あらすじ
爆破事件の鍵は、記憶を失った美女。
茅場町を皮切りに都内で多発する連続ビル爆破事件。
人々がテロに震撼する中、天久翼を含めた神酒クリニックの六人は、ある電話をきっかけに記憶を失った美女「赤羽」と出会う。
過去を失い、翼でも心が読めな謎の女性。だが、彼女こそがテロの鍵を握る人物で……。
記憶と事件が結びつく時、驚きの真実が明らかに!
現役医師によるハードボイルド医療ミステリー第2弾。
出版社名「KADOKAWA」より過去に配信された作品に改題改稿したものとなります。重複購入にはご注意ください。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
角川の方で既読ですが、改稿との事で再読。
爆破事件の鍵を握っている、記憶喪失の美女を保護する神酒クリニックメンバー。翼でも読み解けない謎の女性だが、最も爆破事件の中心人物で…
あの翼が女性に興味を持つと言う事自体驚きでしたが、悲しい過去が浮き彫りになった事実を突きつけなくてはいけないのが切なかったです。
翼とゆかりのやりとりもお気に入り。犬猿の仲だけど、馬が合ってて良いコンビです。
勝己と真美のじれじれのもどかしさと、神酒のシスコンっぷりもお気に入り。
このシリーズ一番好きなので、続編ありそうで今から楽しみにしています。コラボしてくれないかと、期待大です。
Posted by ブクログ
天久翼の読心カルテなのに翼の活躍が少ない。
まぁ最後はしっかり活躍してたので良いのか?そしてこのまま身を固めるのか?
妹と言い何やら色々進展しそうな予感。
Posted by ブクログ
黒幕予想外れましたー。ずっと赤羽が爆弾犯の主犯だと思ってましたけど、まさかそういう関係だったとは……。知念実希人さんの作品は、証拠や根拠が文章の中にちゃんとちょっとずつ示されているんですが、全部見つけられませんでした。悔しい!
今回は、前作と違って翼が主人公感ありますよね。人間の表情だけじゃなくて、文字だったり猫だったり、そんなところからも真意を探れるなんて本当に妖怪と言われても仕方ないですね(笑)エピローグに、翼目線でみんなの思考を読み取っていたのが、あ!なんかいいなぁ、このかんじ、翼は色々過去にあったけど、今を仲間と楽しく生きてて良かった、と思えました。
続編もあるんですかね?鷹央→鷹央→翼ぐらいの頻度で読みたいです。
翼は相変わらず童顔イジリされてましたね。翼も鷹央も、全部大人の容姿を真鶴に吸い取られてしまってるんですかね?(笑)
Posted by ブクログ
オリジナル版は2016年4月に角川文庫より刊行されたが、読んでいない。『天久翼の読心カルテⅡ 淡雪の記憶』と改題されたリニューアル版の刊行を待っていた。しっかりと、「天久鷹央の推理カルテ」TVドラマ化!の帯付きだ。
とりあえず、裏表紙のあらすじを見ると、連続ビル爆破事件だと??? 前作も十分に物騒だったが、本作を読んでみて、すげーすげー、弾けぶりに苦笑せざるを得ない。もはや前作以上に、登場人物が医療関係者である必要なくね?
クライアントに呼ばれて一同が駆けつけると、そこには記憶を失った女性が。もちろん、神酒クリニックで預ります、はい。天久翼の腕をもってしても、心は読めないし、記憶を取り戻すのも簡単ではない。何より、無理はさせられない。
オリジナル版との比較はできないが、黒宮の検索能力、真美の危険運転、そして翼の催眠療法など、神酒クリニックの面々それぞれの見せ場が用意されている印象を受ける。今回は、前作以上に、精神科医・天久翼が鍵を握ることになる…。
…のだが、翼以外に治療のシーンはないし。勝己は言う。今日は○○の手術の助手をした。それだけかいっ! 一方で、神酒院長や勝己の格闘シーンの、微に入り細を穿った描写はどうよ。さすが(?)、格闘技ファンの知念実希人である。
格闘シーンはお約束とはいえ、今回は爆弾処理までするのだから、もはやクリニックの方が副業ではないか? それでも、女性の悲しい記憶、連続爆破事件の裏にある陰謀、伏線の回収など、実に見事なクライム・サスペンスには違いない。
最後の最後に、翼の最大の見せ場が用意されていた。体力がないなりに頑張った翼だが、彼の医療人としての矜持、信念、優しさが溢れている。天久翼の本業は、当たり前だが、尋問ではないのである。どうか彼女の将来に幸あれ。
それにしても、翼は鷹央以上に、墨田部長に嫌がられそうである。兄妹シリーズと謳っているものの、今後も別シリーズとして楽しもうと思う。