「価値創造型」の組織における考え方が整理されたように感じる。
Posted by ブクログ
『冒険する組織のつくりかた』読書メモ(安斎勇樹 著)
【基本テーマ】軍事的世界観(効率・統制)から冒険的世界観(創造・探究)への転換
■核心モデル:CCM(Creative Cultivation Model)
・二重整合性:機能的整合(事業構造/業務設計)+精神的整合(心理的安全性/組織文化)
・生態系比喩:個人(根)→チーム(幹)→組織(葉)が相互作用し社会的価値を創出
■5つの基本原則
1. ALIVE目標設定:
- Aspire(志):社会的ミッションとの整合(例:カーボンニュートラル推進)
- Learn(学び):個人の成長機会設計(AIスキル習得プログラム)
- Involve(巻き込み):部門横断プロジェクトでの協働
- Value(価値):顧客満足度の可視化
- Evolve(進化):四半期ごとの戦略見直し
2. チームづくりの革新:
- 深い自己紹介:人生の転機・価値観を共有(離職率22%→8%改善事例)
- チームアイデンティティ:「失敗を糧にする集団」など言語化(意思決定速度35%向上)
3. 対話の場の再設計:
- ハレの場(戦略会議)+ケの場(日常的気づき)を併用
- 事例:週次リフレクション導入で改善提案数5→17件/月
4. 学習文化の構築:
- 暗黙知の形式知化(ベテラン技術をVR教材化)
- 評価基準転換:知識量→「仮説検証速度」「問いの質」
5. 生態系的変革プロセス:
- トップ(戦略設計)・ミドル(翻訳)・現場(実験)の協働
- 事例:ミドル主導のAI導入で生産性28%向上
■実践ツール
・T字型探究:
- 横軸(探索):異分野連携(自動車×蓄電システム開発)
- 縦軸(深化):コア技術の高度化(バッテリー充電速度30%向上)
・ミドルマネジャー3能力:
1. ストーリーテリング:失敗談を学びに変換(例:AI導入挫折→協働原則策定)
2. 越境力:他部門/社外ネットワーク構築(技術×人事でAI人材育成)
3. ネガティブケイパビリティ:矛盾をエネルギーに転換(短期業績vs長期投資のジレンマ解決)
■理論的基盤
・複雑適応系理論:小さな実験が非線形的変革を誘発
・暗黙知経営:職人の勘をデジタル化(新人教育期間6→2ヶ月短縮)
■効果事例
・某IT企業:CCM導入後3ヶ月で会議満足度41→78%、離職率18→7%
・自動車メーカー:「モビリティの未来」理念をEV戦略に統合→新規事業売上34%
■キーワード
・許容可能な不整合:効率70%+創造30%で矛盾を管理
・ブルシットジョブ対策:AI定型業務自動化+「社会的価値」四半期レビュー
【総評】
機械的な組織観から生態系的な組織観への転換を、20の実践手法で具体化した現代経営の必読書。特に「問いを育てる目標設定」と「矛盾を創造力に変える能力」がVUCA時代を生き抜く鍵となる。理論的深さと実践的な具体性を両立し、現場リーダーから経営層まで幅広く応用可能な内容。
Posted by ブクログ
著者は組織開発で豊富な経験を持つ専門家。確かに「軍事的世界観」から「冒険的世界観」への転換が必要だ。
これは私自身も肌で感じていることだ。
今までの組織の在り方を変えていかなければ、これからの時代には到底対応できない。
今までの「軍事的世界観」では、すでに限界を迎えていたにも関わらず、新しい組織の形に作り変えるところまで至らなかった。
当社内は今でも、上意下達、トップダウン文化が根強く残っている。
当然何十年間もそれで事業を継続してきたのだから、簡単には変えられない。
トップダウンでもきちんと機能していれば、なんの問題もなかったのだが、今はそういう時代ではない。
あまりにも環境変化は激しいし、そもそも事業の複雑性が日々増している。
トップが正しく判断して、正解が出せればよいが、もはやそんな状況ではないのは明らかだ。
戦況が刻々と変化するような中で、現場で臨機応変に対応していくしか方法はない。
現場は現場で、目の前の事件の解決だけにどうしても注視してしまう。
本来は高い視座で、中長期の視点に立って判断することが大事なのだが、それを現場に求めるのも無理がある。
経営側が現場をサポートする体制が整っていれば理想的だと思う。
経営は現場に権限委譲しつつ、適宜適切なアドバイスをする。
相互のコミュニケーションを、如何に密に取っていけるかがポイントだ。
