あらすじ
地球上に擬似的な恒星を創り、CO2を排出することなく莫大なエネルギーを生む夢の技術、核融合発電。その実現を目指しひた走る者たちを、人は「スタービルダー」と呼ぶ。官民がしのぎを削る熾烈な競争を制し、栄光を掴む者は誰か──徹底した取材で最前線に迫る
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Posted by ブクログ
核融合は、投入エネルギーよりも高い出力があるか、が問題。ブレークイーブンを目指している。ここに到達するか、はライト兄弟の飛行機の発明くらい革命的。あとは改良すればいい。
地場閉じ込め核融合と慣性閉じ込め核融合の2つの方法がある。
水素がヘリウムになる核融合のほかに、大きな構成は炭素窒素酸素(CNO)サイクルもある。
恒星は安定化装置があって、概ね同じ大きさを保てる。質量が増えるとサイズが収縮する。密度が上がるので各有業反応が高速に起きる。温度が上がるので、重力に逆らって膨張する。密度が下がって核融合の速度が落ちる。温度が下がる。再び収縮する。
欧州のJET、トーラス共同研究施設。地場でプラズマを閉じ込める方法。トカマク。プラズマのQ値で0.67を達成。
恒星は重力のために、高温、高密度、プラズマの閉じ込めに成功している。
慣性閉じ込め核融合装置、NIF。温度はトカマクより低いが、圧力と密度は遥かに高い。
核融合発電には、エネルギー利得は10倍は必要。膨大なエネルギーを入力すれば実現できることはわかっている。
核融合は止めたければすぐに止められるので、核分裂よりも遥かに安全。
大きなトカマクが必要。ITER計画。南フランス。正味のゲインを得ることが目標。
実験室から発電所に至るまでの課題。
どうやって熱を取り出すか。中性子の発生源になること。三重水素の生成=核融合の中性子とリチウムから三重水素を作り出す方法。
核融合の進歩は遅すぎて、現在の地球を救う手段にはならない。
核融合発電のコスト。
小型モジュール発電装置ができないか。球状トカマクなら大型化しなくてもよいのではないか。