【感想・ネタバレ】誓約の傷のレビュー

あらすじ

降旗組組長の一人息子だった漣は中学生のとき、敵対組織に襲撃され両親を亡くした。その後、同じ系列の藤堂組に引き取られた漣は復讐を誓うがそこで藤堂組長の妾腹である耿輔と出会い互いに惹かれ、漣の中で復讐心が薄れていく。だが、耿輔の腹違いの兄・隆吾がなぜか漣に興味を示し二人を引き裂いた。漣は耿輔を守るために自ら耿輔の手を放す……。数年後、隆吾が何者かに殺され二人は葬儀で再会するが……。

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Posted by ブクログ

両親を殺した相手への復讐を誓う漣。そんな想いを抱きながらの生活で、耿輔と出会えたのは幸せだっただろうな。と思った。お互いのことを心から大切にしている2人を見ていると、絶対に幸せになって欲しい。と思うのに、離れなければならないのはとにかく悲しい。離れていても、相手のことを忘れられないのも。
漣と耿輔との間には嘘や誤解が沢山あったけれど、今後はこれまでの分も一緒にいられるといいな。と思った。

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2020年07月14日

Posted by ブクログ

893ものですが、表題作は厳密に言えば幼なじみの悲恋がメインです。シリアスでどんより暗いので、好き嫌いは分かれそう。題材のせいもあるけど、全体的にJUNEっぽいですね。
893、陵辱、刺青、復讐。
そういうの、苦手な人には不向きですが、久々にベタな893もの読んで、正統派意識を自分の中に感じてしまいました。陳腐でも何でも、分かっていても萌えツボにはまるんです。

「知身雨」はショコラWEBに掲載されたもので、表題作より新しい作なのですが、時系列としては「誓約の傷」の前の物語になっています。
高校生の鬱屈した復讐心と、痛々しい恋心がメインで、極道の家に育ちながら、攻受ともに極道嫌悪の立場です。
攻以外に陵辱される受に拒絶反応ある人には不向き。愛があればまだしも、ただの独占欲としか受取れないので。
でも、ここに愛情が感じられたらそれはそれでもっと残酷な展開になったと思うので、却下ですよね…

「誓約の傷」は、年月が経ち大人になった二人が本意ではない立場で再会するところから始まります。
耿輔は組長の妾腹で、跡目を継ぐことになるのですが、仕方なく受け入れたというのがよくわかります。すごく普通の男。893ぽいところは皆無。
いい男なのですが、そのせいで極道ものの迫力に欠けるんです。まあ、急に凶暴な男に豹変してもイヤだけど。
逆に「守りたい相手」だった蓮の方が根性座ってる。
刺青の話はツボでした。吉祥天女、よかったです。自分の感情を押し殺して、それでも一途に想っているのが垣間見えて、健気です。

封入ペーパーは、その刺青に関するエピ。蓮の深い想いをかみしめている、耿輔です。

組長としてひとまわり大きく成長した耿輔の姿も見てみたいですね。まだまだ、過渡期という感じがするので。

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2012年05月17日

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