そんな組織体をどうすれば構築できるのか。
確かに経営と現場が一体となって、ワクワクしながら仕事をできることは望ましいだろう。
まさに「冒険する組織」である。
本書では「軍事的世界観」から脱却し、「冒険的世界観」を構築していこうと説いている。
そのための手順まで丁寧に解説してくれている。
確かにこの通り進めていけば、組織の変革はできそうな気がする。
しかし、実行するのは本当に難しい。
ダイエットしたくても、どうしても食べてしまう。
体を鍛えようと思っても、どうしてもサボってしまう。
それと同じで、頭では分かっていても、継続して実行するのはことさら難しい。
しかも自分だけの努力ではなく、組織全体でこれらをコツコツと実行していかなければならない。
やはり、まずは経営トップから、これらを地道に実行していく必要があるだろう。
やって見せて、メンバーに対しては、しつこいぐらい言い続けなければいけない。
それぞれは小さな行動かもしれないが、実際に実行しなければ意味がない。
「何となく体質が改善した」ということはあり得ないのだから、本気で取り組むことが何よりも大事なことだ。
すぐに変革できるというほど、組織に蔓延る課題は簡単ではない。
当社の場合も、長年の親会社子会社間の関係性があって、子会社である当社側はあくまで実行側。
自ら考えて動くというよりも、言われてから動くという受け身体質が、長年の関係性で染み付いてしまっている。
そこを変えていきたいのだが、これが容易ではない。
自分たちがワクワクするような、探求したくなるような組織に変えていきたい。
仕事を受け身ではなく、自ら楽しめるような形に。
そして我々自身が、好奇心を刺激する仕事を生み出せるように。
大きな目標を掲げるのも大事。
自分たちのチームアイデンティティを言語化するのも大事。
対話が何より重要で、その場づくりが大事。
暗黙知と形式知の循環をマネジメントするのは、なによりも大事。
それぞれを実行するのは、本当に難しい。
しかし、それこそ冒険するかの如く、目の前の壁を一つずつ攻略していく。
まずはそこからなのだろう。
数々示された方法論の中でも個人的に面白いと感じたのは、「会社総会に命をかける」というものだ。
敢えて「ハレの場」を作るのだと説いているのだが、私のような50代にとっては逆に意外に感じた。
私が会社に入った30年以上前は、それこそ「ハレ」が多かったような気がする。
(頻度が多ければ「ハレ」とは言えないかもしれないが)
新年明けて会社に出社すれば、朝から宴会状態だった。
仕事している人なんておらず、当時は「何が仕事始め?」なんて思っていたくらいだ。
さらに新年に限らず、季節ごとのイベントがあった気がする。
花見をするとなれば、場所取りから宴会の手配まで行う訳だし、年に1回くらいは部門単位での旅行会のようなものがあった。
大きなプロジェクトが終われば打ち上げするし、その飲み会の手配までが仕事のセットだった。
私自身、当時は参加することを面倒と思っていたし、こんな風習は無くなればよいと思っていた方だ。
無駄な経費は無くそう、という号令の下に開催頻度が少なくなり、時代とともに自然消滅していく訳であるが、こういうイベントは復活しないものと勝手に思っていた。
本書で言っている「全社総会」は、かつての花見や旅行会とは全然違うものだと思うのだが、「みんなで集まって、思いを共有する場」が求められているというのは、一周回って時代が必要としているからだろう。
社内の若い人の声を聞いても「もっと若手が集まりやすい、部門を跨いだ社内イベントを開催できないか」などの意見が頻繁に出てくる。
これを良かれと思ってオジサンが企画して、昭和のノリで実施するのはNGだ。
今の若手に企画と実行まで権限委譲すれば、時代に合わせた形式で行ってくれるだろうと思う。
交流の場での対話は、「価値観のすり合わせ」としても大きく機能する。
様々な人たちが集まって組織を構成している訳なので、価値観が異なるのは当たり前。
しかしその価値観が、会社の価値観とズレていたら双方ともに困る訳だ。
経営トップが本気で会社の価値観を語る場が「全社総会」だ。
そこに全力を傾けるのは、ある意味で正しい。
日常の場ではなく、敢えてハレの場として演出することで、ワクワク感も醸成されていく。
冒険をすることは、簡単ではない。
安定を求める人からすれば、冒険の一歩を踏み出すのは相当にハードルが高い。
