あらすじ
日本史学は「倭寇は日本人主体ではない」と立証した。それでは、彼らは何者だったのか。グローバルな視座から東アジアの長期的な構造をとらえなおし、倭寇が収束したとされる17世紀以降も次々と「海賊」が現れ、今なお「中華」の秩序を揺さぶり続けている状況を解き明かす。世界史の見方が大きく変わる、岡本史学の決定版!
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Posted by ブクログ
史書に表れる「倭寇」を生んだ当時の社会背景を東洋史の視点から解析し、そこに見出される構造的要因が現代にいたるまで再生産され続けていることを論ずる内容であり、近現代の中国政治に対する分析軸として、とても興味深かった。
Posted by ブクログ
倭寇の本質として「華夷同体」という構造を見出し、「倭寇」的なものは、狭義の倭寇収束後も中国史の中でたびたび立ち現れているということを論じている。
近世・近代中国史を「倭寇」という観点で読み直すような試みで、知的面白さがあった。
著者の文章を悪文と指摘する向きもあるようだが、個人的には、昭和以前の歴史家のような、漢文の教養を感じさせる味のある文体だと思う。