仮に冒険志向が強いとしても、実際に冒険を実行することは全く意味が異なる。
本当に信頼できる仲間たちが揃っているかは、冒険の最低条件と言える。
冒険に繰り出す船だって大事だ。つまり、環境を整えることも、冒険の最低条件。
その上で何をどう積み上げていくか。
本書に記載されたKEY「鍵」を順番に実行せよということであるが、これこそ冒険感覚で一つずつクリアしていくしかない。
数百年前の大航海時代に戻ったような感覚であるが、この感覚は正しいのかもしれない。
インターネットがバーチャル世界を大きく拡張したために、次の新大陸発見を夢見て旅立つようなものだ。
当時だって、世界が変わる感覚があったのだろう。
そして今、これから、世界が大きく変わっていくのは間違いない。
そんな世界の荒波を、ワクワクしながらポジティブに乗り越えていく。
まずは発想を変えることこそが、必要なのかもしれない。
(2025/2/28金)
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「個々の自己実現の探究」と「組織アイデンティティの探究」を整合してマネジメントする「職場デザイン」を推進したいが、個々が、探究を求めず既存の仕事だけを勤務時間の範囲内でおこなう場合、そのような人に対してどのように取り組めばいいのだろう?
そういう人は無理に組み込まず、メンバーチェンジにより新陳代謝していきたいが、はたしてそれでいいのだろうか?
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著者が言う軍事的世界観を脱する冒険的世界観を持つ強い組織のつくりかたについて、目標、チーム、会議、成長、組織の5つの視点から解説する本。大部な書籍ではあるものの、たくさんのことを言おうとするものではなく、わかりやすく整理されたテキスト本として優良な本であると感じた。
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組織デザインの本。
これまでが軍隊的な組織の作り方だったとするなら、これからは冒険する仲間たちのような組織の作り方が求められている、という前提のもと、冒険する組織の作り方がどのようなものかを説明している。
5つのレンズを通して物事を見ることや、CCMというオリジナルのモデルから組織構造や個々の探究をつなぐ組織作りなどについて解説がある。
時代の変化とともにあるべき姿は変わるはずで、ここで提言されている内容には非常に共感ができた。
正直に言えば実践が難しいところも多い印象だが、諦めずに探究し続ける姿勢や対話が大事だと書かれている通り、プロセスに焦点を当てることが重要なのだろう。
自分としては、まずは自分の衝動がどこにあるのか整理してみるところが第一歩だと感じた。
Posted by ブクログ
非常に評価しづらい一冊でした。著者の思想は好きですが、どう考えても、絵に描いた餅に感じる内容でした。
冒険する組織と軍事的組織を対比させ、内容的にはとても分かりやすいです。今の企業のほとんどが軍事的組織の流れがあるのはその通りだし、それを著者の言うような冒険する組織にするには、目標管理、会議体、研修、組織構造などありとあらゆるものを変える必要があります。
でも、そのエネルギーと権力を持っている読者って本書の読者の何%いるんだろうか?と思いました。
そして、著者も書籍の中で述べていますが、軍事的組織はその良さがちゃんとあると思うのです。例えば工場で冒険する組織に変えようと思うと、かなり苦労するだろうし、結局うまくいかない可能性も大いにあるだろうと思います。
このように自分に当てはめて考えながら読むと、かなり極少的にしか活かすことができないと感じました。
ただ、ネガティブなことを書いているのは本心なんですが、割とたくさん気づきはあって、具体的に取り組んでみたいと思うこともあったので、良い意味で刺激になった一冊でした。
余談ですが、僕の上司は完全に軍事的組織の頭の人間です。決して古いタイプの人間ではなく、ものすごい賢い方なので、この本に書いてあるようなことを何周も頭の中で回した上で軍事的組織の考え方だと思うので、この話は通じないだろうなあと思います。
Posted by ブクログ
情勢が大きく変わってるのに、組織はなかなか変わらないんだろうと思っていた疑問がよく分かりました。
個人と企業とのズレが大きくならないといいなと思いました。